2014/05/25GDOEYE

堀琴音プロテスト“就活中” 周囲の期待と真意のギャップ

18歳のアマチュア・堀琴音が、首位に1打差の2位で「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」の最終日を迎え、再び注目を集めた。わずか3週間前の「サイバーエージェント レディス」は最終日を首位タイで迎えて4位に終わったばかり。もはや旋風よりは現象と呼ぶべきアマチュア躍進の代表格の1人としてリベンジへの期待がゴルフファンから寄せられたのだ。 結果は、序盤からボギーが先行する苦戦を強いられ、通算4アンダーの8位タイ。それでも、2試合続けて最終日最終組を経験し、連続トップ10フィニッシュを飾った実績は目覚ましく、期待は今後もやむことはない。堀も「この順位はすごく自信になります」と口にしたが、本人の真...
2014/04/05GDOEYE

36歳・朴セリが“グランドスラム”へ首位に浮上

1998年「マクドナルドLPGAチャンピオンシップ」でツアー初優勝をメジャーで果たした朴セリ(韓国)。同年の「全米女子オープン」も制して一躍世界のトップに名を連ねると、2001年には「全英女子オープン」も制すなど、ツアー通算25勝のキャリアを持つ。 その朴が「クラフトナビスコ選手権」の予選2日間を終えて、通算7アンダーの首位タイに浮上した。今大会を制すと“キャリアグランドスラム”を達成することになる。 グランドスラムは、米国メディアが「すべてのメジャーを勝つ」とう意味で使い始めた用語。昨年から「ザ・エビアン選手権」がメジャー大会に昇格し、米国女子のメジャーは全5大会になっているため、朴セリが今...
2014/04/06GDOEYE

元国内賞金女王が思い描く日本勢メジャー制覇の瞬間

国内ツアー18勝、海外ツアー1勝、そして1993年、94年と2年連続で賞金女王となった平瀬真由美が、カリフォルニア州ランチョミラージュで開催されている「クラフトナビスコ選手権」で、衛星中継(WOWOW)のレポーターとしてコースを駆け回っている。 自身の今大会初出場は94年。「あの時は海外メジャーがどんなものかも知らずに出場してあっさり予選落ちしました。悔しさとかも感じずに買い物をして帰りました」。しかし、翌95年に出場した際は「2度目だし予選ぐらいは通りたかったけどダメでしたね。帰りの飛行機でフォレストガンプ(映画)を見たのですが、映画に感動したのと自分のことがすごく不甲斐なく感じて、米ツアー...
2014/04/06GDOEYE

石川遼に「ダブルボギー」が多いのはなぜか?

テキサス州のゴルフクラブ・オブ・ヒューストンで行われた「シェルヒューストンオープン」の3日目。55位タイからスタートした石川遼は、4バーディ1ボギー“1ダブルボギー”の「71」で回って通算2アンダーとし、30位タイへ順位を上げた。 前日苦しんだパッティングは「始動からフィニッシュまで少しリズムが一定じゃなかった」と気付いて修正。3つのパー5で確実にバーディを積み重ねたが、5番のダブルボギーが悔やまれた。…少なくとも見ている者にとっては。 左サイドの池を抱き込むようにゆるやかに左ドッグレッグし、右サイドもハザードとなっている480ヤードの5番(パー4)。ドライバーを握った石川のティショットは「今...
2014/04/04GDOEYE

レジェンドと予選同組 フォン・シャンシャンの幸運

カリフォルニア州のミッションヒルズCCで幕を開けた、海外女子メジャー今季初戦「クラフトナビスコ選手権」。コース特有の強風もなりを潜め、穏やかで夏のような強い日差しの中で首位に立ったのは、6アンダーをマークしたフォン・シャンシャン(中国)だった。 フォンが、この日のラウンドを心待ちにしていた理由がある。それは、大会2日前の火曜日のこと。発表になった予選ラウンドの組み合わせで、世界ゴルフ殿堂入りのプレーヤー、エイミー・オルコットと同組だと知ったからだ。 現在58歳のオルコットは今大会で1983年、88年、91年と3勝を果たしたレジェンド。そして88年の時は優勝した歓喜のあまり18番グリーンの奥にあ...
2014/04/03GDOEYE

