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上位伸びず、さらに混戦。藤田、手嶋が辛うじて首位

国内男子ツアー第3戦「中日クラウンズ」は、決勝ラウンドの初日を迎えた。2日目と同じように上位陣がスコアを伸ばせず、さらに混戦状態になってきた。

首位に立っているのはこの日1ストローク伸ばした藤田寛之と、8アンダー首位タイからスタートし、スコアを維持した手嶋多一の2人。前半8番ホールでダブルボギーを叩いた藤田だったが、後半の難しいホールが続く中1つスコアを伸ばした。一方の手嶋は、前半10アンダーまでスコアを伸ばしたが、10番でボギーを叩くと12番までに3ストローク落とし7アンダーまで後退。しかし続く13番から2連続バーディを奪い、首位争いに復活した。

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首位に1打差の7アンダーには、谷口徹など4人が並んでいる。スタートの1番ホールでダブルボギーを叩き、出鼻をくじかれた谷口と渡辺司の2人は、その後ジワジワとスコアを伸ばし優勝を狙える位置に浮上。さらには、同じ1番ホールでグリーンエッジからのアプローチを直接カップインするイーグルを決めた川原希が、この日のベストスコア66をマークし、ツアー初優勝を狙えるところまで来た。

初日8アンダーをマークし、2日間首位をキープしていた近藤智弘は、5ストローク落とし3アンダー17位に後退。優勝争いから脱落してしまった。近藤にとっての悪夢は12番パー4だった。グリーンのガードバンカーから反対側のバンカーに入れるなど、ミスが重なりダブルパーの8を叩いてしまった。

近藤に代わって優勝争いに浮上してきたのが、近藤の学生時代のライバル星野英正だ。2日目に6バーディ、ノーボギーで7アンダー4位に浮上した星野は、周囲がスコアを崩す中、ボギーを4つ叩いたが、イーブンパーで凌ぎ、ツアー初優勝に望みをつないだ。

2日目以降、上位陣が伸び悩む展開になっているが、明日最終日は誰が飛び出してくるのだろうか。3大会ぶりの日本人優勝者が現れそうな展開になっている。

藤田寛之(8アンダー/首位タイ)

ピンの位置が厳しいし、グリーン固いし寄せるのが大変。シビアで和合らしさが、どんどん出てきた。紙一重の状況で寄せていかなければならないという条件がボクにあっていたみたい。

8番のダブルボギーでガックリきたけど、9番で取り戻したので、ズルズル行かず持ちこたえられて良かった。シーズン2勝目を挙げるチャンスではあるけど、まだ自分の中ではチャンスとは思えない。勝ちたいと思っても勝てないのがゴルフだよ。今は真っ直ぐだと思って打っても、右に出ることが多くてとても怖い。明日は目の前の1打を右に飛ばさないように気をつけて、結果を考えずに集中して闘いたい」

手嶋多一(8アンダー/首位タイ)

今日は昨日と風が違うし、思わずラフに入ってしまう。明らかなラフに入れるとどうしようもなかった。インに入ってボギーが続き、このままズルズル行きそうだったので、14番はとりあえずパーで行ければ良いという気持ちで臨み、それで踏みとどまれた。自分は悪くないんだと言い聞かせて。 ショットは昨日よりは良かったと思うが、ピンの位置が手前か奥しかなく、それが結構厳しかった。 6アンダーも7アンダーも沢山いるし、一発のミスで変わってくるから、誰が優勝するかなんてわからない。自分は狙って勝てるレベルではないし、人と戦うよりコースと戦う方が大事だし、明日はそれと集中して臨むだけ。 優勝ラインは、11アンダーぐらいかな。2桁は必要かもね。風が吹いたら分からないけど」

星野英正(7アンダー/3位タイ)

「前半はショットもパットも、あれこれ苦しんだが段々安定してきた。最後の3ホールは気を引き締めてやった。それが今日の結果につながった。やっぱりイーブンで終わるのと、オーバーパーで終わるのとでは全然違うからね。天気がよくてグリーンも固くなり、難しくなってきているけど、ひとつでも伸ばせればいいかなという意識で明日もプレーしたい。 すごくいい位置にいるし、自分でも楽しみ。自分は勝ってあたりまえの選手じゃないし、負けて当然だと思って出来るから、逆にやりやすいんじゃないかな」

■ 川原 希(7アンダー/3位タイ)

「1番のイーグルは、ティショットが完璧に打てて、グリーン手前30ヤード弱からバーディをとろうと思ったらとれちゃった。ホールをこなすごとにグリーンが固くなってどんどん難しくなって、精神的に疲れた。昨日は安全にいきすぎてスコアが伸びなかったので、今日は攻めていった。パーパットがよく入っていたし、ティショットも安定していたのがよかった。最終日は、目標の初優勝にむけてがんばります。こんなチャンスそうそうないので攻めていきますよ。とにかくフェアウェイキープを心がけます。トレーニング仲間の谷口さんにがんばれってハッパをかけられているので、上位へいくなら谷口さんに勝って優勝したいですね(笑)」

■ 谷口 徹(7アンダー/3位タイ)

「今日は最悪のスタートだった。3番位まで動揺していた。4番で7メートル位のパットを沈めて、少し落ち着いたけど、前半は必死だった。風向きが10分、15分で変わるし、遅いスタートでグリーンも固くなっていたから、とにかくボギーを減らして少ないチャンスをものにするという意識でプレーしていた。でも、昨日までとは違い、攻めていく気持ちもあった。自分がこの位置にいれるのは、一時の事を思うとすごく嬉しい。体調を崩してしばらくゴルフをしたいと思わなかったけど、今はラウンドしていて楽しいし、プロゴルファーをやってて良かったなと思う。 狙って勝てるコースじゃないけど、明日は自分できっちりしたゴルフができたら、いい結果が出ると思う」

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2003年 中日クラウンズ



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