H.ステンソンが賞金王に王手 単独首位で最終日へ
2013年 DPワールド ツアー選手権 ドバイ
期間:11/14〜11/17 場所:ジュメイラ・ゴルフエステーツ
輝けるステンソンが引き続き大会をリード
自身初の欧州ナンバーワンに向けてひた走るヘンリック・ステンソンだが、自信に満ちたプレーを見せるイアン・ポールターもステンソンによる偉業達成の阻止を諦めてはいない。
同シーズンにフェデックスカップとレース・トゥ・ドバイの二冠という史上初の快挙を目指すステンソンは、凛然としたスタイルでこの二つのタイトルを手に入れる勢いを見せている。
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ステンソンは9月の米国ツアー「ツアー選手権」において、勝てばフェデックスカップ制覇となる5選手のうちの1人として終始リードする展開で勝利を手にした。
そして彼は今週、優勝によりレース・トゥ・ドバイ制覇が決まる3選手のうちの1人として「DPワールドツアー選手権ドバイ」の最終日を首位で迎える。
大会3日目を「67」でラウンドし通算17アンダーとしたステンソンは、(1ラウンドあたりのバーディ数で)欧州ツアー記録にあと一つまで迫る11バーディを奪って「64」でラウンドしたフランスのビクター・ドュビッソンと1打差の首位に立っている。
一方、今大会を優勝することでステンソンの戴冠を阻止し、欧州王者の座につくことのできるジャスティン・ローズとグレーム・マクドウェルは、共に3日目を「68」でラウンドし、ローズは通算11アンダー、マクドウェルは通算8アンダーとしている。
イアン・ポールターが今大会を優勝した場合、ステンソンはハリー・バードン杯を手にする上で2位に入る必要があるが、そのポールターは「66」で3日目をラウンドし通算13アンダーとして3位タイにつけている。
「今日は彼を捕えたし、明日も彼を捕らえるよ。僕が彼について行けるか行けないかの問題だね」と、一時はステンソンに並んだポールターは述べた。ローズやマクドウェルと共にフロリダのレーク・ノラで近所同士であるステンソンはその後、残り5ホールで4バーディを奪ってポールターを引き離した。
「とてもハードに攻めているんだけれど、そうするとどうしても簡単にミスを犯してしまう。パー3で2つボギーを叩いたのは腹立たしかったけれども、まだチャンスのある位置につけているし、これ以上贅沢は言えないよ」。
ポールターはステンソンと10対1のオッズで100ドルの賭けをしていることによりモチベーションを増しており、それには外での夕飯の際に負けた方が勝った方の個人的なウェイターとして奉仕するというおまけがついている。
「勝利の見込みはかなり少なくなってきたけれど、明日は彼を倒すべく頑張るよ」とポールター。「ヘンリックを追いかけるのは楽しいし、明日は良いスタートが切れればバックナインは素晴らしものになるだろうね」。
「欧州ナンバーワンになれたら僕のキャリアにとって最高のハイライトになるね」。
ステンソンは、ワールドカップを優勝した際のパートナーであるロバート・カールソンに次ぐ2人目のスウェーデン人選手による賞金王になる上で、この大会での勝利は絶対条件ではないが、彼はそうした様々な順列の組み合わせについては考えたくないようだ。
「そういうことは考えないようにしている」と語る37歳のステンソン。「この大会で優勝できなくてもレース・トゥ・ドバイを制覇できるのは承知しているけれど、全力でこの大会を勝ちに行かない理由もないだろう?もし勝てば間違いなく両方のトロフィーを持ち帰ることができるんだから」。
「一年を通して最も多くの賞金を手にするというのは偉大なる業績だと思うから、是非ともロバートと同じ偉業を達成したいね。後続の連中もベストを尽くして追ってくるだろうけれど、それが更に僕の闘志に火をつけることになるだろうね」。
「彼らが追う立場にいるわけだから、僕はこれまでのゲームプランのままで行くよ。今のところうまく機能しているから、それを変更する理由は見当たらないね」。
先週のトルコ航空オープンで欧州ツアー初優勝を飾り、ここドバイで2週連続優勝を狙うドュビッソンだが、23歳の彼がレース・トゥ・ドバイの制覇も同時に成し遂げるには、ステンソンが30位以下になる必要がある。
ラウンドを終えた時点ではステンソンと5打差だったマクドウェルは、「まだまだ大丈夫だ」と主張していたが、その後、「ヘンリックには脱帽だよ。彼は今週ここにやってきて、彼が今すべきことを実践しているね」と加えた。
「ここ6ヶ月、彼は世界最高の選手だ。(逆転するには)彼が明日調子を崩し、僕がとてつもない大仕事をやってのける必要があるね」。
「僕はこのコースで68を切ったことがないけれど、明日はそれをする必要がある。この3日間は最高の出来ではないけど、こうして食らいついていることには誇りを持っているよ」。
リーダーボードのトップ10には、通算11アンダーのリー・ウェストウッド、そして通算10アンダーのルーク・ドナルドとロリー・マキロイというかつて世界ナンバーワンに上り詰めた3人が入っている。
ウエストウッドは最初の11ホールを7アンダーで回っていたが、12番ホールでボギーを叩くと、その後奪ったバーディは1つに止まったものの、18番ホールではウォーターハザードに捕まりながらも何とかパーをセーブした。
「バックナインではちょっと自滅した感があるね」とウエストウッド。「65はとても良いスコアだけど、11番ホールまで7アンダーだったんだから、もう少しスコアを伸ばせたね」。
「今年は一年を通してスイングがしっくり来なかった。コース上で手探り状態が続いていたから、この冬はその部分の改善に取り組もうと思っている」。
上がり4ホールを全てバーディとしたドナルドはスコアを「67」にまとめ、一方で、ドナルドの足跡を辿り2012年に大西洋の両側で賞金王となったマキロイは後半を「32」で回り3日目を「68」でラウンドした。