【特集 タイガー・ウッズの見方(4)】ゴルフ担当記者の視点
2003年 全英オープン
期間:07/17〜07/20 場所:ロイヤルセントジョージスGC(イングランド)
シンデレラボーイ現る!B.カーティスがビッグタイトルを掴んだ!!
第132回「全英オープン」が、イングランドの南西部に位置するロイヤル・セントジョージスで開催された。今年3度目のメジャートーナメントで、4大会ぶりのメジャータイトルを狙うタイガー・ウッズが、昨年の雪辱を果たすべく優勝争いを演じた。最終日を首位に2打差の1オーバーでスタートし、7番ホールで3つ目のバーディを奪い2アンダーの首位に並んだ。しかし、後半スコアを崩し2ストローク及ばず優勝を逃してしまった。
優勝したのは全英初出場のベン・カーティスだった。2000年にプロ入りしたアメリカ出身26歳で、昨年のQスクールで今シーズンのPGAツアー出場資格を掴んだルーキー。これまでの最高順位は2週間前に行われた「ウェスタンオープン」での13位。この成績で全英オープンに出場することを決めている。
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初日、2日目は72の1オーバーずつ。決勝ラウンドに入り、アンダーパーをマークし3日目を終えてタイガーと並び1オーバー3位タイ。そして最終日は1番、4番、7番でバーディを奪うと、9番から3連続バーディで5アンダーまで伸ばした。
ところが、そのままでは終わらないのがメジャー大会だ。ツアー初優勝と共にメジャー制覇を目前にしたカーティスは、後半に入りボギーが連発し17番で1アンダーまで後退。変わって首位に立ったのは単独首位でスタートしたデンマークのトーマス・ビヨーンだった。
14番で4つ目のバーディを奪い4アンダーまで伸ばし、メジャー初タイトルを狙うビヨーンも残すは3ホール。しかし、15番でボギーを叩き、16番パー3ではティショットをグリーン右サイドのバンカーに入れると、2打目で脱出できず、3打目もVTRのように同じく失敗。このホールでダブルボギーを叩き1アンダーに後退し、続く17番でも寄らず入らずボギー。
ビヨーンだけではなかった。中盤首位に並んだタイガーやビジェイ・シン、さらに後半スコアを盛り返したデービス・ラブIIIにも充分にチャンスはあった。しかし、メジャーチャンプ3人衆も後半の勝負どころでスコアを伸ばせなかった。そして、最終18番ホールで2メートルのパーパットを沈め、後続組を待ったカーティスが優勝を飾ることになったのだ。
今大会日本から8名が出場し、決勝ラウンドに残ったのは片山晋呉と友利勝良の2人だけだった。昨年の51位を上回るか期待された片山は、7番ホールから3連続バーディを奪うなど、最終日をイーブンパーでラウンドし、通算9オーバーの34位タイ。全英7回目の出場となった友利は、通算16オーバーの69位で終了している。