1998/09/17国内男子

やはり! ジャンボ尾崎が首位タイスタート

台風5号は幸いなことに1日早く通過。北海道での恒例・全日空オープンが始まった。賞金総額は1億円。去年は横田真一が優勝した。 過去10年の優勝者を眺めてみるとジャンボ尾崎が4回も勝っている。特に輪厚コースに限るとジャンボの勝率はなんと5割。去年・一昨年は勝利を逃がしているから、今年は確率としてはまたジャンボの番かな? という予想を裏切らず、初日の首位は堂々のジャンボ尾崎。とはいえ、3アンダーは決して派手なスタートとはいえない。「このコースの芝はアイアンがしっかりしていないと、いい結果がでない。みんな伸び悩んでいるけど、雨の後のグリーンだからね。今日はしょうがないよ」 先週の最終日からちょっと左手...
1998/09/13国内男子

小山内護、二人三脚のツアー初優勝!

初めての最終日最終組とは思えない落ち着きで小山内護が首位を守りきった。 小山内は前半4番から4連続ボギー。このままズルズル落ちるかとも思われたが、本人は「緊張していて、実感がなかった。ただ、決してダメだとは思わなかった」という。「優勝のことは考えていなかった。ジャンボさんより上に行こう、ジャンボさんより上なら必ずいい位置につけると考えていた」 一時はジャンボ尾崎に並ばれもしたが、しのぎ切った。インに入ってからは4バーディ。「親などから借金をして遠征費用を捻出していた。これで借金が返せる。ようやく親孝行ができた」 緊張はしていたのだろうが、研修生の妹さんをキャディにつけて、リラックスした様子での...
1998/09/12国内男子

今度は小山内護が首位。加瀬秀樹は2打差!

前日首位の加瀬秀樹は69として貯金を増やしたものの順位は一歩後退。代わってこれもジャンボ軍団の一員、小山内護が66をマークして飛びだしてきた。このところちょっと涼しすぎるが夏男・細川和彦もやはり66の猛チャージで浮上。肝心のジャンボ尾崎は4位タイと沈滞している。 「どうせ順位を落とすと思っていた。朝からいい意味で緊張していた」という小山内護。初めて最終組でプレーをした。キャディを妹さんがつとめてくれた。精神的にずいぶん楽にやれたという。「ギャラリーが多くてすごいなーという感じ。楽しかった」 ずっとドライバーが絶不調だった。練習ラウンドでも林にばかり打ち込んでいた。それが練習場でふと昔のいい頃の...
1998/09/11国内男子

加瀬秀樹がリードを奪う。細谷典生もタイ!

2日目は2アンダー69をマークした加瀬秀樹、細谷典生がトップに立った。定番(?)ジャンボはジリジリと順位を上げて1打差の3位タイ。 加瀬秀樹は1番をボギー。しかし6番からの3連続バーディが効いた。「これまではゴルフがチグハクでつまらないミスが多かった。7月くらいから調子が上向いてきた。このコースでは先が読めないから無理にピンを狙わず、ワンショットに集中しているのが結果に結びついている」 欲を出したいところだが、「そこ(優勝)までは行かないと思うよ」と謙虚。 細谷典生はマンデーからの参加。「頑張っても頑張っても結果が出なかった。ジャンボさんにも声をかけてもらえないようになり、気力がなくなっていた...
1998/09/10国内男子

初日は藤木三郎が首位。ジャンボは1アンダー発進!

恒例の習志野CCから舞台がかわり、今年は総武CC総武コースでの開催。はるか昔には太平洋マスターズも開催されたし、数々のトーナメントの舞台となったコース。しかし最近は機会が少なく、コースをよく知らない若手選手も多い。オーソドックスなタイプの設計だが、7161ヤードをパー71の設定で使用と距離もあり、ラフもかなり深い。 初日67をマークしたのは早いスタートだった藤木三郎。ボギーなしの4バーディ。「眠かった。このコースはアウトが難しいが、特に難しい出だしの1番をパーで切り抜けたのが大きかった」 飛ばせばいいというコースではないという。「ラフから打つとフライヤーがかかる。小さいグリーンに止めるのは難し...
1998/09/06国内男子

桑原克典、激戦を制して公式戦優勝!

