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「いま僕はココにいます」Vol.73 福岡編

人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・26歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、6年間のプロ生活で巡った国の数は実に40に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。

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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕は、福岡にいます。

スコットランド、スペインでの欧州ツアーを終えて一時帰国しました。1週のオフを挟んで今週は国内メジャーの「日本オープン」です。日本ツアー出場は5月の「ダイヤモンドカップ」以来、5カ月ぶりになります。

メーンにしている欧州ツアーは佳境に入りましたが、今回はナショナルオープンに帰ってきました。ことしの会場、古賀ゴルフ・クラブは僕の“原点”のひとつでもあるんです。

前回、ここで行われた2008年の「日本オープン」に当時中学3年生だった僕はアマチュアとして出場しました。人生で初めてのツアー大会。片山晋呉選手が通算1アンダーで優勝した試合は、とにかくコースが難しくて…。初日「78」、2日目「81」の通算17オーバーで予選落ち。「将来はプロゴルファーにはなれないのかな…」とぼうぜんとした記憶があります。

ちなみにキャディの坂井恵さんと古賀GCとの縁も、切っても切れません。メグさんはクレイグ・パリー選手が優勝した当地での1997年「日本オープン」で初めてプロのキャディを務めました。前回の2008年は最終日最終組で上井邦裕選手のバッグを担いだんですよ。

フェアウェイが狭く、林に囲まれたこのコースでは多くの選手がティショットをフェアウェイウッドやロングアイアンで刻むことも考えられますが、僕は練習ラウンドと同じ風向きなら、試合でもパー3を除く全ホールで1Wを握るつもりです。一昨年にそうやって復調し、欧州ツアーのメンバーとしてシーズンを過ごせているので、自分らしいプレーをしたい。次の試合からまた海の向こうに渡ります。せっかく帰ってきたので、優勝だけを目指したいですね。

〈今週のディナー〉
食べ物がおいしい日本。しかも福岡! 博多に来るたびに必ず行くのが坐離宮 (ざりきゅう)さん。名物の「カレー鍋」が絶品です。和牛も入ったぜいたくな一品は1人前で2500円。やっぱり、日本はいいなあ。

旅人ゴルファー

Profile

川村昌弘
川村昌弘Masahiro Kawamura
1993年6月25日・三重県生まれ。5歳の時に父と一緒にゴルフを始め、小学生時代には全国大会の常連選手に。ジョーダン・スピースやジャスティン・トーマスらと出場したフランスでのジュニア大会をきっかけに将来の海外転戦を夢見る。高校卒業後にプロ転向し、2013年に20歳で出場した日本&アジアン共同主管大会「アジアパシフィックパナソニックオープン」でツアー初優勝を飾り、海外進出の足がかりを得た。
川村昌弘選手の略歴・戦績はプロフィールページで

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