いろんな“パワー”満載!今季メジャー初戦へ挑む宮里美香

2009年から米ツアーに参戦している宮里美香が、今季のメジャー初戦「クラフトナビスコ選手権」の大会前日、プロアマ戦に出場し最終調整を行った。今季はメジャー大会の前週は試合を休むと公言し、意気込みも新たにさまざまな“パワー”を注入して大会へ挑む。 「グランドキャニオンとセドナに行って、後半はラスベガスとロサンゼルスで練習をしました」。キアクラシック出場を見送り、休養に充てた先週。美香は米国に来てから気になり始めたというパワースポットで英気を養い、会場入りする直前のロスでは「マスターズ」へ向けて調整をしていた松山英樹と合流したという。 「松山くんとは食事に行くことはありましたが、間近でゴルフしてい...
2014/04/01GDOEYE

ボーディッチ“淡泊な歓喜”の陰にあった壮絶な戦い

テキサス州サンアントニオで開催された米国男子ツアー「バレロテキサスオープン」でツアー初優勝を飾ったスティーブン・ボーディッチ(オーストラリア)。優勝会見中、記者からの質問を受けると必ず「あーー」と長い息を吐いてから言葉を続ける奇妙な癖が気になった。僕はまだその時、彼の癖の裏に潜む壮絶な戦いを知らなかった。 1983年にオーストラリア東部のブリスベンから北へ120キロほどにあるクイーンズランド州ペレギアン・ビーチで生まれたボーディッチは、小さな頃からゴルフの才能に抜きんでていたという。アダム・スコットやジェイソン・デイらも通った全寮制のクーラルビン国際学校に進学しゴルフを専攻し、18歳でプロ転向...
2014/04/07GDOEYE

石川遼が語った、出られない「マスターズ」への思い

テキサス州にあるゴルフクラブ・オブ・ヒューストンで開催された「シェル ヒューストンオープン」で、6週連続の大会出場だった石川遼は、通算3アンダーの31位タイで4日間を終了。フェデックスカップポイント38点と、賞金37,952ドル(約390万円)を加算したものの、過去5年連続出場していた「マスターズ」の切符を掴むことはできなかった。 1年前は通算5オーバーで予選落ちしたヒューストン。「苦手意識はある」というコースを4日間でオーバーパーを1ラウンド(2日目「74」)に抑え、通算3アンダーで回りきった。「去年と比べて自分の技術が上がったことを実感できた。毎週毎週の経験が自分の中で確信につながっている...
2014/03/30GDOEYE

テキサス・ウェッジはいずこへ?

ゴルフファンなら、“テキサス・ウェッジ”という言葉を聞いたことがあるだろう。グリーン外からパターで打つこのショットは、テキサス州出身のベン・ホーガンが広めたと言われている。かつて、テキサス州のゴルフ場は硬く、乾いたフェアウェイが特徴で、アプローチにはリスクのあるウェッジよりもパターが好まれた。 当時のグリーンは今とは比べものにならないほど遅く、スティンプメーターではしばしば5~6フィートだったと言われている(現在は8~14フィートほど)。そのため、パターのロフトは現在よりも寝ていて、今よりもアプローチには適していた。 時は移り、コースは絨毯のような芝に覆われ、グリーンも時に“ガラス”と形容され...
2014/03/30GDOEYE

怪我人だらけのオーガスタ ウッズ、デイに続きミケルソンも・・・

フィル・ミケルソンが「バレロテキサスオープン」の第3ラウンド途中で肉離れを起こして棄権した。今季メジャー初戦の「マスターズ」まで残り2週間を切った段階での出来事だ。 ミケルソンは1月にも背筋痛で「ファーマーズインシュランスオープン」を途中棄権しているが、怪我に悩まされているのはミケルソンだけではない。 タイガー・ウッズは今年の「ホンダクラシック」最終日に背筋痛でプレーを止めており、「アーノルドパーマーインビテーショナル」は欠場に追い込まれた。今週初めには、マスターズ出場可否も「現時点で判断するのは早すぎる」と答えている。 「マスターズ」直近3大会で2度のトップ3入りを果たしているジェイソン・デ...
2014/04/05GDOEYE

韓国の18歳ホープは米ツアー賞金女王の決断をどう見る?

