【特集 タイガー・ウッズの見方(4)】ゴルフ担当記者の視点
2003年 全英オープン
期間:07/17〜07/20 場所:ロイヤルセントジョージスGC(イングランド)
イーグル続出!ついにタイガーが優勝争いに加わった!!
予選2ラウンドを終了してアンダーパーがたった1人となった今年の全英オープン。3日目は風も穏やかになり、スコアを伸ばす選手も多数現れた。パー5のホールでスコアを伸ばすのがこのコースを攻略する方法になるが、大本命のタイガー・ウッズが、前半に2つのイーグルを奪い優勝争いに絡んできた。
4番パー5で今大会初のイーグルを奪ったタイガーは、7番のパー5では2打目をガードバンカーに入れてしまった。そして、左足下がりの難しいライから放った第3打がカップに吸い込まれるチップインイーグル。この時点で1アンダーのトーマス・ビヨーンを捕え首位タイに並んだ。さらに9番では長いバーディパットを沈め2アンダー。
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このままタイガーがスコアを伸ばし独走態勢に入るかと思われたが、11番でボギーを叩くとショットが少しずつブレ始めた。14番でこの日2つ目のバーディを奪ったが、後半だけでボギーを4つ叩いてしまい1オーバー4位タイで最終日を迎えることになった。
予選2日間、タイガーとラウンドしたスペインのセルヒオ・ガルシアも、打倒タイガーとともに初のメジャー制覇に向けてアグレッシブなプレーを続けている。2番、4番でボギーが先行し苦しい立ち上がりだったが、5番から14番までに4つのバーディを積み重ね、アンダーパーグループに加わってきた。17番ではティショットを左に曲げ、深いラフからの2打目を空振り。短いクラブに持ち替えた3打目はフェアウェイに出すだけで、ピンチを迎えた。残り100ヤードを超える4打目で奇跡的なチップインパーを奪い優勝争いに残った。
3日目を終えて単独首位に浮上したのは、デンマークのトーマス・ビヨーンだった。4番パー5でイーグルを奪い、1アンダーの首位に浮上すると、6番でボギーを叩いたが続く7番でバーディを奪った。その後はバーディチャンス有り、ピンチもあり崩れる恐れもあったが、絶妙なアプローチで1アンダーをキープ。メジャー制覇に王手をかけた。
1打差でビヨーンを追うのは、1アンダー首位からスタートしたデービス・ラブIII。11番ホールで4つ目のボギーを叩き2オーバーまで後退した。しかし、14番パー5でイーグルを奪い優勝戦線に復帰。さらに1打差の1オーバーには、タイガー、ガルシアと並びビジェイ・シン、ケニー・ペリーなども並んでいる。ペリーは先週行われた米ツアーの「グレーターミルウォーキーオープン」に続き、今シーズンの4勝目を狙っている。