セルヒオ・ガルシアの優勝あれこれ
フィッシャーJrが首位発進
「スペインオープン」初日は、限られた準備を克服した南アフリカのトレバー・フィッシャーJrがレアル・クラブ・デ・ゴルフ・エル・プラトを「65」でラウンドし、単独首位で発進した。
月曜にヨハネスブルグからの長いフライトを経て現地に到着したフィッシャーは、火曜の練習ラウンドでは9ホールしかプレーできず、残りの9ホールはプロアマの際に歩いて下見をするにとどまった。
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しかしながら、世界172位のフィッシャーはその準備不足をものともせず、初日を8バーディ、1ボギーの「65」でラウンドし、地元スペインのエドアルド・デラリバ、同胞のダレン・フィチャート、そしてイングランドのトミー・フリートウッドに1打差をつけて単独首位に立った。
3月の「アフリカオープン」で欧州ツアー初制覇を果たしたフィッシャーは「1つか2つ気の抜けたショットを打ったけれど、勢いは持続させられていると感じていた。ゴルフの良いラウンドではそれがカギなんだ」と述べた。
「1つか2つパーをセーブする良いパットを沈めることができたし、今日は全体的にパットがすごく良かったので助かったよ」
「コースでプレーするのはいいものだね。今はまたフルスケジュールでプレーできるのがいいね。世界のベストプレーヤーたちとプレーできるのがいいんだよ。あといくつか、良いラウンドをまとめることができればいいね」
デラリバは今大会の舞台であるレアル・クラブ・デ・ゴルフ・エル・プラトに所属しており、父と祖父とともに、バルセロナ選手権の歴代王者としてクラブハウスの栄誉リストにその名を連ねている。
バックナインからのスタートとなったQスクール上がりのデラリバは、パー5の10番でイーグルを奪うと、11番と12番でもバーディを奪い、後半に入ると2番と4番でもスコアを伸ばしノーボギーのラウンドを完遂した。
「ここの大会での自己ベストスコアだね」とデラリバ。
「すばらしいスタートが切れた。良いティショットを放ち、2打目は安全に行って、3打目は打った瞬間に完璧なショットなのが分かった。100メートルのショットをホールインしてのイーグルで大いに士気は高まったし、その後も勢いを持続させることができた。すばらしいゴルフの一日になったね」
「コースについては、グリーンも戦略も完璧に把握しているけど、ここは手強いコースだから、良いショットが求められるし、冷静でいなければならないんだ」
「地元でのプレーは最高だし、自分のベッドで寝られるのが良いね。余計なプレッシャーは感じていないから、ただ自分のゴルフをプレーして、同じことを続けていくだけだよ。家族や友人たちの前でプレーするのをエンジョイしているし、彼らを楽しませることができるよう頑張るよ」
フリートウッドは2イーグル、3バーディを含む「66」で初日をラウンド。彼は来週の「BMW PGA選手権」を終えた後も世界ランキングのトップ60にとどまり、来月の「全米オープン」の出場権を手にすることを目指している。
「『マスターズ』出場を逃したのは残念だったけれど、今は良いゴルフができているから、しっかりと地に足をつけてこれを継続していくだけだよ」と世界54位のフリートウッド。今月初旬の「WGCキャデラックマッチプレー」では、準々決勝で同胞のダニー・ウィレットに敗れた。
「水曜のプロアマでは良いプレーができなかったから、練習レンジで修正して今朝コースへ出たらすごく良いショットが打てるようになったんだ。余りフェアウェイを外さなかったし、あとはただいくつかパットが決まるかどうかの問題だった」
「グリーンはトリッキーだから、朝のコンディションを最大現に活用しなければならなかった。昨日は硬く、速くてタフだったけれど、今朝は柔らかくなっていて、グリーンはいくぶん遅くなっていたね」
「今朝のようなコンディションであれば、良いスコアを狙わないといけないね」
欧州ツアー4勝のフィチャートも、フリートウッド同様、18番でイーグルを奪った。それ以外は5バーディを記録し、12番ではこの日唯一のボギーを叩いている。
「とてもハッピーだよ。午後はコンディションがタフだったね」とフィチャート。
「自分自身に感心している。というのも、何度かトラブルに陥ったけれど、パーでしのいで勢いを保つことができたから」
「タフな天候でこのスコアが出せたのは確かにうれしいことだね。初日にトリッキーなコンディションの下でプレーするのが好みなんだ。そうすれば明日は午前中のラウンドになるし、もっと天気は落ち着くはずだからね」
Qスクール上がりのイングランド人選手マット・フォード、そしてチャレンジツアー上がりのチリ人選手、マルク・テューロが5アンダーで5位タイに並んでいる。1年前にこの大会を制し、自身の持つ欧州ツアー最年長優勝記録を更新したディフェンディングチャンピオンのミゲル・アンヘル・ヒメネスはイーブンパーの「72」と出遅れ、優勝候補のセルヒオ・ガルシアも3オーバーの「75」と大幅に出遅れた。