1シーズンに2回目の開催って? メジャー覇者2人の動向に注目
2016年 ネッドバンクゴルフチャレンジ
期間:11/10〜11/13 場所:ゲーリー・プレーヤーCC(南アフリカ)
ネッドバンクゴルフチャレンジの知っておくべきアラカルト
2016年「レース・トゥ・ドバイ」の最後から2番目の大会を控え、europeantour.comでは「ネッドバンクゴルフチャレンジ」の核心へ迫るべく、大会に関する情報を精査した。
<2015年大会を振り返る>
昨年12月に開催された前回大会では、6打差でマーク・レイシュマンが大会を制覇し、同年に妻が細菌感染で瀕死の瀬戸際からの生還を果たすという苦しい経験を経て、再び優勝者の輪に加わることとなった。2位には通算13アンダーで大会を終えた2008年の大会王者であるヘンリック・ステンソン。2014年大会優勝者で、「ネッドバンクゴルフチャレンジ」を制した最後のヨーロピアンツアーメンバー、ダニー・ウィレットも4位と健闘を見せた。
ヨーロピアンツアー2015年シーズンでは開幕戦として開催された2014年大会を制したウィレットが、その後の大躍進の果たしたことは記憶に新しい。彼は「オメガヨーロピアンマスターズ」でシーズン2勝目を飾ると、2016年が明けて間もない「オメガドバイデザートクラシック」でも勝利し、4月には「マスターズ」を制覇してグリーンジャケットを手に入れたのである。
<フィールド>
現在「レース・トゥ・ドバイ」で首位を走るステンソンは、そのナンバーワンの座を確固たるものとすべく、ここサンシティでヨーロピアンツアーに復帰し、2008年に優勝、2015年に2位、そして2013年にも4位--と得意とする大会に臨む。ステンソンはヨーロピアンツアーで好調を維持しており、7月の「全英オープン」制覇後も、「全米プロゴルフ選手権」でトップ10入りを果たし、オリンピックと先週の「WGC HSBCチャンピオンズ」で2位に入るなど、波に乗っている。
「レース・トゥ・ドバイ」で現在ステンソンを追走するウィレットは、252,163ユーロ差の2位。2015年に優勝した大会に自信をもって臨むことだろう。アレックス・ノレンも「レース・トゥ・ドバイ」で同じスウェーデンのステンソンを追走する一人。今季4勝目、そしてここ3カ月間での3勝目を目指して大会に出場する。
ウィレットとともに「ライダーカップ」を戦ったマット・フィッツパトリック、マルティン・カイマー、トーマス・ピータース、そしてアンディ・サリバンがエントリー。地元・南アフリカ人選手で「レース・トゥ・ドバイ」最上位につけるルイ・ウーストハイゼン、そして世界ランキングで南アフリカ人選手最上位につけるブランデン・グレースらも今週のフィールドに名を連ねている。
<コース>
パー72のゲーリー・プレーヤーCCは南アフリカの至宝であり、火山クレーターの中に造成されたこのコースは、2015年に南アフリカ最高のコースに選出されている。
全長7831ydのコースは、飛距離と方向性の両立に相応の見返りが与えられるが、多くのフェアウェイは深いラフやブッシュに囲まれており、ティショットで許容されるミスの幅は広くない。フラットな地形には逆に欺かれることも多々あり、巧妙に配されたウォーターハザードとバンカーがあらゆるミスを待ち受けている。グリーンはアンジュレーション豊富で大会を通して多くのトリッキーなピンポジションの実現を可能とする。
<トリビア>
・「ネッドバンクゴルフチャレンジ」は2014年にヨーロピアンツアーのスケジュールに組み込まれた(大会自体は1981年に第1回大会が開催され、ジョニー・ミラーが制している)。2014年シーズン当時、同大会は南アフリカで開催された11大会目のヨーロピアンツアーイベントとなった。
・「ネッドバンクゴルフチャレンジ」は今季初めてヨーロピアンツアーのファイナルシリーズに組み込まれた。
・「ネッドバンクゴルフチャレンジ」は2016年シーズンのヨーロピアンツアーで2度目の開催となる。これまで同一シーズンに同一大会が2度開催されたのは、「ボルボ中国オープン(2006年)」、「UBS香港オープン(2009年)」、「オーストラリアンマスターズ(2009年)」、「HSBCチャンピオンズ(2009年、1回目はWGCではなかった)」、そして「南アフリカオープン(2011年)」の5大会。
・これまでデビッド・フロスト、ニック・プライス、そしてアーニー・エルスの3人が大会3勝を記録している。南アフリカのエルスは、優勝した1999年に4日間通算「263(25アンダー)」の大会最小ストロークを樹立。
・これまで13人のメジャー王者が「ネッドバンクゴルフチャレンジ」を制している。
・全長7831ydのゲーリー・プレーヤーCCはヨーロピアンツアー史上3番目に長いコースである。史上2番目に長いコースは、2009年から2011年にかけて「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」の舞台となったリッツカールトンゴルフ(米アリゾナ州)で7849yd。史上最長はこれまた南アフリカのコースで、2014年に「ツワネオープン」が開催されたコッパーリーフG&CEは全長7964ydに及んだ。
・このサンシティのコースは、「ネッドバンクゴルフチャレンジ」の前にもヨーロピアンツアーの会場となったことがある。ここでは1996年から翌97年にかけて「ディメンションデータプロアマ」が開催され、1996年はマーク・マクナルティが、1997年はニック・プライスが優勝を遂げた。