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欧州男子ラアス・アル=ハイマ選手権 by フェニックスキャピタルの最新ゴルフニュースをお届け

「いま僕はココにいます」Vol.181 UAE編

人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・30歳。2012年のプロデビューから活躍の場を海の向こうに求め、キャリアで足を運んだ国と地域の数は実に70に到達した。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。

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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕はラアス・アル=ハイマにいます。

DPワールドツアー(欧州男子ツアー)は今週、「ラアス・アル=ハイマ選手権」。シーズン序盤、アラブ首長国連邦(UAE)3連戦の最後になります。ドバイの中心部からは北東へ約100km。1時間ほどのドライブで会場に到着しました。

前週の「ヒーロー ドバイ デザートクラシック」は7位でした。昨年秋からの米ツアーの予選会やミニツアーを経て、2024年の初戦にした試合でのトップ10入りには自分でもびっくり(笑)。これまでエミレーツGCで60台をマークしたのは初出場した2020年大会の初日だけで、今年も第1ラウンドで「75」(96位)と出遅れ、「なんとか60台で回りたい」と臨んだ翌日にまさか“50台”が見えるとは…。

10番から出た2日目、出だしから4連続バーディの後、9Iで放った14番のセカンドショットがカップインしてイーグル。次の難しい15番(パー3)も1打目がベタピンにつくバーディで、開始6ホールで7つ伸ばす会心の出来で「63」をマークしました。

ロースコアが出た直後は、意外と難しいプレーになるはずの週末も淡々とコースを回ることができ、通算9アンダー。最終日、最終18番で7mのパットを沈め2連続バーディにできたのも手応えがあります。オフ明けのフレッシュな気持ちで、完璧に整備されたツアーのゴルフ場、たくさんギャラリーに囲まれて、ゴルフをすることの幸せをかみ締められました。

さて、今週は開幕2日前に会場入り。昨年の日本ツアー賞金王・中島啓太選手に会えました。彼が中高生の時に一緒に回ったときも「すごい子だ」と感じた記憶があります。スイングもすごくきれいで、僕とはあまりにスタイルが違う。PGAツアーに巣立った久常涼選手しかり、そういった若手とプレーするのは楽しみでもあり、僕もそういう年齢になったんだなあと再確認させられます。

ところで、今週のアルハイマGCもコースの手入れは入念なのですが、ちょっとした問題がありまして…。実は試合直前にパッティングを練習するグリーンが、スタートティの近くにないんです。2年前に出場した際、ドライビングレンジ近くに設営中だった練習グリーンは芝の育成が良くなかったのか、ただの広場に。他の選手に聞いてみると、練習はコースのあるリゾート内のパー3コースのグリーンを使うそうで…。

歩いて行くにはあまりにも遠く、カートで数分の場所にあるのも半径5mくらいの“豆粒グリーン”。遠いだけでなく、スタート前には選手でごった返すことでしょう。7歳から競技に出てきましたが、人生で初めてパット練習をせずにティオフするかもしれません。まあこれも、海外で乗り越えなければいけない壁かなあ。

旅人ゴルファー

Profile

川村昌弘
川村昌弘Masahiro Kawamura
1993年6月25日・三重県生まれ。5歳の時に父と一緒にゴルフを始め、小学生時代には全国大会の常連選手に。ジョーダン・スピースやジャスティン・トーマスらと出場したフランスでのジュニア大会をきっかけに将来の海外転戦を夢見る。高校卒業後にプロ転向し、2013年に20歳で出場した日本&アジアン共同主管大会「アジアパシフィックパナソニックオープン」でツアー初優勝を飾り、海外進出の足がかりを得た。
川村昌弘選手の略歴・戦績はプロフィールページで

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