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【WORLD】マキロイ&ウッズが奇妙な予選落ち/アブダビHSBC選手権レビュー

GolfWorld(2013年1月28日号)texted by John Huggan

一方、メジャー通算14度の優勝を誇るウッズは珍しい経験をした。彼はもう一度、複雑で難解なルールブックの内容を頭に詰め込みたいと思っているかもしれない。

2日目の5番ホール、フェアウェイを外したウッズは、救済措置が受けられると判断。しかしヨーロピアンツアーの競技委員であるアンディ・マカフィーは、後にウッズのショットが落ちた位置を“砂地に覆われた、まばらな草地”と認定した。ウッズの球は砂に埋もれた為、スルー・ザ・グリーンの拡大解釈が適用され、フリードロップを行って良いものと本人は判断。これが誤りだった。

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最も重要なポイントは“砂地が含まれていたかどうか”ということ。ウッズは、メジャーツアーでは例外として許容されている、“砂地を除く”という条項が例外であることを知らなかった。それは同じ組で回っていたマーティン・カイマーも同じで、アメリカで認められているルールが適用され、ウッズに救済措置が与えられると信じこんでいた。それでウッズはドロップし、フェアウェイに戻してボギーで同ホールを終えたと認識したのだった。

だが、この解釈は間違いだった。現場の状況を全て見ていたゴルフウィーク誌記者のアリスター・テイトは、数分後に別のヨーロピアンツアーの競技委員、ミゲル・ヴィダオルにルールを改めて確認。現場を確認したヴィダオルは、ウッズに罰打の可能性があることをマカフィー委員に報告。既にウッズは11ホールまで進んでいたが、2打のペナルティが科される可能性があると伝えられた。そして後に罰打が与えられ、ウッズは1打差で予選通過を逃した。

「地面に食い込んだ球のルールは、芝草を短く刈ってある区域にのみ適用される」とは、マカフィーの談。「ですが、世界中のツアーでは、ルールの適用範囲はスルー・ザ・グリーン、つまりハザードを除くコース上全ての場所で適用されるという意味です。ただし、明確に“砂地を除く”と表記されているのです」。

「タイガーにとっては不運でしかなかったですね。コースには草地もあれば、砂地もありました。そして砂地に彼の球は埋もれてしまった。故に彼は救済の対象外となったのです」。

それでも尚、ウッズは何故「73」で終了したラウンドで2罰打を科されたのか理解に苦しんでいた。「球が埋もれたと思って、マーティンにも確認してもらった。彼も僕の意見に賛同してくれたんだ。僕らは2人共、球が地面に食い込んだと判断した。でも、実際は違っていた。それからしばらくして、アンディから、僕が違反行為をした可能性があると言われて、最終的に2打のペナルティを受けた」と、ウッズは説明した。

タイガーの行為で問題となったのは、仮にその場の全員が、球が地面に食い込んだと判断したとしても、それが彼に救済処置を行う資格を与えはしないということ。ウッズは決してドロップしたことで罰則を受けたわけではないのだ。

優勝した37歳のドナルドソンは、苦労の末にようやく昨年のアイリッシュオープンで優勝。その美しく、バランスの取れたフォームが、今後彼を未知の領域に導いてくれることだろう。「まるで現実の世界ではないみたい」と、自身にとってツアー2勝目を振り返った新王者だが、決して冗談ではない。ただ、その週は“そういう”1週間だったのだから。

米国ゴルフダイジェスト社提携
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