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2021年 アーノルド・パーマー招待byマスターカード
期間:03/04〜03/07 場所:ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)

進藤大典 PGAツアー・ヤーデージブック読解

“根拠ある自信” デシャンボーはただの飛ばし屋にあらず

僕がキャディだったら、心の中で「ラッキーだな」とつぶやいていたと思います。「アーノルド・パーマー招待」最終日の後半16番。首位に立つブライソン・デシャンボーのティショットは左のフェアウェイバンカーのアゴにくっついてしまいました。

2打目は出すだけ。ベイヒルクラブ&ロッジの中でも特にタフな17番と18番の直前、バーディが欲しいパー5です。普通に考えれば、ものすごく痛い。

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しかし、これがラフに入っていたり、フェアウェイバンカーの悪くないライに止まっていたとしたら…。優勝争いの緊張感は極限状態。池越えの危険度が上がっても、無理してグリーンを狙っていきたくなるもの。池に入れるリスクをゼロにしつつ、100%気持ちを割り切ってレイアップを選択できる状況は、キャディ目線に限れば「ラッキー」だったのです。

決勝ラウンドの6番(パー5)で見せた、衝撃の湖越えショートカットは370ydと376ydを計測。1打ごとに飛距離や場所を測定する「ショットリンク」が導入された2003年以降、このホールの最長記録をマークした飛距離ばかり注目されがちですが、卓越したコースマネジメントや総合力の高さに驚かされます。

池が絡み、ドッグレッグのホールが多いコースで「ドライバーを曲げても池だけは避けて右へ―」を徹底していました。ドローヒッターのイメージが強い一方、フェードもうまい選手。16番のティショットではフェードがかかりきらず、結果としてバンカーに入りましたが、飛距離だけに頼らないボールコントロールも見逃せません。

強烈なアゲンストの風だった17番と18番の上がり2ホールは圧巻でした。219ydと距離のあるパー3の17番は、ロングアイアンで打っても風の影響を大きく受けるホール。手前のバンカーと右の池のプレッシャーがきいています。縦距離、ライン、スピン量と全てがかみ合った素晴らしいショットでグリーンを捉えました。

最も難しい18番はグリーン右奥、池に向かって突き出たエリアが最終日恒例のホールロケーションです。セカンド地点からは池の上に切られていると錯覚するようなピン位置。キャディとして初参戦したとき、その狭さに戦慄したことを覚えています。

ここでもアゲンストの風に対してアイアンの縦距離を合わせ、完璧なスピンコントロールでグリーンに止めてみせました。勝利を引き寄せる、まさにウィニングショットでしたね。

ツアー中断期間で大幅に体重を増やした昨年は急激なパワーアップの影響か、アイアンの縦距離だけ合わせきれていない感もありました。圧勝した「全米オープン」でも改善の余地を残していたポイント。その繊細な部分まで自分のものとして、ショットへの絶対の信頼がうかがえます。

微妙な距離のパーパットを決めきったフィニッシュも見事。独特なアームロックスタイルのパッティングも試行錯誤を繰り返して行き着いた形です。

鍛え抜いたフィジカル、磨き上げたメカニック、厳選したクラブセッティング、計算しつくされたコースマネジメント。全てに裏打ちされた“根拠ある自信”がにじむプレー。その強さには恐ろしさすら感じます。

キングが愛した“庭”が舞台の「アーノルド・パーマー招待」と帝王ジャック・ニクラスがホストを務める「ザ・メモリアルトーナメント」のタイトルをそろえたのは史上7人目。デシャンボーと同じウィングドフット開催の1974年など「全米オープン」3勝のヘイル・アーウィンにはじまり、タイガー・ウッズビジェイ・シン(フィジー)、アーニー・エルス(南アフリカ)といった名選手たちと並ぶ快挙です。

大学の先輩、ペイン・スチュワートさんに敬意を表して愛用するハンチングと亡くなったパーマーさんお気に入りの赤いカーディガンが絶妙にマッチしていたことも印象的でした。(解説・進藤大典)

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進藤大典(しんどう・だいすけ)
1980年、京都府生まれ。高知・明徳義塾を卒業後、東北福祉大ゴルフ部時代に同級生の宮里優作のキャディを務めたことから、ツアーの世界に飛び込む。谷原秀人、片山晋呉ら男子プロと長くコンビを組んだ。2012年秋から18年まで松山英樹と専属契約を結び、PGAツアー5勝をアシストした。

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