【GDO EYE】トム・ワトソンから大会関係者に「感謝している」
ジム・ソープ念願のメジャー・チャンピオンに
1976年にPGAツアーにデビューしてから、初優勝まで9年間。その1985年には2つの優勝をおさめ、PGAにその名を浸透させた。その後、99年にシニアPGA入り。2000年には2週続けての優勝や、2001年の9月にも連続優勝するなど、ソープは着々と「夢=メジャー」に近づいていた。そのソープが最もその「夢」に近づいたのは昨年の全米シニアプロ選手権の時。
トム・ワトソンとの決戦は72ホール目にしてソープがバーディパットを外し、プレイオフに持ち込めないまま、優勝を譲ってしまった。
そして2002年4月。3日目の最終18番ホールでチップイン・イーグルを決めたことで、ソープは自ら優勝への弾みをつけた。首位のジョン・ジェイコブスを1打差で追う形で始まった最終日。ソープにとって相性の良い最終18番ホールで、首位ジェコブスの自滅的なミスにも後押しされ、ソープはバーディ。ジェイコブスもさすがにそのまますんなりとは優勝を譲らず、プレイオフにもつれこんだものの、やはり18番最終ホールは三度ともソープの味方だった。
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問題は2打目。3番ウッドで果敢にグリーンを攻めるか、それとも安全にレイアップしてウェッジにかけるか。普段のソープは「ギャンブラー」として知られ、安全にプレーする様子はない。しかし「夢」を目の前にしたとき、彼がとった決断は「確実性」。今度こそ、このチャンスを失うわけにはいかなかったのだ。そしてソープは見事なウェッジさばきでバーディを確実とし、ジェイコブスにプレッシャーをかけた。ジェイコブスがバーディパットを外した時点で、ソープの「夢」が現実となった。
ジム・ソープ「最高のトーナメントで僕の最初のメジャー優勝ができたことは本当に嬉しいよ。PGA時代からシニア時代を含めたすべての中で一番嬉しい優勝だね。」