世界各国から強豪が集い凌ぎを削る! 世界過酷なオープン競技を制すのは!?
全米オープンコラム:全米オープン有力選手
マスターズ以来大会に出場していないものの地元ファンの間では、タイガー・ウッズが一番人気で5.5倍となっている。今年の全米オープン選手権の大会前優勝者あてオッズ(倍率)、他有力選手は下記のようになっている。
タイガー・ウッズ 5.5倍/フィル・ミケルソン 8倍/レティーフ・グーセン 13倍/アーニー・エルス 15倍/ビジェイ・シン 17倍/ジム・フューリック 21倍/ルーク・ドナルド、セルヒオ・ガルシア、デビッド・トムズ それぞれ 33倍
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全米オープンは他のメジャーと異なり、攻撃的なゴルフを展開する選手よりも粘り強いボギーの数の少ないサバイバルゲームが得意な選手が有利だが、今回私が予想する優勝争いに加わる選手はパドレグ・ハリントン(アイルランド)とスチュワート・シンク(アメリカ)
パドレグ・ハリントンはアイルランド・ダブリン出身の34歳。欧州ツアーでは実力者の1人でこれまで欧州ツアー9勝の記録を残していたが、初めて米ツアーフル参戦を決めた2005年シーズンはホンダクラシックとバークレイズクラシックの2勝を達成、出場15試合のみだが賞金ランキングは14位と好調なゴルフを展開した。昨年188位と低迷していたフェアウェイキープ率も今年はこれまで16位とかなりの向上を見せている。グリーンを外したときにしっかりパーセーブができることを示す「スクランブリング」部門のデータでも10位と粘り強いゴルフとなっている。
スロープレーヤーとしてツアー仲間から知られているが、前傾の深めで広めのスタンスから放たれる絶妙のタッチは抜群。過去の全米オープンでは昨年は初日の出遅れが響き予選落ちとなってしまったが、2000年5位、2002年8位、2003年10位といい成績を残している。今年秋に行われる欧米対抗ライダーカップは地元アイルランドで行われることもあり、チーム選出にもこの全米オープンでいい結果が期待される。(優勝オッズ50倍)
スチュワート・シンクはアメリカ・ジョージア州在住の33歳。名門ジョージア工科大学時代のときから最優秀大学選手として注目されていたがプロ転向してからも2部ツアーからすぐに賞金王で昇格、新人賞も獲得している。2年前には世界ゴルフ選手権・NEC招待のビッグタイトルも勝っている。193cmと長身ながらあまり大きいスイングアークを使わずに肘を早くたたむ個性的なスイングの持ち主。2004年には中尺パターを使いパッティング部門ナンバー1のデータを残している。今シーズンは少しフェアウェイキープ率が低いのが気になるが、アプローチとパッティングは好調なので期待したい。
過去、全米オープンではレティーフ・グーセンがプレーオフの末優勝した2001年大会で最終ホールで50cmのパットを外してプレーオフに1打及ばず3位フィニッシュという苦い経験があったが、ぜひ今年こそはリベンジを見せてくれそうな予感がある。(優勝オッズ100倍)
解説/アンディー和田