2012年7月の「サントリーレディース」で当時16歳332日の若さで国内女子ツアー初優勝を飾り、宮里藍の最年少優勝記録を10年ぶりに塗り替えた韓国のキム・ヒョージュ。同年10月にプロ転向して注目を集めた逸材は昨年7月に18歳になった。 そのキムが国内女子ツアー「ヤマハレディースオープン葛城」で最終日を前に、首位に3打差の4位に浮上。3日間で1度もオーバーパーを記録しておらず「サントリー」と同じ4日間大会で存在感を示している。 プロとしてのルーキーイヤーだった昨シーズンは「とても残念で、心残りがたくさんあった1年でした」と言う。「韓国ツアーでも新人で、いろんなことを学びました。一番は体力面。プロ...
2013/12/23GDOEYE

日本ツアーにマッチプレーがないのはナゼ?

最終日、最終組の最終ホールまでもつれたアジア選抜と欧州選抜の対抗戦「ザ・ロイヤルトロフィ」は、団体戦、そしてマッチプレーの醍醐味に溢れていた。2日目を終えて5―3と2ポイントリードしていたアジア選抜は、最終日のシングルス戦8試合の序盤2試合を連取して計7ポイントを早々に積み上げ、勝利を確定される8.5ポイントは目前だった。だが、その後の5試合で奪ったポイントは引き分け1試合の0.5ポイントのみ。最終組のリャン・ウェンチョン(中国)がニコラス・コルサーツ(ベルギー)に食らいつき、プレーオフ進出の望みを最終ホールまで繋いだが、最後は大勢の地元・中国ギャラリーの悲鳴と共に、欧州選抜の前に力尽きた。 ...
2013/12/19GDOEYE

「ザ・ロイヤルトロフィ」を支えるセベの思い

香港から北西に100キロあまり。中国でも南部に位置する広州市で開催される「ザ・ロイヤルトロフィ」の会場・ドラゴンレイクGCの空は想像以上に青かった。懸念していた大気汚染の影響は気にならない程度だが、それでも大会には別の“暗雲”が立ち込めている。 アジア選抜対欧州選抜の対抗戦として06年に産声を上げた「ザ・ロイヤルトロフィ」は今年で7回目を迎える。だが、この8月に14年3月から新たなアジア選抜対欧州選抜の対抗戦「ユーラシアカップ(EurAsia Cup)」が2年に1度、1回目はマレーシアを舞台として開催されることが発表されたのだ。 この新規大会は、欧州ツアーとアジアンツアーが認可する一方で、「ザ...
2013/12/07GDOEYE

未勝利の後輩・優作と最終組…谷原秀人の心境

宮里優作、山下和宏が待望のキャリア初勝利のチャンスを手にした今季最終戦「日本シリーズJTカップ」。彼らとともに最終日最終組を戦うことになったのは、先月の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で3年ぶり、ツアー通算10勝目を飾った谷原秀人だ。 硬直したグリーンに苦心しながら、ムービングデーに宮里と同じく「64」(パー70)をマークした谷原。通算11アンダーでトップに3打差の2位タイと好位置につけたが、ホールアウト後は前日までと同様、ショットへの不安を漏らし続けた。 「ショットがね…。(2週前の)ワールドカップから帰ってから良くないな。“疲れ”ってことにしといて下さい」。それでもショートゲームの安定...
2013/12/16GDOEYE

五輪を目指す!不屈の女王・大山志保が描くアラフォーの夢

2013年の国内女子ツアーは最終戦で森田理香子が横峯さくらとの賞金女王争いを約130万円差で逃げ切り、初の女王獲得で幕を閉じた。しかし、その最終戦で06年の賞金女王・大山志保が2年ぶりの復活優勝を果たし、地元の宮崎で最高の笑顔を咲かせたことを覚えている人はどれだけいるだろう。 女王となって以来、大山のゴルフ人生は文字通り紆余曲折だった。国内ツアー11勝という実績をひっさげ09年には米女子ツアーに挑戦したが、シーズン後半にはその前から痛めていた左ひじを悪化させて1年で帰国。半年のブランクを経て復活後、11年秋には2年半ぶりの12勝目を果たしたものの、そのオフには左肩を痛めて再び戦線離脱となった。...
2014/05/28GDOEYE

