20歳の李昊桐がホームで初優勝 五輪代表争いに名乗り
2016年 ボルボ中国オープン
期間:04/28〜05/01 場所:トップウィンゴルフ&CC(中国)
李昊桐が地元中国で初優勝
最終日にノーボギーの「64」をマークし、2年連続で中国人による「ボルボ中国オープン」制覇を成し遂げた李昊桐が、トップウィンG&CCに集まった地元のギャラリーを大いに沸かせた。
首位のフェリペ・アギラーとルーカス・ビェルレガードから2打差で最終日をスタートした李は、地元ギャラリーが毎ショット大きな声援を送るなか首位との差を縮め、17番ティに立ったところでチリのアギラーを捉え、首位に並んだ。
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李が17番でバーディを奪って通算22アンダーとしたのに対し、一つ後ろの組でラウンドしていたアギラーは16番のティショットを池に落とした。李は18番をパーとしたことで、結局3打差でヨーロピアンツアー初優勝を決めた。
昨年優勝の呉阿順に続き、同じく中国の李が今大会を制したことにより、大会史上初の中国人による連覇となった。また、この大会での中国勢の勝利はこれで4勝目となり、豪州とイングランドの3勝を上回る格好となった。
昨年の「深センインターナショナル」でプレーオフの末に敗れ、2015年の「ボルボ中国オープン」では6位に入った李にとっては、大躍進を遂げる勝利となった。先週のゲンゾンGCでは予選落ちを喫していた。大西洋を跨いだ今季は残念なシーズンを送っていただけに、シーズンを本格始動させられたことに喜びを見せた。
「今季のスタートは自分にとって難しい時期になりました」と李。「ハードワークを積んでいるにもかかわらず、成績が出ず、特に先週はそうでした。頑張ってプレーしましたが、ボールをコントロールすることができませんでした」。
「(今週は)とにかくリラックスすることを心掛け、今はこうしてトロフィーを持っていられるのがとても嬉しいです」。
18番のフェアウェイに達するまで自分が首位に立っている事実を知らなかった李は、今週1週間を通じて攻撃的な姿勢を抑制してくれたキャディに感謝していると明かした。
「(18番で)ティショットを打ち、セカンドの地点まで歩いているときは、2打目をハイブリッドで打ってフロントエッジまで持って行き、あとは簡単なチップショットを残せば良いと思っていたのですが、僕のキャディは『ハオトン(昊桐)、君はすでに3打リードしているのだから、レイアップして、安全にパーを獲って勝とう』と言ってくれたんです。彼に感謝ですね」。
アイアンプレーが冴えを見せ、1番、3番、5番、そして7番でバーディを奪うなど、後半へ折り返した時点では2打差の首位に立っていたアギラーに対し、李は3番と5番でバーディを奪うと、7番と8番ではビッグドライブに物を言わせて連続バーディを奪い、前半を「32」でラウンドした。
アギラーのアドバンテージは李が10番でフリンジから直接決めてバーディを奪い、11番でも見事なチップショットからバーディを奪ったことで水泡に帰したが、アギラーも同じく11番で3メートルのバーディパットを決めて応戦した。
李は15番のティショットがカートパスに落ちるも、無罰のドロップから2打目をピンそばに寄せてバーディを奪い、再び首位に並ぶと、17番でもバーディを奪った。アギラーが16番で池ポチャのダブルボギーとしたことで、パー5の18番を安全にパーで上がって優勝を決めた。
17番と18番をパーとしたアギラーは最終日を「69」として単独2位で大会を終え、その1打後方の3位タイにはビェルレガード、リチャード・ブランド、そして、マルセル・シームが入った。
デンマークのビェルレガードは、グリーンでタッチを出すのに苦しみ、最終日を「70」でラウンド。イングランドのブランドとドイツのシームはともに「66」の最終日だった。
通算17アンダーの6位タイにはピーター・ハンソン、スコット・ヘンド、そしてリッチー・ラムゼイが入り、デビッド・リプスキー、アレックス・ノレン、ボルハ・ビルトアストゥディージョ、そしてファブリシオ・サノッティがその1打後方の9位タイで大会を終えた。