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タイガーは今週、スニードの大会最多勝利に並ぶのか

タイガー・ウッズがボールを打つ時、彼はいつだってジャック・ニクラスや、自身18度目のメジャー大会優勝に目標を定めてきた。

ここに至るまで、ウッズは自己ベストの更新も含め、多くの記録を塗り替えてきた。

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ウッズが今年もこの大会で優勝できるかはまだ確かでないが、サム・スニードの大会記録はすでに射程距離に入っているだろう。

今週タイガーが優勝すると、彼はこの大会で8度目の優勝となる。PGAツアーでの同一大会の最多優勝は8回で、タイガーはスニードしか達成していない偉大な記録に並ぶこととなる。

スニードはグレーター・グリーンズボロ・オープンでこの記録を達成した。1936年に初優勝し、1965年がその最後の優勝となった(27年間という長期スパンというのもPGA記録だ)。昨年7度目の優勝を達成したウッズにとって、今年は8度目の優勝を成し遂げるまたとない機会だ。

スニードの同一大会8勝の記録は、スターマウント・フォーレストで4回、グリーンズボローのセッジフィールドで4回なのに対して、タイガーの今大会7度の優勝の舞台は、全てここベイヒルでのものだ。

「彼は初めてこの大会に参加した時から、ずっと素晴らしいプレイをしているよ。ティショットさえ良い位置に落とせば、続くアイアンでほとんどをグリーンに乗せスコアメイクする、彼のスタイルにとても合っているんだろうね」。大会ホストを務めるアーノルド・パーマーは語った。

まだプロに転向する前にも、タイガーはこのベイヒルで優勝しているのだ。その優勝は、彼のジュニア時代における初優勝でもあった。

「あの時は15歳だったかな。プレーオフで勝ったんだよ。確かプレーオフ1ホール目で優勝を決めたんだ。相手はブラッド・ツウェチェクだったと思う。そうだよね?どう、僕の記憶力は(笑)。まだまだ老けてないでしょ(笑)」。

ウッズは、ファイアーストーンで開催されるWGCブリヂストン・インビテーショナルでも、7度の優勝を達成している。今季後半に予定されているその大会も、同一大会8度目の優勝を狙うタイガーの挑戦を今か今かと待っている。

しかしウッズにとって、この大会はコース以上に、コースの主とも言えるあの人の存在が大きい。

アーノルド・パーマーは、僕だけではなく、すべてのゴルファーにとって偉大な憧れの存在だ。僕らは毎年、この地に戻ってくれば、彼が後輩ゴルファーのためにツアーのホスト役をしていることを瞬時に理解できる。それは僕たち現役選手にとって、とても特別なことなんだ」。

さらに今週ウッズが優勝すれば、彼は870日以上ぶりに世界ランキングで1位に返り咲く。そしてスニードが持つ、ツアー通算82勝という最多記録まで、あと5勝に迫ることとなる。

「サム(スニード)は30年くらいかけてこの記録を作ったはずだよね? 彼は1950年代から勝利を重ねはじめた。それはコンスタントであり続けること、そしていつまでも競技を続けることの大切さを教えてくれるんだ」。

「(スニードの記録達成は)簡単なことではなかったはずだよ。でも以前に言った通り、僕はここに至るまでの間、常に“優勝したい”と願いながら何度もこの場に居続けようと努力したんだ」。

スニードの最初のツアー優勝は1937年だった。彼はその年に5勝を記録した。そして30年後、52歳にして通算82勝目を達成した。

その間、彼は7度のメジャー大会優勝を含む、あらゆる大会で優勝した。

驚くことに、その中にはLPGAでの優勝も含まれている。スニードはLPGAで優勝した唯一の(男性)選手でもある。1962年のロイヤル・ポインシアナ・プラザ・インビテーショナルのことだ。
ところで昨年、ウッズがアー二ー(パーマーの愛称)のコースで優勝した時、それは実に2年半近いブランクを乗り越えての優勝だった。まさにタイガー復活のサインのようであった。

昨年この大会で優勝したあと、ウッズは12か月の間に更に4勝をあげた。その間にこれだけ優勝した選手は、世界ランキングでトップを争うロリー・マキロイ(北アイルランド)しかいない。

「(復活までの)道のりは長かったよ。僕は長い間、とても傷ついていた。その間、スイングを以前のものから大きく変えたりした。そして少しずつ、元に戻りつつあるんだ。そのことを自分で誇りに思っているよ」。一時は世界ランキングで50位圏外まで落ちてしまったウッズは振り返った。

ウッズは「コンステンシー(一貫性)」に誇りを持っている。それは彼がスニードと同様に持つゴルファーとしての武器だ。

スニードはツアー参戦の最初の10年で9勝を挙げた。ルーキー年にいきなり5勝した彼は、その後の「9年間で4勝」しかあげられなかった、とも言える。

プロ転向後のウッズは、14年連続で少なくとも年間1勝をしている。そしてその中の11年間で、彼は少なくとも「1年間で4勝」をあげている。

しかしウッズの記録は、個人的な問題、怪我、そしてスイングの修正を迫られた2010年に途絶えた。

そして2年強のブランクを経て、彼は元のウッズに戻ることができた。

ウッズのライバルたちも、今年の彼が“何か違う”ことに気づいているようだ。

「彼はティショットの際、いつもクラブの真ん中でとても強くヒットしているよ」。

フェデックス・カップのポイントでトップを走る、ブラント・スネデカーは言った。「とても過小評価されていることけど、どの選手も真似ることのできない素晴らしいことだよ」。

「タイガーの調子を見極める時、僕は彼が、目標通りにボールをコントロールできているかどうかで判断する。彼は今、アイアンの調子がとてもいい。調子が良くなければドーラルであんな数字は出せないよ。あれは本当に信じ難いラウンドだった。グリーンは乾いていてとても速かった。風も強かった。あのコンディションの中、彼が見せたゴルフは、実際は決して簡単なものではなかったんだ。彼はすました顔してやってのけたけどね」。

ウッズがいとも簡単にプレイする姿は、ここベイヒルでも同じだ。ここでの優勝のうち4勝は、少なくとも2位に4打差をつけて勝っている。そのうちのひとつは11打差という大差の勝利もあった。

彼は今週、新たに「8」という目標に向かってチャレンジしてくる。

「77」という(彼の通算勝利を表す)数字も悪くない。この数字は今後しばらくの間は破られることはないだろう。

「年を重ねるごとに、勝つことはどんどん難しくなっていく。若くて優秀なゴルファーがどんどん出てくるからね。ユース層の運動能力はどんどん向上している。今では15歳や16歳でプロになる選手が出てきてるんだ。これは以前と比べると大きな違いだよ。彼らはその分、多くの大会に出場できて、経験を積める。だからその分、優勝のチャンスが巡ってくるんだ」。

そんな厳しい状況の中でも、ウッズはさらに勝利を重ねていくことだろう。

大会ホストのパーマーはこう締めくくった。「スニードの記録に並ぶことは素晴らしいことだ。タイガーにそれができるかって? 彼はこれだけ多くの優勝をしている選手だ。彼ならきっとできると思うよ。そして彼はそれを実現すると思う」。

情報提供:PGA TOUR

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