2012/03/20佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第三十回】

■「アーノルド・パーマーインビテーショナル」の歴史 「フロリダシトラスオープン」として1966年にスタートすると、1979年「ベイヒルシトラスクラシック」がベイヒルGCで開催された第1回大会で、今年で34年目を迎える。1980年から「ベイヒルクラシック」、1985年にはハーツ、1989年からはネスレが冠となり、1996年には「ベイヒルインビテーショナル」、2007年からは現在の「アーノルド・パーマーインビテーショナル」に名称を変更している。この大会はゴルフ界の名将アーノルド・パーマーの推薦により出場者が決定され(06年は孫のサム・サウンダー)、将来期待の若手を毎年少なくとも1人を招待する。過去...
2012/06/26佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第四十二回】

■「AT&Tナショナル」の歴史 アメリカの軍隊を讃え、歓待することが目的で2007年に新設された大会だ。07年のオープニングセレモニーにはブッシュ元大統領が招待されティショットを行った。開幕前日の水曜日には「アール・ウッズ メモリアルプロアマ」が開催されるなど、タイガー・ウッズがホストとして加わっている大会だ。しかし、自身のスキャンダルや、昨年4月の「マスターズ」で、再発した左ひざ痛の回復が思わしくないこともあり、2011年は大会を欠場している。 ■歴代大統領のホームコース 「AT&Tナショナル」が開催されるコングレッショナルCCは、昨年ロリー・マキロイ(北アイルランド)が初のメジャータイトル...
2011/11/02佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第十八回】

ここまでは選手の話題が多かったので、道具から2011年シーズンを振り返ってみましょうか。 まず今シーズン、トーナメントで多く見られたのが“ベリーパター”ですね。ベリーパターにはロングシャフトパターとミドルシャフトパターがあって、ミドルシャフトパターは腹部にグリップエンドを当てて、そこを支点にストロークをします。ロングシャフトパターは、チェストパターとも呼ぶ人もいますが、昨今では、体の腹部あたりで支点を作るパターを総称してベリーパターと呼んでいるんです。そのベリーパターの勝率がすごかったですね。キーガン・ブラッドリーの全米プロにはじまり、ウェブ・シンプソンの2勝、その影響でジム・フューリックもベ...
2011/09/14佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第十二回】

アメリカツアーで有名なホールを教えてください。 ■ペブルビーチの7番(パー3) ティグラウンドにもよりますが、だいたい100ヤード前後にセットされます。海の方に向かって打ち下ろすコースなのですが、風が吹いていなければ、あれほど簡単なコースはないですね。ウェッジで普通に打てば、プロゴルファーでなくても、一般上級者なら、10回ラウンドすれば半分くらいはパーが獲れるでしょう(笑)。でも向かい風や横風が吹くと難度が一変します。1992年、トム・カイトがこのペブルビーチの全米オープンを勝っているのですが、その最終日のあのホールを、5番アイアンか6番アイアンで打っていました。打ち下ろしの100ヤードのホー...
2011/10/05佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第十五回】

WGCブリヂストンインビテーショナルで4位タイと大健闘を見せた石川遼選手ですが、惜しくも優勝を逃してしまいました。その際のインタビューで「9勝と10勝には大きな差がある」と話していたのが印象的でした。勝てば勝つほど、1勝を得ることが難しくなるのでしょうか? 勝てば勝つほど、難しくなるというものでもないような気がします。私の認識では、まず初優勝がとても難しいと思います。パッと出てきて初優勝を挙げてしまうような選手の中でも、そのあと続いて勝っていく選手と、1回の優勝で終わってしまう選手、大きく分けて2パターンでしょうか。初優勝をすると2勝目の壁がある。遼くんが言っているのは恐らく2桁優勝のことだと...
2011/10/11佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第十六回】

石川遼選手がメジャー大会で勝つには何が必要だと思いますか? 非常に難しい質問ですね(笑)。「メジャーで勝つには何が必要か」という質問に対して、恐らく全選手の答えは異なるものだと思います。私はかつて、同じ質問をアーノルド・パーマーにぶつけたことがあります。彼の答えは「分からない」でした。彼が初めてマスターズで優勝した直後に、ある選手たちと練習ラウンドをしていたのですが、調子は最悪、一緒に回った選手全員に惨敗でした。パーマーにとっても何があればメジャーに勝てるかなんて分からない、結局はそれが答えです。「分からない」んですよ、本当に。ある選手は、流れに乗っていい調子の時にぶつけるとか・・・時期的な流...
2012/01/10佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第二十回】

