2016/05/30GDOEYE

強風は「想定外」か?最終日中止、求められたぎりぎりの判断

徳島県のグランディ鳴門ゴルフクラブ36で行われた国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」の最終日は、平均7~8m/秒、最大15m/秒に達した強風のため、最終ラウンドが進行中に中止となった。第2ラウンドを終えて通算9アンダーの単独首位だった表純子が優勝を飾った。 国内女子ツアーで最終日が中止になったのは、2013年10月の「富士通レディース」(千葉県・東急セブンハンドレッドクラブ)以来。強風による中止は2009年4月の「フジサンケイレディスクラシック」(静岡県・川奈ホテルGC)に続き、2度目となった。 最終日、13番のグリーンで堀琴音が1mのパーパットを打つ直前、突風が吹き、ボールが約10m転...
2016/05/26GDOEYE

2年連続で大会ポスターから落選 テレサ・ルー3連覇への意気込み

徳島県のグランディ鳴門ゴルフクラブ36で27日に開幕する国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」で、掲示中の大会ポスターが話題になっている。7人の選手が写真で掲載されているのだが、2014年、15年大会を制し2連覇中のテレサ・ルー(台湾)の姿は見当たらないためだ。 話題のポスターには、イ・ボミを中心に、上田桃子、渡邉彩香、藤田光里、成田美寿々、堀琴音、原江里菜(今大会欠場)のスイング写真が用いられ、美しいコース写真とともにコース名や開催日などが掲載されている。 ポスター制作にあたって明確なルールは存在しないため、多くの大会ポスターが、優勝選手の写真を中心に制作されているのはあくまで“通例”だ...
2017/10/01GDOEYE

仮想・世界のライバル? 畑岡奈紗がみせた“異次元”ゴルフ

◇国内女子メジャー第3戦◇日本女子オープンゴルフ選手権競技 最終日(1日)◇我孫子ゴルフ倶楽部(千葉県)◇6706yd(パー72) 我々はいったいなにを目撃したのだろうか。畑岡奈紗がメジャー大会の最多アンダーパー記録を6打更新する通算20アンダーで、40年ぶりの大会連覇と、2週連続優勝を成し遂げた。2位には大会史上2番目に大きい8打差をつける、まさに異次元のゴルフだった。 最終18番を2パットのパーで締めくくった畑岡は、両手を挙げてガッツポーズ。すぐに笑顔が広がった。涙もなければ、疲労の色も感じさせない。小俣裕次朗キャディは「競っていたらどうなるか分からないけど、まったく・・・(変わらなかった...
2017/10/08GDOEYE

石川遼に抜かれるまで30年 元・最年少プロゴルファーの思い

◇国内男子◇HONMA TOURWORLD CUP 3日目(7日)◇京和カントリー倶楽部(愛知)◇7190yd(パー71) 2008年1月10日、国内男子ツアーでひとつの記録が塗り替えられた。高校生だった石川遼が「16歳3カ月24日」でプロ転向。それまでの「16歳11カ月6日」を約30年ぶりに更新し、新たな史上最年少プロゴルファーが誕生したのだ。 記録を抜き去られたのは、山浦記義(きよし)さん(56)。アマチュア枠で今大会に出場した山浦太希(20)の父で、キャディとしてフィールドに立っている。 山浦さんは1978年5月のプロテストに合格。中学3年で初めてクラブを握ってから1年3カ月後という、驚...
2016/08/20GDOEYE

最終日はバースデー イ・ボミは日本と韓国で年齢が違う!?

バースデーVへ好位置キープだ。神奈川県の大箱根CCで開催されている「Cat Ladies」2日目は、朝から断続的な雨模様となった中、イ・ボミ(韓国)が5バーディ、1ボギーの「69」(パー73)をマークして、通算8アンダー。首位の全美貞(韓国)とは2打差で最終日を迎える。 時おり、強雨がコースを濡らした前半は「集中しきれなかった」と、1バーディ、1ボギーで折り返したが、不安定な天候ながら小雨となった後半、10番から14番までの5ホールで4バーディを奪う猛チャージをかけた。「きょうが27歳最後の日っていうのも力になった」と振り返った。 最終日の21日(日)は、イの28歳の誕生日。日本では誕生日当日...
2016/09/26GDOEYE

規定に縛られ8連戦 イ・ボミは本当に大丈夫?

◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日◇利府GC(宮城県)◇6551yd(パー72) 今大会で国内ツアー6連戦目となったイ・ボミ(韓国)は、最終日を「72」で回って通算3アンダーの19位。この連戦中、優勝・2位・3位のあとも3試合すべてでトップ20には入っている。だが、周囲の期待が格別高いのが昨季賞金女王の宿命だ。 「ショット的には良くなったけど、バーディチャンスについても入らなかったのが悔しい。パッティングの問題があると思う」と、イは申し訳なさそうに顔を曇らすばかりだった。 連戦の疲れは影響しているのか?と聞いた。「正直、疲れるのは疲れるけど…」と、うなずきながらも、「そう...
2016/07/22GDOEYE

トミーとマサ レジェンドの父を持つということ

偉大な父との距離感は年月をかけて変化してきた。福島県で開催中の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」で、中嶋常幸の長男・中島マサオが国内ツアーで3年ぶりに決勝ラウンドに進出した。今週月曜日の予選会を通過して本戦に出場。2日目に6バーディ「66」をマークし、通算5アンダーの28位タイで週末に入る。 「そんなになりますかね…」。最後に予選を通過した2013年「フジサンケイクラシック」の記憶はすっかり薄れていた。レギュラーツアーで迎える久々の週末。ただそこに中島は「ホッとする…というのは感じていないですかね。自分はリランキングの対象でもない。試合自体が久しぶりですから」と満足感を示さなかった。 20...
2017/09/25GDOEYE

鉄人・表純子の241試合連続出場はどれだけすごいのか

◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン◇利府GC (宮城)◇6551yd(パー72) ツアー通算5勝の43歳・表純子の約6年間にわたった連続出場記録が241試合で途切れた。27日開幕の「日本女子オープン」出場には「ミヤギテレビ杯」の優勝が必須だったが、予選落ちを喫した。 2011年の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」から続けてきた記録はどれだけすごいのか。一概には言えないが、ほとんどの選手は多くても4、5試合に出場した後にオフを挟み、調整や休養に充てる。1年間は、週換算すると約52週。国内女子ツアーは12月から翌2月がオフで、表は約40週をほぼ休みなく出場してきたことになる(※20...
2017/10/09GDOEYE

石川遼が取り戻した長期ビジョン ジュニアたちにも熱弁

プロトーナメントが開催される直前の難しいセッティングを利用して、3会場各18ホール、計54ホールで争うジュニア大会・第1回「石川遼インビテーショナル ジャパンジュニアマスターズ」の最終日が8日、「日本オープン」を翌週に控えた岐阜関カントリー倶楽部で行われた。 杉浦悠太(福井工大福井高1年)が植木祥多(埼玉栄高3年)との2ホールにわたるプレーオフを制して優勝し、「カシオワールドオープン」の出場権を獲得。初のプロツアー出場を決めて、「うれしいです」と笑顔で額の汗をぬぐった。 第1ラウンドは、富士桜CC(フジサンケイクラシック)、第2ラウンドはカレドニアンGC(ダイヤモンドカップ)と、それぞれ男子ツ...
2017/06/23GDOEYE

戦線復帰で涙、大山志保が感謝を伝えたい人々

◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 2日目(23日)◇カメリアヒルズCC(千葉県)◇6545yd(パー72) 胸回旋筋の肉離れが長引き2カ月ぶりにツアー復帰した大山志保が、通算2アンダーの47位で決勝ラウンドに進んだ。今週の開幕直前まで痛みの症状が心配されていたが、まずは大事な36ホールを無事に完走。この日は1イーグル3バーディ、1ボギー「68」の好スコアで初日97位の出遅れから巻き返した。 久しぶりの出場とあって、今週は地元宮崎県から両親が観戦に訪れている。「無理はしないこと」と痛みを心配する母と、「今週は頑張りなさい」という父。家族の支えが力になった。初日のスタートティで1打目を放つと、...
2017/07/28GDOEYE