一時は桑原克典の楽勝ペースかと思われたが、もつれにもつれた。試合はエキストラホールに入り、38ホール目で桑原克典の勝利。また3位決定戦はZ.モウが丸山茂樹を3エンド2と下した。 桑原克典はスタート11ホールでなんと5アップ。あっさりカタがつくかと思われたのだがその後ズルズルとホールを失った。それでも残り9ホール時点では3アップとして決着は時間の問題というムードだった。 「疲れた。どうせ疲れるのだったら勝ちたいと思った」という桑原。「途中から横田クンに追い上げられて、流れが自分から離れていったかなと思った。でもそういう中で勝てた。信じられないような気持ちです」 30ホールで失い、31ホールでまた...
1998/09/05国内男子

丸山敗退。決勝は横田vs桑原

「ふつうにやったらボクの負け」と言った横田真一が、強敵・丸山茂樹を下した。36ホールを闘って3エンド2(2ホール残して3アップ)という激戦。これだからマッチプレーはわからない。また桑原克典もZ.モウを3エンド2と接戦で破り、決勝へ進んだ。 「嫌ですね。勝って当たり前のゲームじゃなく、負けて当然のゲームで勝ってしまうのは」と横田真一。素直には喜べない。「今日の丸山さんは調子が悪かった。あんなイージーミスはしない人なのに」 確かに終盤、丸山の追い上げは猛烈だった。「知らないうちに逃げに入っていた」という横田。普段ならそのまま追いかれていたかもしれない。しかし丸山のショットが寄らず、パットも入らない...
1998/09/04国内男子

4強出そろう。丸山茂樹が準決勝へ

2日目は2回戦、3回戦と計36ホールが闘われた。帰国したばかりで「死ぬほど疲れている」丸山茂樹だが、やはり強い。 尾崎直道は前日の予感があたって(?)敗退。また別枠では元気な横田真一が上がってきた。また注目のワッツも早々に消えて桑原克典が残った。マッチプレー巧者・渡辺司はZ.モウに5-3と大きく敗退。 丸山茂樹は自画自賛。「全部ノーホギーというのはエライ。68ストロークという目標を達成できたのもエライ。人より難しいところで、いい経験をしてる分、得してるかな」 コースに対する印象も他の人とは違う。「やさしいということではないが・・」と前置きはしたが、得意な感じがするのだという。ようするに、やさし...
1998/09/03国内男子

帰国の丸山、尾崎は順当に2回戦へ

初日の好試合、後輩先輩の対決となった丸山茂樹対米山剛はまず順当に丸山の3-2。「完璧です。1アンダーだもん。ロングホールはパーフェクトで3回も2オン。調子がよかったから、当たり前にやれば勝てると思ってました」 結果的には楽勝だったが、内容はけっこう厳しかった。「米山センパイはスウィング変えて、いいゴルフしてました。ボギーを叩いたら流れが変わってしまいそうだったので、気が引き締まりました。いい刺激になりました」 アメリカで体重が2キロ増えたらしい。「腰が重いのは、そのせいかな。上半身と下半身のバランスが悪くなる。マジで、下半身が張らないように注意してます」 明日の2回戦は谷口徹。「気になりません...
1998/09/02国内男子

B.ワッツ、丸山茂樹も参戦!

(練習ラウンド) プロマッチに参加するため丸山茂樹、B.ワッツが帰国した。月曜日に搭乗し、成田へは火曜着。そのまま札幌に入った2人は疲労困憊の状態だった。 「あと7試合以上は日本のツアーに出る。出場義務数を果たすつもりだ」とB.ワッツは明言しているが、来期のスケジュールについてはまだ未定という。海外試合を日本の出場義務試合数にカウントするかどうかなどについて、現在PGAツアーに質問を送ってある。その返答を待っているところだ。 「ワッツという人間が世界のレベルと闘って、オメーラという一人だけには負けたが、しかしその選手ともタイだった。自信になった」とワッツ。「もちろんランキング1位になってマスタ...
1998/08/30国内男子

ジャンボ尾崎、大会3連覇を飾る!

