五輪前哨戦!好調の谷原秀人&石川遼が日の丸を背負う
2013年 ISPSハンダ ゴルフワールドカップ
期間:11/21〜11/24 場所:ロイヤルメルボルンGC(オーストラリア)
世界ナンバー1に一歩近づいたA.スコット
By Brian Wacker, PGATOUR.COM
かのグレッグ・ノーマンが、同じオーストラリア出身のアダム・スコットに「おめでとう、世界一はもうすぐだね」とツイートした時、多くの人は大げさで現実味に欠けるものと思ったことだろう。
しかし、その“まさか”が現実のものとなろうとしている。
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世界ランク1位のタイガー・ウッズ対して、スコットはこれまで一度たりとも3ポイント以内に近づいたことはなかった。その彼は先週末の「オーストラリアンマスターズ」で優勝したことにより、ウッズとの差を2.56ポイントにまで詰めてきたのだ。
仮にスコットが、今週ロイヤルメルボルンで開催される「ISPSハンダワールドカップ」と、来週ロイヤルシドニーで行われる「オーストラリアンオープン」で優勝すれば、ウッズとは1ポイント以内の僅差で2014年を迎えることとなる。一方、ウッズが年内に出場予定の大会はあと1つ、12月上旬に開催される「ワールドチャレンジpresented by ノースウェスタンミューチュアル」のみとなっている。
「子供の頃の叶わぬ夢を見ているようです」と、ウッズを追い抜く可能性についてスコットは語った。彼は月曜日の時点で、直近2年間のポイント数を115ポイントも上昇させた。「随分と長い間、私にとってNo.1のポジションは手の届かない所にありました。タイガー・ウッズは世界ランク2位の選手の2倍ものポイントを稼いでいました。だから、こんなことを想像さえしたことがありませんでした。でも、今の私はかつてないほど近くにいるんですね」。
今年、スコットは世界中の大会で4勝を記録した。その中には「マスターズ」も含まれる。しかし、彼が急浮上する転機となったのは、2012年に惜敗した「全英オープン」の直後からだった。アーニー・エルス(南アフリカ)に次いで2位となったスコットは、世界ランキングを12位から6位に浮上し、それ以来、彼は一度もトップ10から落ちていない。
最近の28大会では、スコットは13度のトップ10入りを果たしている。そのうち5つの大会で優勝を飾った。この好調を支える大きな要因は、4つの変更によるものと考えられる。コーチ、パター、キャディ、そしてスケジュールだ。
スコットは、ブッチ・ハーモンとは別の道を歩むことを決心し、長年の友人で義理の兄弟でもあるブラッド・マローンにコーチを頼んだ。2011年にはロングパターに変更し、ウッズに解雇されたばかりのスティーブ・ウィリアムズをフルタイムでキャディに雇った。そして世界中を飛び回っていた目まぐるしいスケジュールからいくつもの大会を省き、主要大会に集中できるようにした。
特に最後のスケジュールに関しては、スコットは最近の2年間で世界41の大会に出場。一方でウッズは39大会だった。最近の12メジャー大会に限ると、スコットは7度もトップ10入りを果たしている。そのうち彼のメジャー初タイトルとなった優勝を含め、4度もトップ3に入っている。
「今までのゴルフ人生を振り返ってみると、主要大会での成績に私はがっかりすることが多く、不満でした。そこでコーチと一緒に、何かを変えなければならないと決心しました。変化を恐れずに、何かを大きく変えて、そしてピークに到達する方法を見つけ出そうと考えました」と、昨年9月にスコットはそう語っていた。「最近の何年間かは、程良いバランスがとれていると思います」。
それはいみじくも、ゴルフ界における“パワーバランス”の変化にも通じているようだ。
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