黄金世代の妹がプロ合格 兄・松原大輔の葛藤と歩み

◇国内男子◇ダンロップ・スリクソン福島オープン 2日目(28日)◇グランディ那須白河ゴルフクラブ(福島県)◇6961yd(パー72) 宮里優作の代名詞は、ある日を境に「藍ちゃんのお兄ちゃん」になった。それまで宮里家のゴルファーといえば、あらゆる学生タイトルを獲得して将来を嘱望された3きょうだいの次男だったが、宮里藍フィーバーが到来した途端、世間の見方は急変した。22歳の松原大輔は、かつて似た経験をしたプロ1年目の選手である。 富山県で行われた女子プロテストでこの日、新たに22人のプロゴルファーが誕生した。今年は2014年にツアー制覇を果たした勝みなみら、アマ時代に実績を残した粒ぞろいの選手たち...
2017/06/10GDOEYE

“同期”の宮里藍へ テレサ・ルーが語るリスペクト

◇国内女子◇サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 3日目(10日)◇六甲国際GC(兵庫)◇6538yd(パー72) 宮里藍への惜別の思いにかられ、「サントリーレディス」来場者は3日目までに2万5618人に上った。この数にカウントされないツアー関係者やボランティアの人も心境を同じくしている。彼女と一打を争う選手たちの気持ちはより強く、深い。日本人選手に限らない。テレサ・ルー(台湾)は米女子ツアーでの宮里を知る人物のひとりでもあり、抱いた思いもまた格別だ。 ルーは2005年末に米ツアーの予選会を通過し、翌年から本格参戦。何を隠そう、宮里とは同期の仲だった。 ただ、鳴り物入りで海を渡った宮里...
2016/09/23GDOEYE

ドンファン 悲劇のヒーローとして舞い戻った男の笑顔

◇国内男子◇アジアパシフィック ダイヤモンドカップ 2日目(23日)◇茨木カンツリー倶楽部 西コース(大阪府)◇7320yd(パー70) 日本ツアーを数年来離れていた外国人選手が、ひときわ大きな声援を浴びていた。2012年シーズンを最後に、米ツアーに本格参戦した韓国出身のドンファン。主催者の推薦を受けて出場した今大会は、4年ぶりの日本での試合だった。 17歳で2004年「日本アマチュア選手権」を制したドンファンは、06年に日本でプロ入りし翌年に初優勝。09年から2年間は母国で兵役に就き、復帰した11年にツアー通算2勝目を飾ると、12年末に行われた米ツアーの最終予選会をトップ通過。太平洋を渡り、...
2016/09/28GDOEYE

41年前のメジャーチャンピオンが今に伝える格言

◇国内女子メジャー第3戦◇日本女子オープンゴルフ選手権競技 事前情報(28日)◇烏山城CC 二の丸・三の丸コース(栃木県)◇6506yd(パー71) 2014年、樋口久子(日本女子プロゴルフ協会相談役)、青木功(日本ゴルフツアー機構会長)らとともに日本プロゴルフ殿堂入りを果たした二瓶綾子(79)が、ここ烏山城CCの18番グリーンで「日本女子オープン」の優勝カップを掲げたのは、今から41年前の1975年のことだ。当時は6393yd、パー74に設定されたコースを4日間通算3オーバーでプレーして、2位の山崎小夜子に1打差で勝利した。 二瓶は、日本の女子プロゴルファーの草分けと言える存在であり、196...
2016/09/29GDOEYE

全ホールでスタンディングオベーション パーマーの熱気を知る男

◇国内男子◇トップ杯東海クラシック 事前情報◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7315yd(パー72) アーノルド・パーマー氏が26日(月)に死去したことを受け、男子ゴルフの日本ゴルフツアー選手会は「トップ杯東海クラシック」で、出場選手が任意で喪章をつけてプレーすることを決めた。宮里優作・選手会長の発案。現在のプロゴルフの礎を築いたレジェンドへの敬意を表す。 「全米オープン」が初めてテレビ放送されたのが1954年。その年の「全米アマチュア選手権」を制し、翌年プロ転向したパーマー氏はまさに映像を通じてゴルフを世界に広めたスーパースターだった。日本にいる選手にとっては、今も昔も「雲の上の...
2017/08/24GDOEYE

