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不動裕理、文句なし完全優勝

予想をくつがえすことなく、不動裕理が最終日もスコアを4つ伸ばして堂々の完全優勝を飾った。今季2勝目。ツアー通算3勝目。勝てそうで勝つことができずに苦しんでいた昨年の日々が嘘のような強さだ。

データを見ると一目瞭然だ。今季出場したのは9試合。そのうち優勝が2回、2位が2回、3位が1回。トップ10を外してしまった試合はわずか3試合しかない。圧倒的な強さ。たまに35位(那須小川)とか21位(中京BS)になると、不振か?と感じてしまうほどのステディさで、これなら賞金レースのダントツ首位も理解できる。

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今週の収穫は単独2位に入った大塚有理子だろう。米山みどり、韓煕圓、藤野オリエなどと同期で、まだ実質プロ生活2年の25歳だが最終組の重圧に崩れることなく、自分のゴルフを貫き通すことができた。また一人、将来楽しみな選手が生まれたといえそうだ。

不動裕理の勝利は傍から見れば悠々の楽勝。しかし本人は意外に苦労していた。「いつもだったら18ホール、すぐ終わるんです。今日は15番あたりから精神的に疲れました。ショットが良くてバーディチャンスに付くのに、それが入らない。いつ下から追いつかれるかと疲れて・・・」

17番18番は池がからむ。誰かが素晴らしいスコアを出すかもしれないし、自分が池に入れるかも知れない。そんなことを考えているうちにパットも少しずつ合わなくなってくる。勝てるかもという時代から、勝って当然というレベルに脱皮してしまったが故のプレッシャー。ぜいたくと言えばぜいたくな不安と戦った終盤だったという。

そんな思いが最終18番の長いバーディパットに込められていたのかも知れない。強気のタッチで打ったダメおしのバーディ。差を5打に広げるパットを決めて、不動はようやく、かすかに笑った。

これで賞金ランキングも3938万円。「特に欲しいものもないので貯金します。買いたいものが出るまで貯めておきます」という。そういえば初優勝(99伊藤園レディス)の時も副賞のダイヤモンドを「似合うようになるまで仕舞っておきます」と言っていた。

ボギー発進だった大塚有理子はよく回復した。4バーディ、2ボギー、1ダボ。「昨日まではパットも打ってたんですけど、今日は緊張のためか緩んでしまって全部ショートでした。でも昨日もグッスリ眠れたし、最終組は気分よかったです」

昨夜、弟さんに電話を入れたら「おねえーちゃん、すごい」と言われたそうだ。

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2000年 リゾートトラストレディス



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