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【WORLD】R.ファウラーがオーガスタで感じたこと

Golf World(2012年4月16日号)GW voices

オーガスタナショナルGCでのイースターサンデーの輝きは、夜10時30分になってもリッキー・ファウラーにとって続いていた。だが、彼がカヤの外となった、友人ババ・ワトソンのためのお祭り騒ぎは、すでに落ち着きつつあったのだが。

新マスターズ王者との握手と抱擁で締めくくった熱狂的な3時間。数日後、ファウラーはその虜になった経験から、何を得たのか理解することができた。

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「“自分が何をしているのか”ということが、今までよりもハッキリしたような気がするんだ。そして“自分が何をしたいのか”ということもね。一晩中、クールな気分だった。オーガスタであれ、どこであれ、もっともっと良いプレーができるような刺激を受けた。(友人が優勝した)あの場所にいたことは、マスターズに優勝するということがどういうことか、ちょっとだけ見えたような気がしたんだ。素晴らしかった。マスターズで優勝したいと、今まで以上に強く思うようになった」。

アーロン・バデリーも同じだった。ファウラーのように、彼もグリーンジャケットを手にしたワトソンの親友で、ワトソンが2011年のマスターズ優勝者チャール・シュワルツェルからグリーンジャケットを授かる瞬間を目の当たりにした。そしてバデリーは、クラブハウスに隣接したテントでのクラブレセプションに参加すると、そこで、オーガスタナショナルのチェアマン、ビリー・ペインが同じ大学出身のワトソンのご機嫌をとり、新たなオナラリーメンバーを祝福するのを見ていた。

「特別で、最高で、刺激的だった」とバデリーから言葉がほとばしる。彼は妻や子供たちと一緒に、友人のワトソンがサドンデスプレーオフ2ホール目でタップインパーのウイニングパットを沈める目撃者になった。「バッバが(グリーン)ジャケットを着ているのを見て、僕もそうしたいという気持ちになった。ルイ(ウーストハイゼン)が(2010年)全英オープンで優勝し、チャールがその刺激を受けたと言ったようにね。多分、同じ感覚なんだろう。同じような結果を導きたいと思うんだ」。

古い話になるが、一人の男が頂点へと突き進んだことが、同じレベルにある他の人々に(それが対抗心であれ、指導であれ、友情であれ)大きな影響を与えた例がある。1970年代後半から1980年代前半にかけてのセベ・バレステロスだ。マスターズ、全英オープンでの活躍がヨーロッパ大陸の選手たちにハッパをかけ、その後、10年以上に渡って(欧州出身の)多くのメジャー王者たちを生み出した。

セベに代表されるような選手の価値を推し量るのは難しい。だが、選手たちはポジティブなものに影響され、彼らはより厳しい戦いに立ち向かおうとする。そして今、少なくともバデリーとファウラーという2人の才能あるプレーヤーの頭の中に、バッバ・ワトソンが奏でている“バラード”が鳴り響いているはずだ。

米国ゴルフダイジェスト社提携
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