「ソニーオープンinハワイ」の歴史 開幕戦に次いで同じハワイ州で開催されるのが今季2戦目の「ソニーオープンinハワイ」だ。開幕戦は昨年の優勝者のみの出場だったので、今大会がフルフィールド144人参加のシーズン初戦となる。トーナメントは、「ハワイアン・オープン」として1965年に始まり今年で48年目、47回目を迎える。現在の大会名「ソニーオープンinハワイ」となったのは1999年からだ。歴代優勝者はリー・トレビノ、ジャック・ニクラウス、ヘール・アーウィン、コーリー・ペイビン、ジム・フューリック、アーニー・エルスらメジャーチャンピオンも多数名を連ねる由緒ある大会。のみならず初優勝者も多い試合である...
2011/08/03佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第七回】

タイガーが今週の「WGCブリヂストンインビテーショナル」で復帰するという発表がありましたが、結果をどのように予想されますか? アメリカの面白いところは、ゴルフもプレーできないようなどん底に追い込まれても、再び勝ちはじめるとまたスターになれるところかな。タイガーの場合は、スキャンダルを起こし、膝を悪くしてゴルフもろくにできないところから、また勝てるようになったら拍手が沸き起こるんだよ。これが面白いところだよね。 タイガーの怪我の状況から、彼の主治医はもう少し休んだほうが良いと言っている。現コーチのショーン・フォーリーだって、先週水曜日の段階では、まだボールを一発も打っていないから出場は無理だと言...
2011/08/10佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第八回】

タイガー・ウッズは、なぜ急に調子を落としてしまったのですか? 目に見えない部分では、スキャンダルのメンタル面ですね。ショックだったと思うけど、自分がまいた種だから仕方がないし、きちんと償わなければ次はないと思います。目に見える部分では左膝、左アキレス腱の故障ですね。タイガーは、スイング改造に取り組みはじめたのですが、この故障が原因でスイング改造が進んでいないのが現状です。これまでのスイングとは全く異なるスイング理論に基づいているので、完成までには長い時間が必要なんです。反復練習をしながらマッスルメモリーをしていかなくではできないものなので、全く進んでいないというか…完成が遅れている状態なんです...
2012/03/06佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第二十八回】

■「WGC キャデラック選手権」の歴史 世界ゴルフ選手権年間4試合のうちのひとつとして99年からスタートし、今年で13年目を迎える。2000年までスペインのバルデラマGCで開催され、その2000年はUSPGAツアーでは賞金ランク対象の最後の試合となり、賞金王や各スタッツのランクが確定した。2001年からは9月に日程変更され、会場も米国ミズーリ州ベルリーブCCで開催予定となるも、同時多発テロのため中止。2002年はアイルランドで開催された年もあるが、2007年以降は、フロリダ州のTPCブルーモンスターatドラールで開催されている。1999年から2006年まで「WGCアメリカンエキスプレス選手権」...
2011/06/22佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第一回】

これまで見た中で一番印象に残っている試合を教えてもらえますか? それは、タイガー・ウッズが優勝した2000年ペブルビーチでの全米オープンですね。2位に15打差という大差をつけての勝利は、メジャートーナメントではありえないと思っていました。「ゴルフが変わったな」という印象さえ受けましたし、今までのレベルのゴルフではなく異次元のゴルフ、新しいゴルフの時代を見せてくれました。それまでのゴルフはアスリート的な要素が弱く、どちらかというと遊びとか娯楽の要素が強いイメージでしたが、この試合で初めてアスリートのゴルファーを見たという、自分にはショッキングな試合でもありました。おそらくタイガー・ウッズという人...
2012/02/14佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第二十五回】

■「ノーザントラストオープン」の歴史 今年で86年目を迎える。88年までは「ロサンゼルスオープン」として親しまれ、幾度と冠スポンサー企業の変更を経て、95年から「ニッサンオープン」、2008年から現大会名に改められた。商工会議所のベテラン達が青年部に「もっとコミュニティーに密接なイベントを」と、1926年に討議され実現している。歴史の長い大会としては6番目(1895年「全米オープン」、1899年「ウエスタンオープン」、1904年「カナディアンオープン」、1921年「全米プロ」、1922年「テキサスオープン」)。開催場所であるリビエラCCは、ポアナの入ったベント芝でグリーンがとても難しい。ポアナ...
2012/05/30佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第三十九回】

■「ザ・メモリアルトーナメント」 1976年の初開催以来、今年で37回目を迎える。ニクラスが第5のメジャーを作ろうと開催し、例年ゴルフ界のレジェンドを讃えて戦うのが大会コンセプトとなっている。 過去の主な優勝者にはジャック・ニクラス(77、84年)、トム・ワトソン(79、96年)、レイモンド・フロイド(82年)、ヘイル・アーウィン(85年)、カーティス・ストレンジ(88年)、グレッグ・ノーマン(90、95年)、ポール・エージンガー(93年)らの名前が挙がる。また、タイガー・ウッズが99年から3連覇を達成している大会でもある。 ■ニクラスの大会への思い入れ この大会はニクラスが作った大会であるが...
2012/05/09佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第三十六回】

