セルヒオ・ガルシアが3連覇 自身のホスト大会を制す
「CIMBクラシック」アラカルト
By Jeff Shain, PGATOUR.COM
10月30日から11月2日までマレーシアで行われる「CIMBクラシック」のコース詳細やこれまでの歴史、昨年の模様をまとめた。
コース:
クアラルンプールG&CC(西コース)は6985ヤードのパー72。クアラルンプールの中心部からちょうど5マイル(約8キロメートル)に位置する。1991年にネルソン&ハワース社が設計したレイアウトは、2008年にテッド・パースローとジェフ・パースローによって全体的な改修が行われた。ハイレベルなトーナメントもたびたび開かれている。06年には欧州ツアーの「マレーシアオープン」が開催され、過去5年間もその会場に選ばれている。LPGAもこのコースを秋季シリーズの会場にしており、今月初めには東コースで「サイム・ダービー LPGA マレーシア」が開催された。
フェデックスカップ:
優勝者は500ポイントを獲得する。
チャリティ:
CIMB財団は地域の開発や教育、スポーツ関連のプロジェクトに重点を置く130余りの慈善団体を支援。東南アジアのジュニアゴルフの成長を後押しするほか、スカッシュやサッカー、サイクリングのプログラムにも出資している。
出場選手:
フェデックスカップの新チャンピオン、ビリー・ホーシェルがマレーシアの地を踏むのはこれで2度目。PGAの新人王チェソン・ハドリーも78人に限定された出場選手の1人だ。昨シーズンのフェデックスカップのポイントレースでトップ30入りしたうち、7人が初出場する。首痛を直すためプレーオフシリーズに参加しなかったジェイソン・ダフナーは久々にPGAツアーに復帰。2013年の「全米プロゴルフ選手権」覇者のダフナーは、前週の欧州ツアー「ISPS HANDA パースインターナショナル」で戻ってきた。中国出身の10代で、「アジアパシフィックアマチュア選手権」覇者として2013年の「マスターズ」に出場し、最年少出場記録を更新したグァン・ティンランもスポンサー推薦枠で参戦する。地元マレーシアのダニー・チアとニコラス・ファンも推薦枠で出場する予定だ。
72ホールの記録:
261ストローク(ボー・バン・ペルト、2011年 ザ・マインズリゾート&GC)
クアラルンプールG&CCの記録:274ストローク(ライアン・ムーアとゲーリー・ウッドランド、2013年)
18ホールの記録:
61ストローク(ニック・ワトニー、2012年4日目 ザ・マインズリゾート&GC)
クアラルンプールG&CCの記録:63ストローク(ライアン・ムーア、2013年初日)
昨年大会:
悪天候によるマンデープレーオフとなった昨年大会を制したのは、ライアン・ムーア。1ホール目でバーディを奪い、ウッドランドとの戦いに早々に決着をつけた。ムーアは第4ラウンドで暗闇が迫る中、最終18番で辛くもパーセーブし、プレーオフへ。翌朝はウェッジでのアプローチでピンそば約1.5メートルに寄せ、バーディとした。PGAツアー3勝目で、地元ラスベガスで2勝目を挙げてからちょうど1年後のことだった。一方のウッドランドは3カ月間で2度目の優勝の可能性もあったが、最終ホールで決定打となる約3メートルのバーディチャンスを逃してしまった。最終ラウンドは嵐により、3時間半試合が中断し、プレーオフは翌日に持ち越された。
筋書き:
ここまで6度のトップ10入りを果たし、昨年大会以来となる優勝を狙うムーア。2011年大会の覇者ボー・バン・ペルトは連覇が期待されていたが、翌12年はニック・ワトニーに1打差で敗れた。アジアンツアーの選手からはまだ優勝者が出ていないが、昨年はタイのキラデク・アフィバーンラトが優勝を狙える好位置に。だがムーアとウッドランドに1打及ばなかった。昨シーズンのポイントランキングで126位だったニコラス・トンプソンには、同じ会場での兄妹優勝のチャンスも。10代の妹レクシーは、1年前に行われた「サイム・ダービー LPGA マレーシア」で優勝した。レクシー・トンプソンは今年4月の「クラフトナビスコ選手権」で優勝し、メジャー大会も制した。
その他:
PGAツアーの試合日程が変わった関係で、2014-15シーズンでまだ1週間のオフを取っていない選手は16人に減少。ハドリーやロバート・アレンビー、ヒース・スローカム、ブレンドン・デ・ヨングらだ。欧州ツアーは今週から、4大会から成るファイナルシリーズが始まるが、同ツアーを主戦場とするセルヒオ・ガルシア、ポール・ケーシーとリー・ウェストウッドはクアラルンプールでのプレーを選んだ。