キム・ヒョンソン 超過密日程も“夢”のため

オハイオ州にあるミュアフィールドビレッジGCで開催される米国男子ツアー「ザ・メモリアルトーナメント」開幕を2日後に控えた火曜日、米国でも屈指の練習施設で晴れやかな表情を見せていたのは、今年の日本ツアー賞金王争いをリードするキム・ヒョンソン(韓国)。「ここ(米国ツアー)でプレーするのがドリームですから」と、憧れの雰囲気に目を細めていた。 ヒョンソンは今大会に主催者推薦で出場する。打診が来たのは3週間ほど前だというが、「もちろん出たい」と即答した。初めて目にしたミュアフィールドビレッジGCだが「難しいけど、そういうスタイルのゴルフが好き」と、気持ちは高ぶるばかりだ。 米国ツアーで活躍する韓国人選手...
2014/05/22GDOEYE

2014男子ツアー新人類図鑑(2)木下稜介/QT3位 金の卵に世界のアオキの教え

昨年「日本アマチュアゴルフ選手権」を制した大堀裕次郎、昨秋に行われた「アジアパシフィックアマチュア選手権」で2位に入る活躍を見せた長谷川祥平が在籍する大阪学院大。新たな西の名門ゴルフ部から今年、大堀とともにプロの世界に飛び込んだのが、22歳の木下稜介だ。 故障の影響で予選会を受験できず開幕時点から今季のシード権を持たない大堀に対し、木下は昨年のファイナルQTを3位で突破。第1回のリランキングまで、ほとんどのトーナメントへの出場権を手にしている有望株だ。 父の影響で小学生時代にゴルフを始めた。生まれ育った奈良県から、片岡大育、河野祐輝らを輩出した香川西高に進学するため単身で四国に移り住んだ。明徳...
2014/06/09GDOEYE

立場が人を変える? 成田美寿々の内面的な変化

5月「ワールドレディスサロンパスカップ」のメジャー初制覇から始まりを告げた、成田美寿々の快進撃。その1週間後には1日で36ホールを回る「全米女子オープン」の予選会をトップ通過し、さらに3週間後には「ヨネックスレディス」で早くも今季2勝目。賞金ランキングは2位に浮上し、その輝きは週を追うごとに増すばかりだ。 女子ツアー内での存在感が高まっていくと同時に、その立ち居振る舞いや言動にも、どこか貫禄めいたものを感じるのは気のせいではないだろう。成田にとってもっとも身近な存在の1人である父・俊弘さんに話しを聞けば、その変化は表面上だけではなく、成田の私生活や内面的にも及びつつあるようだ。 父・俊弘さんは...
2014/05/24GDOEYE

グリーン上だけで9打稼いだ? ストラウドの驚異のパット

「パット・イズ・マネー」とはゴルフ界ではよく知られている言葉だが、まさにそれを地で行っているのが今週のクリス・ストラウドだ。テキサス州で生まれ、現在も同州ヒューストンに住む彼は、コロニアルCCで行われている米国男子ツアー「クラウンプラザインビテーショナル」の2日目を終えて通算6アンダーで首位と1打差の2位タイ。好調の要因は明白だ。 「ショットは本当に最悪だけど、パットはめちゃくちゃ素晴らしかった」。この2日間の平均パット数は1.35でフィールド1位。ストラウドは6メートルから7.5メートルのパット成功率は3/3で100%、7.5メートル以上も4/8(うち1度は17メートル!)で50%に達してい...
2014/05/22GDOEYE

“試合中の死”で広がる波紋 ツアーキャディとは?

2週間前、欧州ツアーにとって1500回目の記念大会として記憶されるべきだったポルトガル開催の「マデイラ・オープン」は、別の意味で忘れられない大会となってしまった。連日の霧の影響で36ホールへと短縮された競技は、最終日のプレー中に心臓発作で倒れたキャディの突然死で、いよいよ過去に例のない展開に。競技を再開し、大会を成立させたツアーの決断は波紋を呼び、世界中のゴルフ関係者の注目を集めたのだ。 5月11日(日)、スコットランドのアラスター・フォーサイスのキャディを務めていたジンバブエ出身の52歳、イアン・マクレガーはセント・デ・セラGCの(彼らにとって最終ホールとなる)9番フェアウェイで突然崩れ落ち...