手嶋多一が単独5位 シード確保に前進
毎シーズン熾烈を極める賞金王争い、2008年の行方は!?/2008年欧州男子ツアープレビュー
2008年度のヨーロピアン(欧州)ツアーは、既に2007年度の秋からスタートして6試合を消化しているが、10月までに賞金ランク対象50試合が予定されている。新設試合としては、韓国とインドで開かれる2試合となっている。例年タイやオーストラリアで開催される「ジョニーウォーカークラシック」もインド開催ということで、アジア開催が9試合、中東開催が3試合予定されている。
2007年度は欧州ツアーメンバーのパドレイグ・ハリントンとアンヘル・カブレラがメジャー優勝を果たしたが、4大メジャー戦で好成績を残し欧州ツアーの賞金王に輝いたジャスティン・ローズの更なる飛躍に期待がかかっている。秋には欧米対抗戦「ライダーカップ」が行われるということで、代表メンバーを狙う戦いにも注目が集まる。欧州ツアーと米ツアー両方をプレーする選手が増えている中、欧州ツアーを引っ張っていくと予想されるのは、好調のリー・ウェストウッド、リバプール出身のイケメンゴルファー、ニック・ドハティや、ツアー3年目の飛ばし屋ロス・フィッシャーのイングランド勢。安定度ではデンマークのソレン・ハンセンやスウェーデンのニクラス・ファスが挙げられるが、もちろんベテランのコリン・モンゴメリーやトーマス・ビヨーンも優勝争いに絡むシーンは多いだろう。2年前に愛妻を亡くし、なかなか成績がでてこないダレン・クラークは昨年賞金ランク138位と低迷していたが、南アフリカの試合では好調さを取り戻しており、「ライダーカップ」には欠かせない存在となるに違いない。
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ツアールーキーとしてフル参戦してくる若手のなかでは、アマチュアながら「ポルトガルオープン」で優勝を果たしたパブロ・マーチンや、世界アマでオランダを優勝に導きプロに転向したヨースト・ルイテンなどの評価が高い。そんな中、若手一番人気は北アイルランドの新鋭ローリー・マキロイだろう。18歳でプロ転向、ツアー参戦2試合目で3位、3試合目に4位とすぐに結果を残し、シード権を決定させている。「ライダーカップ」候補としても名前が挙がっているほどだ。
日本人選手では、欧州ツアーに参戦していた手嶋多一がシード権を取れず、残念ながら出場機会を喪失。しかし、アジアンツアーでシード権を得た清田太一郎が、年明けから春にかけてのアジア開催試合の出場資格を得ている。日本ツアーの予選会でも上位に入るなど好調なゴルフを展開しているだけに、清田の戦いに注目していきたい。