全英オープンの作り方/競技委員・山中博史のロイヤルリザムレポート<5>
2003年 SAS選手権
期間:09/19〜09/21 場所:プレストンウッドCC(ノースカロライナ州)
T.カイトの猛追届かず!D.A.ワイブリングがツアー初優勝!!
米国チャンピオンズツアー第27戦『SAS選手権』が、ノースカロライナ州のプレストンウッドCCで開催された。この大会は今年が3度目の開催で、過去2大会はブルース・リツキが優勝。今大会3連覇の期待がかかったリツキだが、初日に1アンダー26位と静かなスタートをきると、2日目に42に後退。最終日もスコアを伸ばせずイーブンパーの48位と平凡な成績に終わった。
最終日を首位で迎えたのは、12アンダーのジム・エイハーンだった。2位に3打のリードを持ってスタートしたが、1番でボギーを叩くと前半だけで4ストローク落とし、優勝争いから脱落してしまった。
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代わって優勝争いに加わってきたのは、9時6分にアウトコースのトップ組でスタートしたトム・カイトだった。最終組の2時間以上前にスタートしたカイトがバーディラッシュの快進撃を見せた。3番ホールから4連続バーディを奪うと、後半は11番から5連続バーディ。さらに17、18番の上がり2ホールを連続バーディでフィニッシュし、この日だけで11ストローク伸ばし通算12アンダーの首位でホールアウトした。
上位につけている選手にとっては、カイトのスコアが1つの目標になった。そのカイトを捕えたのは7アンダー6位タイからスタートしたD.A.ワイブリングだけだった。10番までに4ストローク伸ばしたワイブリングは、中盤は伸び悩んだが、終盤17番パー5でイーグルを奪い12アンダー首位タイ。
そして最終18番、プレーオフに備えていたカイトの前でワイブリングがバーディを奪い優勝を決めた。レギュラーツアーで5勝しているワイブリングが、チャンピオンズツアー参戦1年目で嬉しい初優勝を果たした。
日本から唯一出場している青木功は、2日目にスコアを1つ伸ばしたが、最終日は再び2オーバー。通算3オーバーの61位で終了している。