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進藤大典 PGAツアー・ヤーデージブック読解

習志野で惜敗の夜 リッキー・ファウラーは日本酒を飲みたがった

アジアで開催される唯一のPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」が終わりました。月曜からギャラリーが詰めかけるのも、それだけ見たい選手がそろっているから。そんな中でディフェンディングチャンピオンとして期待を一身に集めた松山英樹選手の振る舞いはまさにスーパースターでした。

思うようにスコアを伸ばせない状況でも、目の前の一打に集中力を研ぎ澄ませて決して諦めない姿勢。プレー後には練習場へ直行し、それが終わったら多くのギャラリーにサインをして引き揚げる。全てにおいて手を抜かない、松山選手の真骨頂だったと思います。

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単独トップから出たリッキー・ファウラー、追いかけるキーガン・ブラッドリーアンドリュー・パットナムの優勝争いは、まさに手に汗握る展開となりました。前半のうちに首位の座を明け渡したファウラーも最後まで食らいつきました。14番(パー5)のアプローチ、15番の3パットボギー、16番(パー3)で決めきれなかった2mのチャンス…勝負の分かれ目となった終盤は久しぶりの優勝争いでさすがに“しびれた”ようです。

ファウラーが攻めきれずに迎えた17番でパットナムがミス。すかさずバーディで突き放したブラッドリーは、やはり勝負どころを分かっているメジャー覇者の貫録でしたね。

最終日の夜、J.J.スポーンやプーマのスタッフの方々と食事に出掛けるファウラーに誘われて同席しました。もちろん悔しがってはいましたが、再タッグを結成したブッチ・ハーモンさんとの取り組みに手応えを感じている様子。「2人でやっていることがうまくいっている。フィーリングが良くなっていることが一番の自信になる」という言葉から着実に復活への歩みを進めていると確信しました。

ジャスティン・トーマスジョーダン・スピースとテレビ電話をつないでくれたり、僕らの2ショット写真を長年の相棒だったジョー・スコブロンさん(現在はトム・キムのキャディを務めています)に送ったり…祝勝会というわけにはいかなかったものの、本当に楽しい食事会でした。ファウラーは2軒目として立ち寄ったバーに日本酒がなかったことを心から残念がっていましたが(笑)

帰り際にファウラーが「次はいつ米国で会えるんだ?」と気にかけてくれたこともうれしかったです。こういったつながりが生まれたのも、同じツアーでキャディとして戦った時間があったからこそ。その舞台へ僕を一緒に連れていってくれた松山選手への感謝は尽きません。

翌17日の月曜日にはアフターイベントでプレーする機会にも恵まれました。完ぺきなコースメンテナンス、行き届いたホスピタリティといった部分からは、最高峰の舞台であるPGAツアーと日本人の細やかな気配りが融合して素晴らしいトーナメントを作り上げているのだと改めて実感しました。(解説・進藤大典)

進藤大典(しんどう・だいすけ)
1980年、京都府生まれ。高知・明徳義塾を卒業後、東北福祉大ゴルフ部時代に同級生の宮里優作のキャディを務めたことから、ツアーの世界に飛び込む。谷原秀人、片山晋呉ら男子プロと長くコンビを組んだ。2012年秋から18年まで松山英樹と専属契約を結び、PGAツアー5勝をアシストした。

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