これがジャンボ尾崎の優勝方程式!というパターンだった。決して完璧というゴルフではないが、しかし崩れることなくホールをこなしているうちに、追いかけるべき若手が一人芝居を演じて次々と消えていく。終わって見れば最終18番で気楽なボギーを叩いても、それでも4打差。悠々の勝利。これで今季は2勝目。51歳にしてこの大会は3連覇。賞金ランキングでも首位のB.ジョーブに肉薄。強い!としか表現のしようがない。 ジャンボ尾崎は「いちばんイヤなホール」1番をボギー。「こういうイヤな風、いやなスタートホールってのは、けっこう引きずるもんだよ。こういうときは早めにバーディとってボギーを忘れればいいんだ」 そのバーディが...
1998/08/29国内男子

ジャンボ尾崎、怒濤の快進撃!

やはり実力というべきだろう。2ラウンド目はちょっと一服気味だったジャンボ尾崎だが、3日目は気分よく一気に7アンダーを加えた。ツボにはまったジャンボの強さはさすがとしか言いようがない。もちろん単独首位。前日のリーダー桑原克典もスコアを伸ばしたものの、3打差の2位にとどまっている。 ジャンボは上機嫌。「まぁ、久しぶりにいい感じのラウンドだった。スウィングも自分の思うように決まってきた」 風の状態にあわせてドライバーも選んでいるという。「クラブをピックアップして使えるというのも、選べるほど力がついたっていうことだよ」 4連続もまじえた8バーディ、1ボギー。実ははるか遠い昔からこの芥屋のコースをジャン...
1998/08/28国内男子

ジャンボは足踏み。桑原克典が2日目リード!

ジャンボが停滞してしまった。なんとなく以前の神通力が薄れてしまった印象がある。かわって首位に上がったのは桑原克典。渋く陳志忠も2位に上昇してきた。 桑原克典は6バーディ、1ホギー。「風が涼しいです。2週間 北海道で合宿し、そのあと名古屋で暑さ慣れしてしまいました」 北海道では札幌オープンに出場し、優勝した谷口徹と一緒に最終組でプレーした。「勝負に対する執念の違いみたいなものを強く感じました。いままで自分の技術以上にきれいなゴルフをしようとしていたことに気がつきました」 きれいなゴルフでは勝負にならない、と感じた。これからはとにかく結果にこだわるゴルフをしようと決めた。考えてみれば学生時代の方が...
1998/08/27国内男子

やっぱり強い。ジャンボが単独首位!

今週は福岡県。KBCオーガスタ。昨年の優勝者、全米プロ帰りのジャンボ尾崎があっさり初日の首位を奪った。このあたりでジャンボもそろそろ2勝目を上げておかないと秋のシーズンに楽しみがなくなる。 インスタートのジャンボはアウトにまわってから5バーディ。6番から9番まで4連続で入れた。「まあまあ。全米プロから帰ってきて以降、後半戦にむけて少しは良くなってきている感じだ」という。「右肩から右指の間でしかスウィングしていなかった」反省から、下半身のリード、左腕のリードがテーマだった。 手島啓二は9番でイーグル。4バーディ、1ホギー。「ティショットがプロになっていちばん安定している。今季は14試合出て11試...
1998/08/09国内男子

プレーオフ制して片山晋呉、ツアー初優勝!

安全圏かと思われた片山晋呉だったが、最終日は貯金を吐き出す73。追い込んできた夏男・細川和彦においつかれた。しかしプレーオフは片山の頭上に輝きツアー初優勝。 片山晋呉は17番18番を連続ボギーとして細川に追いつかれた。しかしプレーオフに入ってからは堪え抜いた。そのガマンが3ホール目、細川のボギーを引き出す形となった。 大学時代は超有望選手。プロ入り後も活躍を期待されていた。しかし不調、スウィング改造、入院。リハビリ。思うにまかせぬ日々が続いていた。同窓同期の選手たちが次々と勝っていく。 「入院して、テレビでしかゴルフを見られなくて、そういう境遇だった自分がこんなに多くの人の前でゴルフをできてい...
1999/09/05国内男子

