フィッシャーが4年ぶりの優勝へ独走態勢に
2014年 ツワネオープン
期間:02/27〜03/02 場所:コッパーリーフG&C(南アフリカ)
リードを広げたフィッシャーが揚々と最終日へ
「ツワネオープン」は3日目のラウンドを終え、4年ぶりとなるヨーロピアンツアーでの優勝を狙うロス・フィッシャーが5打差の首位で最終日へ臨む展開となった。
2010年に勝利を挙げた「ライダーカップ」欧州代表チームの一員だった33歳のフィッシャーはコッパーリーフゴルフ&カントリーエステートでの3日目を「67」の5アンダーでラウンドし、通算18アンダーまでスコアを伸ばした。
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フィッシャーが2日目を終えた時点で築き上げたリードは1ストロークだったが、3日目のラウンドを7バーディ2ボギーで終えると、2位につけた北アイルランドのマイケル・ホーイとの差は5ストロークに開いていた。
ホーイのさらに1打後方には通算12アンダーでサイモン・ダイソンとスペインのカルロス・デルモラルがつけており、それをケルティックマナーリゾート(編注・2010年ライダーカップ開催地)でフィッシャーのチームメイトだったエドアルド・モリナリを含む7人の有力選手たちが1打差で追う展開となっている。
「これまでにないくらい良いプレーができているように感じる。恐らくメジャーで覇を競い、『ライダーカップ』出場に漕ぎ着けた当時と同じような感じでプレーできていると思う」とフィッシャー。
「もしここで勝つことができれば、とてつもなく自信が深まることになるし、良い方向へと進めるだろうね。 差し当たっての目標は(公式世界ゴルフランキングで)トップ50入りすることなんだ。以前はあの場にいたわけだし、僕はあそこにいるべきだと思う」。
「以前はメジャーでの好成績のおかげで世界17位まで上り詰めた。でも、他の何人かの選手と同じように、余りにキャリアの早い段階でメジャーに次ぐ極みである『ライダーカップ』での勝利を経験してしまったが為に、そこから大きく持ち崩してしまったんだ。“ライダーカップ症”と僕は呼んでいるのだけれど、どうやらそれに少し悩まされたようだね」。
「ヘンリック・ステンソンなんかもそうだね。頂点へ上り詰め、一旦姿を消し、カムバックを果たして再度消え、そしてまた自分のいるべき場所へ帰って来た」。
「逆境に遭遇し、後退し、カムバックを果たす選手がいる。リー・ウェストウッドもその1人だね。僕のスランプは彼らのほどドラスティックだったわけではないけれど、トップ50から洩れ、メジャーへの出場も果たせていない。あそここそが僕のいたい場所なんだよ。今の好調は正しい方向へ進んでいるという証左だと良いね」。
フィッシャーは浮き沈みの激しい前半となった。1番ホールでボギーを叩くと、続く2番と3番では共に8メートルほどのパットを沈めてバーディを奪った。
その後、ティショットをバンカーへ入れた4番ではスクランブルで切り抜けパーをセーブしたが、パー3の5番でもティショットをバンカーに打ち込み、ここでは1メートル強のパーパットを決め損なってしまった。
これにより逆にスイッチが入った世界82位のフィッシャーは、6番で第2打をカップから数センチに寄せる美技を見せてバーディを奪うと、7番でも1メートル以下のバーディパットを決めてスコアを伸ばした。
更に9番でも4メートル弱のバーディパットを決めたフィッシャーは前半を「33」で折り返した。後半に入り13番と16番で見事なアイアンショットを見せたフィッシャーはバーディを2つ追加し、2010年の「アイルランドオープン」以来となるヨーロピアンツアー5勝目へ向け、絶好のポジションで最終日を迎えることとなった。
「何打差かつけて優勝したい」とフィッシャー。「良い形で勝ちたいものだね。というのも、今は余裕を持って勝てるだけのゴルフができているから」。
「明日は良いスコアで回りたい。そうすれば他の選手はとてつもないスコアを出さない限り僕に追いつけないからね」。
ホーイは「65」でラウンドした2日目にヨーロピアンツアー記録まで後1つに迫る7連続バーディを記録したが、土曜のラウンドではその好調を再現することはできなかった。
6バーディ3ボギーの「69」で3日目をラウンドしたヨーロピアンツアー5勝のホーイは、フィッシャーと最終組で日曜をラウンドすることになる。
ダイソンはホーイと並んで通算13アンダーで3日目を終えるかに見えたが、2打目をしくじった最終ホールでボギーを叩き、この日のスコアを「71」としている。昨年11月にQスクールを勝ち上がったデルモラルも同組のダイソンと同じく3日目を「71」でラウンドした。