20歳のM.マナッセロが、プレーオフを制してツアー通算4勝目
2013年 BMW PGA選手権
期間:05/23〜05/26
劇的な勝利で歴史に名を刻んだマナッセロ
マッテオ・マナッセロ(イタリア)は20歳にして、サドンデス形式のプレーオフ4ホール目(パー5)BMW PGA選手権史上最年少の優勝者の栄冠と、ヨーロピアンツアー4勝目のタイトルを同時に獲得した。
2010年度の優勝者サイモン・カーン(イングランド)が最終日の最高スコアとなる「66」でホールアウトし、トップに立つと、マナッセロとマーク・ウォーレン(スコットランド)がこれに並び、10アンダーの3人によるプレーオフへと勝負の行方はもつれ込んだ。
<< 下に続く >>
ウォーレンはプレーオフ最初のホールでティショットを木のなかに打ち込みアンプレヤブルとすると、グリーンを狙った4打目を池に落としこのホールで脱落した。一方のマナッセロとカーンは共にこの18番(パー5)でバーディを獲った。
その後2度の最終ホールでの決戦では勝者は決まらなかったが、プレーオフ4ホール目でカーンが池に落としてしまったため、優勝賞金791,660ユーロを手にするのに、マナッセロは2パット(バーディ)で十分だった。
昨日のリーダー、アレハンドロ・カニサレス(スペイン)は、パー5の最後ホールで18フィートからイーグルを外して惜しくもプレーオフに参加できず、同じく18番でイーグルを奪ってこの日のスコアを「67」としたヨーロピアンツアー600回目の出場のミゲル・アンヘル・ヒメネス(スペイン)と9アンダーで並んだ。
リー・ウェストウッド(イングランド)は2番(パー3)、3番、4番(パー5)でバーディを奪い2ショットのリードを築いたが、後半の9ホールを「40」と崩れ9位タイに終わった。
「信じられません。とても感情的になっています」とマナッセロは述べた。彼の年齢は20歳と37日で1969年に20歳と97日で優勝したバーナード・ギャラハー(スコットランド)の最年少記録を塗り替えた。
「すばらしい一週間でした。私はいつもこの選手権とこの場所に何か特別なものを感じていました。今週それが形になりましたね。良いプレーができました。大変だった金曜日の後も優勝争いから外れなかったですし、最後にプレーオフで決めました」。
「今私は世界で一番ハッピーな男でしょう」。
マナッセロは本日、カニサレスの2打ビハインドでスタート。しかし4バーディ、1ボギーでスコアを「32」とし、9番でバンカーからのショットを見事に直接沈めて前半9ホールを終了した。
その後、11番でのボギーは13番のバーディでカバーしたが、17番と18番のパー5でバーディを奪えず同組のウォーレン、そしてカーンと並んだ時点で優勝は遠のいたかに見えた。
「最後のいくつかのホールよりプレーオフの方が力を抜いてプレーすることができました。ここまで来れば72ホール全てを尽くしたのだから、後は普通に良いショットを打てばいいだけでしたから」と、昨年度のバークレイズ・シンガポールオープンでプレーオフの末優勝しティーンエージャーとして初めてヨーロピアンツアー3勝を記録したマナッセロは付け加えた。
「プレーオフでのティショットは4つとも良かったですね。18番(パー5)ではそれが一番大切ですから」。
ウォーレンは15番でボギーを叩いたのが結果的に響いてしまった。スペインオープンと昨年のアバディーンアセットマネジメント・スコットランドオープンでのニアミスに続き彼には残念な結果となった。
「他の2つの機会は完全に自滅で優勝を逃したように感じた。しかし今回は違う」とウォーレンは述べた。彼は13番の2打目をフェアウェイバンカーの顎にひっかけてしまったが、その後の114ヤードのショットを直接決めて4ホール連続でバーディを奪った。
「18番では今週ずっと3番か4番アイアンを使っていた。プレーオフでは、きっと他の選手も思い切って来ると思ったので私もそうした。残念ながらティショットは5ヤード足りなかったか、右に行き過ぎるかしてしまった。取り返しはつきません」。
「今週は何も悪い所は無かった。プラス面ばかりだったので次の試合が楽しみです」。
3年前、カーンは最終日を7打差から追い上げスコアを「66」とした。今回は5打差だったが同じく「66」と見事なスコアを記録した。
「残念です。どうしてもこの大会に勝ちたかったし、前回はあれほどの差をつけられたところからの追い上げだったので自分でも夢みたいだった」とカーンが述べた。彼にとっては妻のレスリーが体調を崩した3月以来、初めての大会だった。
「自分は勝てるという事を証明したかった。今日はそれができた様でうれしい。良いプレーができた。長いブランクの後、これほどの素晴らしいトーナメントのプレーオフで負けるなんて。確かに 沢山得る事がありました」。
「本当にデジャブでした。練習場でウオーミングアップをした時 と全く同じパターンです。プレーオフの直前は良い気分だった。あの4ホール目のセカンドショットが残念でした。あと数ヤード距離が延びてくれていたら、もう一度18番に挑戦できただろうに」。