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開幕戦3位の松山英樹 活躍の影に「クロカゲ」あり?

米国男子ツアー新シーズンの開幕戦「フライズドットコムオープン」では、松山英樹が一時トップに並ぶ活躍をみせて優勝争いに絡んだ。最終的には3打差の3位タイで競技を終えた松山が手にしていた1Wには三菱レイヨンの「クロカゲ(KUROKAGE)」シルバーのプロトタイプシャフトが装着されていた。

まだ日本では販売されていないこの「クロカゲ」シャフト、米国三菱レイヨンではブラックとシルバーが既にアメリカ市場で販売されているが、松山が今回使用したのはシルバータイプで、先端チップをチタンニッケルで更に強化したツアープロ仕様の試作プロトタイプだった。

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米国男子ツアーで三菱レイヨンシャフトの使用率は高く、人気モデルはこれまで「ディアマナ」や「フブキ」だったが、最近はロリー・マキロイアダム・スコットが「クロカゲ」を使用し、メジャーの舞台で好成績を収めるようになって人気が急上昇した。

マキロイが同シャフトを使い出したのは昨年8月の「WGCブリヂストンインビテーショナル」から。今年の「全英オープン」と「全米プロ」では 70g台の「クロカゲシルバー TiNi 70XTS」を使用してダブルメジャー制覇を達成。また、スコットは今年8月末からマキロイと同じシャフトを使用している。

松山は、マキロイやスコットが使用する70g台もテストしていたということだが、先週の大会で4日間使ったのは 「80XTS」という80g台と重みのある方。松山独特のトップ・オブ・スイングで一瞬の「間」をとるスイングには、打ち急ぎを防ぎリズムをとりやすい重さなのかもしれない。

多くのツアープロがシャフトに求めるのは切り返しのタイミング取りと インパクト時のクラブヘッドが走るフィーリング。米国三菱レイヨンの公式HPには、このシャフトの特徴として、“打ち出し角を低く抑えるとともにスピン量を少なくする。安定性とインパクト前後での安定度、しっかりとエネルギーを伝えて爆発的なパワーを生む”と記されている。

ツアー担当のエイブリー・リード氏によると、三菱レイヨンのシャフト使用者では8割がディアマナを使い続けているが、 最近はフィル・ミケルソンがフブキの最新「Jシリーズ」を使用するようになったし、「クロカゲ」もマキロイやスコットの影響で選手からの問い合わせが多くなってきている、と説明してくれた。

以前タイガー・ウッズがディアマナの白(白マナ)を使い、日本でも人気急上昇となったが、世界ランク1位のマキロイ、2位のスコット、そして松山英樹が使うとなれば「クロカゲ」が今後多くの注目を集めることは間違いないだろう。(ネバダ州ラスベガス/アンディ和田)

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