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佐藤信人の視点 勝者と敗者

直近5試合で4度の首位発進 今平周吾にとって「楽しみな秋」

前週の「ブリヂストンオープン」で今季初優勝を挙げた今平周吾選手。今季日本ツアー出場17試合でトップ10入り12回と、昨季の賞金王は非常に高いレベルで安定しており、今週の「日本オープン」も期待できそうです。

今平選手がこれだけの安定感を見せられるひとつの要因として、気持ちの切り替えがあるように思います。毎週のように優勝争いを演じながら、前週まで勝利はありませんでした。ただ、次の試合になれば、しっかり初日から結果を出してきました。

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優勝争いというのは、精神的にも非常に疲れが残りやすくなるものです。まして、期待されながら惜敗すると落胆もあるでしょう。彼の場合は年間3勝という高い目標を掲げていますが、たとえ勝てなくてもその悔しさを前面に出すことはなく、敗因を引きずり過ぎることもなく、うまく昇華しているように見えます。

ゴルフは運に左右されるスポーツです。良いゴルフはできている―そう冷静にしっかり見極めながら、次の準備をこなしているように感じます。その証拠に直近7試合連続でトップ10発進、さらに直近5試合のうち4試合で首位発進という驚異的な数字を残しています。

どのような成績になっても、常にテンションが同じ。意識的なものなのか、本来の性格なのかは分かりませんが、感情の起伏は激しくありません。2014年に下部ツアーで賞金王になった直後と比較して、ドライビングディスタンスなどに大きな変化はないのですが、パーキープ率やグリーン周りのスタッツなどが上がりました。言葉数は決して多くないことで知られますが、自分に足りない技術をしっかり培ってきた、ということです。

彼は今や国内トップクラスの総合力を誇るプレーヤーです。今年の海外メジャー4戦はいずれも予選を通過できませんでしたが、何かが足りないなんてことはない、と思っています。常に優勝と隣り合わせのプレッシャーを味わいながらつかんだ前週の1勝―。これを起爆剤として勝ち星を積み重ねてもまったくおかしくありません。来週には日本開催の米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」があります。今平選手にとって、楽しみな秋が来ます。(解説・佐藤信人

佐藤信人(さとう のぶひと)
1970年生まれ。ツアー通算9勝。千葉・薬園台高校卒業後、米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ。93年に帰国してプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝した。勝負強いパッティングを武器に2000年、02年と賞金王を争い、04年には欧州ツアーにも挑戦したが、その後はパッティングイップスに苦しんだ。11年の「日本オープン」では見事なカムバックで単独3位。近年はゴルフネットワークをはじめ、ゴルフ中継の解説者として活躍し、リオ五輪でも解説を務めた。16年から日本ゴルフツアー機構理事としてトーナメントセッティングにも携わる。

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