小山内護、公式戦を制す

マッチプレー初参加の小山内護が、谷口徹との激闘を制した。36ホールマッチの長丁場は4アンド3。小山内のツアー2勝目はおおきな重みのある公式戦だった。 「日本もののタイトルは、まだ実感がないです」という小山内。「タイマンだったら負けないぞ」という気持ちで戦いに臨んだ。体力はまだまだ余裕があったものの「最後の方でドライバーが曲がりだした。やっぱりプレッシャーがかかってきたのかな。でも2勝目です。ここまで来たのなら勝ちたいですから」 前半は谷口にリードを奪われた。しかし5番でイーブンに戻し、以後はトントン拍子。前半18ホールを終えて5アップ。あとは一進一退が続いて33ホール目で終わった。 「最後のパ...
1999/09/04国内男子

決勝は谷口徹vs小山内護

8人に絞られた3回戦。丸山茂樹はD.イシイに押され気味の試合で18番までは持ち越したものの敗退。湯原信光は終盤の追い込みがあと一歩及ばず谷口徹の1アップ。小山内護は前半のアドバンテージをそのまま維持して16番で勝利。また渡辺司は終始リードを保って大差で逃げきった。 これで午後の準決勝はD.イシイと谷口徹。小山内護と渡辺司。今年から準決勝も18ホールマッチとなっており、この短期決戦がオジサンと若手の対決にどう影響するか興味のあったところだが、谷口徹は前半で4ホールを連続して奪取、後半もつれはしたものの18番で2アップと決めた。 また小山内護も出だしホールでアップしたものの勝ち負けが交互にくる一進...
1999/09/03国内男子

直道、米山は敗退。丸山、3回戦へ。

丸山茂樹が勝ち続けている。尾崎健夫との2回戦は1番3番5番とストレートに3アップ。以後も6番12番で落したものの大きな波乱なく14番で決着をつけた。 「相手がジェットさんだったからパー5は気合をいれました。非常に疲れました。でも動揺する場面はひとつもなかったし」 相手はプロなのだからバーディを取って当たり前。自分はそれを上回るプレーをするだけ、という。 まだ若い丸山だが「25歳くらいまではイギリスでもどこでもお茶の子しゃんしゃんだったのに、最近は体調を戻すのに時間がかかるようになってしまった」とか。あわただしい帰国疲れがまだ体に残っている。 このところ絶好調の伊沢利光が破れた。4-3で下したの...
1999/09/02国内男子

丸山、健夫、直道など2回戦へ。桑原克典は敗退

今週はマッチプレー。本命の一人ジャンボが欠場となり、焦点はアメリカ帰りの丸山茂樹がどこまで頑張るか、になった。 もともとマッチプレー大好き人間のマルはマッチプレー未知数の金鍾徳と対戦したが、2番で1ダウンしただけであとはストレートにホールを獲得。15番で決着をつけた。 「5番のパー5から流れにのることができた。金さんが素晴らしいゴルフをしていたので、最後まで緩まずにやれた」と丸山。5番からは7バーディを取ったが「13番のチップイン(20ヤードをSW)は金さんに申し訳ないです。明日につなげたいね」 勝負は時の運と言う。「73叩いても勝ったり、64でも負けたり。マッチプレーっていうのは何とも言えな...
1999/08/29国内男子

米山剛、つば競り合いを制して2勝!

本来なら要注意の4連覇候補・ジャンボ尾崎がカヤの外。米山剛、野上貴夫、R.バックウェルなどが激しく競り合う試合展開となった。 米山が9番でひとつ落とし、この時点では野上初優勝の可能性も出てきたのだが、しかし野上は12番、16番で痛いホギー。14番で追いついた米山が逆転し、1打のアドバンテージを握ったまま18番をパーで切り抜けた。今季2勝目。 最終ホールも米山はボールを曲げてけっこうなピンチだった。しかし去年までの米山とは別人のように落ち着いてプレー。やさしくはないパーセービングパットをきっちり沈めた。12年間の苦しみから脱皮して以来の米山剛は、ほんとにう安定感がある。ツアー5~6勝はしている選...