■「ザ・プレーヤーズ選手権」 1974年からスタートし、今年で38回目を迎える。第1回大会から87年までの14回はTPC(トーナメント・プレーヤーズ・チャンピオンシップ)、1988年から「ザ・プレーヤーズ選手権」と大会名称を変更している。優勝賞金171万ドルに加え、1998年からは優勝者に5年シードが付与されるが、5年シードは4大メジャーと今大会のみ。コースも第1回大会はアトランタCC、以降コロニアルCC、インベラリー、1977年から5回ソーグラスCC、1982年から現在までTPCソーグラスと変遷を経ている。TPCソーグラスの設計家はピート・ダイ。コースレコードは「63」、92年大会3Rでフレ...
2012/07/18佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第四十五回】

■「トゥルーサウスクラシック」の歴史 1968年「マグノリアステートクラシック」として始まる。1986年には「デポジットギャランティゴルフクラシック」、1999年「サザンファームビューロークラシック」、2007年「バイキングクラシック」、今年から「トゥルーサウスクラシック」と大会名称を変更している。1993年までは賞金ランク対象外、1994年から公式大会となる。2007年ではフォールシリーズ2戦目、2009年は同シリーズ4戦目に移行し、2011年から「全英オープン」と同週開催となっている。 ■初優勝者の多い大会 「トゥルーサウスクラシック」は初優勝者が多い試合だ。もともとは賞金ランク対象外だ...
2012/05/02佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第三十五回】

■「ウェルズファーゴ選手権」 2003年に「ワコビア選手権」としてスタートし、今年で10回目を迎える。2009年からワコビアがスポンサーを降り、「クエイルホロー選手権」に大会名を変更。2011年から現在の「ウェルズファーゴ選手権」と名称を変更している。 ■高難度コースで、ドラマティックな展開が待ちうける・・・ 豪華フィールド、難攻不落のコースセッティングが、今大会「ウェルズファーゴ選手権」の特徴のひとつでもある。このコースの設計者は、オーガスタナショナルのパー3を設計したジョージ・コッブ(1914年~1986年)という人物だ。ジョージア大学で建築学を専攻した彼は、1937年に卒業、1941年に...
2012/04/25佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第三十四回】

■「チューリッヒクラシック」の歴史 1938年「グレーターニューオリンズ・オープン」として開幕、今年74年目。メジャーを除くと8番目の歴史を誇る。「NBCニューオリンズオープン(1975年~)」、「グレーターニューオリンズ・オープン(1980年~)」、「USF&Gニューオリンズオープン(1981年~)」など変遷を経て、2005年から「チューリッヒクラシック」と大会名を10度変更している。※1949~57年までは第2次世界大戦の影響で開催されず。過去プレーオフは10回を記録。開催場所であるTPCルイジアナは、7,520ヤード、パー72のコースで、設計はピート・ダイとスティーブ・エルキントン、ケリ...
2012/10/17佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第五十六回】

■「マックグラッドリークラシック」 フォールシリーズ第3戦となる今大会は、再びシード権争いが加熱する。シード権を未だ獲得できていない選手にとっては、ラストチャンスに懸けることほどドキドキすることはないし、最終戦に臨む前に安心材料を持っておきたいと思うのが選手の心情だ。そのため、シード権争いにもっとも鬼気迫る戦いが繰り広げられ、シリーズ全4試合の中で強い気持ちで挑んでくる。ただ昨年の大会は少し特殊な状況だった。もちろんシード権争いも注目されたのだが、同時に賞金王争いが混沌としていた。ウェブ・シンプソンがこの大会を2位でフィニッシュしたことで賞金ランク首位に浮上。それまで首位に立っていたルーク・ド...
2012/07/25佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第四十六回】

■「RBCカナディアンオープン」の歴史 1904年開催。今年で開催108年目、102回開催。世界で4番目(豪州オープンの方が歴史はあるが未開催の年がある)の歴史を誇る。1993年まで「カナディアンオープン」の名称は変わらなかったが、1994年から電話会社のベルが冠スポンサーになった。1914年までの11回中10回はカナダ人が優勝したが、1919年から2001年までの82回中、カナダ人の優勝は1954年のパット・フレッチャーのみとなっている。また大会レコードの通算22アンダーは2000年タイガー・ウッズがマークしている。 ■期待される地元選手の優勝・・・ 今年は、昨年のセントジョーズから場所を移...
2012/08/01佐渡充高のPGA選手名鑑

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第四十七回】

■「WGCブリヂストンインビテーショナル」の歴史 36ホールの賞金ランク対象外試合として1962年に開催。1976年からワールドシリーズとして始まり、1999年に世界選手権(WGC)となった。1984年からNEC、2006年からブリヂストンが冠となっている。またタイガー・ウッズが3連覇を2回(1999-2001年、2005-2007年)達成している大会でもある。さらに今大会が開催されるファイヤーストーンCCで記録されているコースレコードは「61(-9)」(90年1Rホセ・マリア・オラサバル、2000年2Rタイガー・ウッズ)、トーナメントレコード「259(-21)」は2000年にタイガー・ウッズ...