ツアー初の演出! 登場曲“勝手に”ランキング

◇国内男子◇RIZAP KBCオーガスタ 初日(24日)◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡)◇7151yd(パー72) 思わず、午前組全選手のスタートを見てしまった。だって、スタートティでの選手紹介時に、選手自身が選曲したテーマソングが流れるのだから。あの選手はなにを選ぶんだろう?という興味はゴルフファン共通のはず。ということで早速、独断と偏見で“勝手に”登場曲ランキングを作ってみた。 【第6位】 塩見好輝 「夏の思い出(ケツメイシ)」 北村晃一 「あー夏休み(TUBE)」 まずは、夏!ということで、夏っぽい歌を選んだこの2人。「もう夏も終わりですけどね」と笑う塩見だが、爽やかな楽曲が本人の雰囲気と...
2017/08/24GDOEYE

女子プロよりも面白い?男子プロとプロアマ戦を回ってみた

◇国内男子(ツアー外競技)◇ネスレインビテーショナル 日本プロゴルフマッチプレー選手権 レクサス杯◇恵庭CC(北海道) 日本ゴルフ界で隆盛を誇る女子ツアーと、斜陽を囁かれる男子ツアー。スター選手の存在を抜きにすれば、その差が生まれる要因の一つに“プロアマ戦”があるという。本当だろうか?先週行われた「ネスレマッチプレーレクサス杯」はツアー外競技ながら、水曜日、土曜日、日曜日と3度のプロアマ戦を実施し、出場選手には1億円という破格の優勝賞金を提供する新機軸の大会だ。幸運なことに、土曜日のプロアマ戦に「取材枠」として出場する機会を得たので、“役得”で体験したことをつぶさにレポートしてみたい。 プロア...
2017/10/15GDOEYE

織田信長で絶好調!天下一決定戦のロゴマークとは?

◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 3日目 (14日)◇岐阜関カントリー倶楽部 東コース(岐阜)◇7180yd(パー70) 永禄10年(1567年)、美濃を攻略して「井の口」と呼ばれていた町を「岐阜」と命名し、ここを本拠地として天下統一を目指したのは織田信長だ。ちょうど450年を経た今年、岐阜関カントリー倶楽部では「ゴルファー日本一」の称号を争う戦いが行われ、大会ロゴマークは信長公がモチーフになっている。 場内のショップでは、信長エンブレムの入ったオリジナルグッズが好評だ。大会3日目までにロゴ入りキャップが約1000個、チップマーカー(プラスチック製ボールマーカー)が約80...
2017/10/13GDOEYE

小平智は我慢の「73」 同組・石川遼とのコントラスト

◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 2日目 (13日)◇岐阜関カントリー倶楽部 東コース(岐阜)◇7180yd(パー70) 調子は下降線をたどっていた。だからこそ、我慢強さが光った。2年ぶりの大会制覇を目指す小平智は1バーディ、4ボギーの「73」とスコアを落とし、通算3アンダー。初日の首位から6位タイに後退したものの、優勝戦線に踏みとどまった。 初日に「64」をマークしてトップで飛び出した小平はこの日、スタートの10番でいきなりボギーをたたいた。15番(パー5)で2オンからバーディを決めながら、続く16番をボギー。17番ではアイアン型UTでのティショットがフェアウェイ上の打...
2017/11/27GDOEYE

新女王・鈴木愛 大の練習嫌いはなぜ変わったのか

◇国内女子メジャー第4戦◇LPGAツアー選手権リコーカップ 最終日(26日)◇宮崎CC(宮崎県)◇6448yd(パー72) 初の賞金女王に輝いた鈴木愛は練習が嫌いで仕方なかった。ジュニア時代、大会を終えると真っ先に帰宅の支度をした。「遠い目標に向かって地道に続けるのが昔から苦手で」と明かすが、極度の負けず嫌いでもある。目の色を変えて取り組んだ日々が、2013年の森田理香子以来となる日本人賞金女王の座に導いた。 11歳で初めてクラブを握った。当初1Wをフルショットすることは楽しかったが、先の見えない小技の練習が何よりも嫌だった。当時師事した南秀樹コーチは「体を動かして疲れるのを嫌って」と苦笑いで...