2026年 ドラッグストア・コスモスカップ

「頼られても困る」と言いながら… 45歳の岩田寛は後輩に寄り添う

2026年 ドラッグストア・コスモスカップ 最終日 岩田寛
口数は少ないながらも、どん欲な姿勢で後輩を引っ張る(C)JGTO images

◇国内男子◇ドラッグストア・コスモスカップ 最終日(4日)◇グランフィールズCC(静岡)◇7156yd(パー70)◇曇り(観衆3086人)

3週前の「シンハン ドンヘ オープン」で、岩田寛は最終日1打差2位スタートから初優勝に届かなかった大堀裕次郎に率直な意見を求められた。「(小平)智はなんか言ってましたけど…」としつつ、思ったことを伝えたという。「『いろいろ経験して、自分でつかんでいくしかないんじゃない?』みたいなことを言った気がします」

あっさりしているようで、初優勝に届かない34歳の大堀の立ち位置を見極めたひと言でもあった。「本当の優勝争いじゃないですけど、(韓国でも)最後までもつれた優勝争いじゃなかったじゃないですか。そういうのをもっと経験してほしい。しょっぱなから勝って、勝ち続ける子もいますけど、裕次郎はもうそうじゃない」。72ホール目までしびれる戦いを重ねる中でチャンスをものにしていく。その過程で、やっと見えてくるものもある。中堅の域に入った選手が、若手の勢いを上回って殻を破るハードルは低くない。

シャイな45歳は「頼られても困る…」と言いながら、後輩プレーヤーのことをよく見ている。「いい子だったり、すごく努力している子とかはやっぱり見ちゃいますよ」。昨年「日本プロゴルフ選手権」で待望の初優勝を遂げた清水大成が前年の試合で敗れてロッカールームで涙を流していた時には、人づてに「絶対に強くなる。いつか勝てる」とメッセージを伝えた。初タイトルが近くて遠い38歳の永野竜太郎も報われてほしいと心から願う。

ちょうどいい距離感で寄り添う一方、自分自身がどう見られているかは「どうでもいいし、興味がない」と言い切る。それでも、その背中に触発される選手はきっと多い。45歳以上でのシーズン複数回Vは、尾崎将司、青木功、中嶋常幸、尾崎直道、杉原輝雄、藤田寛之に次ぐツアー史上7人目。通算9勝のうち7勝を40代でマークしている。

「恐れ多いですね。まだまだ、足元にも及んでいないので」と謙虚に首を振り、独走態勢から一転してサンデーバックナインでスコアを落としたゴルフに自らダメ出しをした。「きょうに限っては、そんなに強いと思わないです。こんな上がりですから。成長を感じなかった」。貪欲な姿勢も後輩たちをひきつける。(静岡県三島市/亀山泰宏)

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