国内男子ツアー「日本シリーズJTカップ」は5日（木）から4日間、東京都稲城市の東京よみうりカントリークラブで開催される。前週賞金王を確定させた松山英樹が左母指手根中手関節炎のため欠場となる中、例年通り“お祭りムード”も漂う最終戦に並々ならぬ意欲を燃やしている選手の一人が小田孔明だ。

9月の「ANAオープン」でシーズン初勝利を飾ってからというもの、小田は後半戦に毎週のように活躍。逆転賞金王の可能性わずかに残して迎えた前週の「カシオワールドオープン」でも3位でフィニッシュした。最新世界ランキングは日本勢で2番目の74位。東京よみうりは「全然得意じゃない」と笑ったが、「勝ってランキングを上げることでマスターズを目指したい。最後にいいことがあれば」と息巻いている。

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賞金ランキングで3位につける小田が狙うのは、約1570万円差でキム・ヒョンソン（韓国）が君臨する同2位の座。一方で4位の片山晋呉とはわずかに約17万円差だ。片山も「好きなコースなんでね。まあ、僕はすごく良い状態」と自信を口にする。その先には来年度の海外メジャー出場の可能性も残されているだけに、賞金王決定後も真剣みは薄れていない。

年間のトーナメント優勝者と賞金ランク上位の選手が集うエリートフィールド。予選落ちが無い4日間大会だが、小田が勝利への道筋としてまずポイントに掲げるのが前半2日間の戦い方。「2日間終わって、オーバーパーだとみんなやる気なくすんだけど、上位にいると本気になるから」。例年以上に硬く締まったグリーン。厳しい寒さの中で行われる東京決戦は、今年も世界へ通じる道筋となるだろうか。（東京都稲城市／桂川洋一）