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アマチュアのツアー転戦 その見えざる実情

15日(日)に閉幕した国内女子ツアー「サントリーレディス」には、4月に女子ツアー最年少優勝記録を打ち立てた勝みなみ(15歳)、5月「サイバーエージェントレディス」で最終日最終組をともにした森田遥(17歳)と堀琴音(18歳)らが出場。近ごろ脚光を浴び続けている注目アマたちが、主役級の扱いで迎えられた。

一見すれば華やかに映る、プロツアーで次々と輝きを放つ中・高校生アマたち。しかし、まだ幼さが残る彼女たちの表情の向こう側に、ちょっとした疑問も見えてくる。遠征が続く間、学校はどうしているのだろう? アマチュア資格規則により例え優勝しても1円の賞金も入らない中で、経済的な問題は?

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不定期な通学状況をカバーするため、学校側がサポート体制を敷いている、あるいは通信制や単位制の学校を選択するなどのケースが挙げられる。今年4月に私立鹿児島高校に進学したばかりの勝は前者にあたり、出席日数の不足分はレポート提出などで補われるとのこと。一方、「サントリーレディス」予選ラウンドで上位を賑わせた佐々木笙子、ナショナルチームメンバーである永井花奈らは通信制。今季の大型ルーキー藤田光里も、高校3年時に通信・単位制の学校に編入した経歴を持つ。

シビアなのは費用面の問題だろう。例えばマンデートーナメント(主催者推薦選考会)1試合の出場を想定すると、もっとも大きなウェイトを占める交通費と宿泊費のほか、出場するためのエントリーフィ(サントリーレディスは10,800円/練習ラウンド代を含む)が発生。本戦出場が決まれば、今度はLPGAに支払うエントリーフィ(15,000円)のほか、本戦に向けた練習ラウンドの代金、さらにはコースが用意するハウスキャディ(1万円程度)への支払いなど。帯同する家族が増えれば、かかる費用はさらに膨れ上がる。

「サントリーレディス」で今季マンデー5試合目(4試合通過)となる佐々木の父・修治さんが明かすには、佐々木が女子プロゴルファーへの夢を抱いた小学生当時に、費用を捻出するため持ち家を売却。現在は賃貸住宅で暮らしている。試合会場へは、可能な限り修治さんが運転する自動車で移動。交通費を抑えるとともに、ゴルフバッグや荷物の発送費用を節約する目的も大きいという。

また、アマチュア当時は多くのレギュツアーに推薦出場していた諸見里しのぶも、「母にプロになってから聞きましたが、(当時は)大変だったようです」と教えてくれた。複数の個人がお金を出し合って資金を相互扶助する、沖縄特有の『模合(もあい)』という風習にも支えられたという。「私の場合はたくさんの人に助けてもらった。一家族だけでは苦しいと思う」との言葉に、重い響きが感じられた。

さらに、手にする14本のゴルフクラブも避けられない出費だ。クラブメーカーにもよるが、フルセットで揃えれば総額20万円ほど。機能に優れた新モデルが登場すれば買い換えの必要も迫られる上に、ライ角やロフト角の調整にもつど費用がかかる。将来を有望視されるアマチュアには、ジュニア当時からモニターとしてクラブやグリップ、ウエアなどがメーカーから提供されるケースも多いが、もちろん一部のトップアマに限られた話。某クラブメーカー担当者によれば「モニターへの相談を受けることもありますし、ご家庭によっては(経済的に)厳しいという話は聞きます」と、やはりアマチュア側からのアプローチも珍しくはないようだ。

上記はあくまで一例だが、「将来はプロゴルファーになりたい」という子供の夢を真正面から受け止めるには、家族単位の努力と覚悟が求められるのかもしれない。しかし、「だからこそ、強くなれるのかも知れません」と話していた諸見里の言葉もまた、印象的だった。(兵庫県神戸市/塚田達也)

塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

関連リンク

2014年 サントリーレディスオープン



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