ウィレットとフィッツパトリックが首位 川村31位で最終日へ
2015年 オメガ・ヨーロピアン・マスターズ
期間:07/23〜07/26 場所:クランスシュルシエレGC(スイス)
アルプスで頂に立ったフィッツパトリックとウィレット
「オメガ・ヨーロピアン・マスターズ」はクランシュルシエレでの激動の3日目を終え、マシュー・フィッツパトリックとダニー・ウィレットのイングランド人コンビが通算12アンダーの首位タイで最終日を迎える展開となった。
かつてヨーロッパでトップアマチュアになったウィレット、アマチュア世界ランクでトップになったフィッツパトリックと、アマチュア時代からスター選手だった2人は、風の強まった3日目は運に一喜一憂することとなったが、ラウンドを終えてみれば3位につけるラファエル・ジャクランに2打差をつけて首位に立っていた。
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1打差の首位でスタートしたウィレットだったが、1番と3番でボギーを叩くと、2打目をOBとした4番ではダブルボギーを叩くなど、苦しい前半となった。
後半も2連続ボギーのスタートとなるが、15番で9メートルのイーグルパットを沈めて一矢報い、27歳のウィレットは「71」の1オーバーで3日目をラウンドした。これにより、現在「レース・トゥ・ドバイ」で3位につけるウィレットは後続につけ入る隙を与えることとなった。
この好機を活かしたのはかつての「全米アマチュア選手権」王者である20歳のフィッツパトリックで、後半を「30」で回り、この日をみごと「64」でラウンドした。
13番で6メートルのバーディパットを沈めたフィッツパトリックは、14番、15番とさらに短いバーディパットを立て続けに決めると、17番でも6メートルのバーディパットをねじ込み、欧州ツアー初制覇へ向け絶好のポジションにつけた。
「1番でボギーを叩き、決して最高のスタートが切れたわけではなかったので、あの時点では『64』というよりは『74』の方が現実的なスコアでしたね」とフィッツパトリック。彼はQスクールから上がってきた欧州ツアーでのルキーイヤーを楽しんでいる。
「もうずいぶん前から良いプレーができたので、調子は良かったのですが、この二日間の65、64というのは大したスコアですね」
「昨日訪れた歯医者さんにも感謝しないといけないですね。というのも、週の頭から歯痛に悩まされていたのですが、うまく治療してくれましたので」
「とにかくこの調子を保つことですね。退屈なコメントかもしれませんが、1ホール毎に集中してプレーし、我慢強く優勝争いに踏み止まりたいと思います。言うは易し、ですけどね」
月曜に終了した「全英オープン」では6位に入り、自身のメジャー最高成績を残したウィレットだったが、今日はラウンド中、若干気分が優れなかったと明かした。
「体調が悪いときには、ゴルフというのは最高のゲームではなくなるのだけど、それを言い訳にはしないよ」とウィレット。
「良い一日ではなかったし、ラウンドは序盤で台無しになる可能性もあった。だから踏み止まって、良い形でラウンドを終えることができて良かったよ」
「悪いラウンドはこれでおしまいとなればいいね」
「明日も今日のような天候になれば、好スコアを出す選手はそんなに多くならないだろうから、とにかく天気がどうなるか、というところだね。明日は今日よりもしっかりとショットに専心できればいいね」
欧州ツアーで4勝を挙げているフランスのジャクランは、ウィレットがダブルボギーを喫した4番で1打多いトリプルボギーの「7」を叩いたが、最終ホールで8メートル弱のバーディパットを決めるなど、この日は8つのバーディを奪い、通算10アンダーとして優勝を狙える位置につけている。
ディフェンディングチャンピオンのデビッド・リプスキーは通算9アンダーで4位につけており、さらに1打差にはペク・スクヒョンとY.E.ヤンの韓国人コンビが続いている。