ラムフォードが“完全勝利” 谷原秀人は2回戦で敗退
2017年 ISPS HANDA ワールドスーパー6パース
期間:02/16〜02/19 場所:レイクカリーニャップCC(オーストラリア)
地元で完全制覇を遂げたブレット・ラムフォード
「ISPS HANDAワールドスーパー6パース」は、最終日のマッチプレーを勝ち抜き、決勝でパチャラ・コンワットマイ(タイ)を下した地元オーストラリアのブレット・ラムフォードが制覇し、ヨーロピアンツアー6勝目を挙げた。ヨーロピアンツアーは、今大会で54ホールのストロークプレーを行った後、日曜に24人による6ホールのマッチプレーによる競技を行うことで、西オーストラリアにて新たな一歩を踏み出した。
3日間のストロークプレーを通算17アンダーとし、後続に5打差をつけたラムフォードは、最終日のマッチプレーで4連勝を飾り、どちらのフォーマットでも他を圧倒する完全制覇を遂げた。この勝利により、シード権を失った昨季からの見事な返り咲きを果たした。
<< 下に続く >>
パース出身のラムフォードは、決勝でタイのティーンエイジャー、コンワットマイを2&1で撃破し、地元ギャラリーが大いに沸くなか、レイクカリーニャップCCでトロフィーを掲げた。昨季の「レース・トゥ・ドバイ」は118位で終えたラムフォードだったが、2013年の「ボルボ中国オープン」以来となるツアー制覇を遂げたことにより、2018年シーズン終了までシード権を確保するに至った。
「これはすばらしい勝利だね。特に新方式で初代王者になったのだから」とラムフォード。「もし、これでゴルフがさらに発展し、単なるゴルフトーナメントという枠を越え、このスポーツがさらにスリルと興奮にあふれたものになれば、ツアーとして僕らはすばらしい仕事をしたと思う」。
「この場に帰ってこられて最高だね。昨年、シード権を失って以来、何度も自分をかえりみていたんだ。厳しい一年で、家族に会えたのは半年でたった4週間だけだよ。過酷な6カ月間だったけれど、こうして勝者として帰ってこられたのだから、これ以上にうれしいことはないね」
2013年に14歳でプロ最年少優勝記録を作った17歳のコンワットマイは、今大会を制していれば、ヨーロピアンツアー史上2番目の若さでの勝利となったところだった。しかし、ゴルフファンに明るい未来が待っていることを印象づけた。
8人のシード選手の一人として、第1ラウンドは免除となったラムフォードは、谷原秀人、ウェイド・オームスビー、そしてアダム・ブランド(ともにオーストラリア)を撃破し、決勝戦へと駒を進めた。
土曜にプレーオフで最終ホールを3回プレーした末に、スーパー6進出最後の座となる24位に滑り込んだコンワットマイ。10番、2番、8番(パー3)、11番(パー5)、12番(パー3)、そして18番、さらには状況により93ヤードの特設ホールを舞台に行われるスーパー6でサム・ブラゼル、ルーカス・ハーバート、マシュー・ミラー、そしてジェイソン・スクリブナーといった地元豪州勢を次々と撃破し、ラムフォードとの決勝に臨んだ。
1ホール目で2打目をピン側90センチに寄せる目覚ましいスタートを切ったラムフォードに対し、コンワットマイは2打目をバンカーへ入れ、そこからの寄せワンに失敗したことで、このホールはコンシードとなった。しかし、続く2ホール目は39歳のラムフォードがコンシードする番となった。ティショットを右へ曲げたラムフォードは、2打目を大きく左へと曲げ、コンワットマイが安全に2オンするなか、パーパットを外して自らボールを拾い上げた。
パー3の3ホール目は、コンワットマイがティショットをバンカーに入れるも、見事なリカバリーでピン側に寄せ、ラムフォードがバーディパットを外したことで、勝負はオールスクエアで4ホール目に突入した。
パー5の4ホール目は、2打目をまたしても左へ大きく曲げたラムフォードが窮地に立たされるも、見事なバンカー越えのショットから3メートルのバーディパットを沈め、1ホールのリードで優位に立った。
パー3の5ホール目で、ラムフォードがティショットをピン側60センチにつけて相手にプレッシャーを与えると、ティショットをバンカーに入れたコンワットマイが、そこからの脱出に2打を要したことで勝負は決した。
3位にはプレーオフでスクリブナーを下したブランドが入り、5位以下はルイ・ウーストハイゼン(南アフリカ)、スティーブ・ジェフレス(オーストラリア)、ミラー、そしてオームスビーという順位になった。