2021年 チューリッヒクラシック・オブ・ニューオーリンズ
期間:04/22〜04/25 場所:TPCルイジアナ(ルイジアナ州)
タッグを組んだチャンプとフィナウ 使用ドライバーを比較
お互いの類い稀な飛距離を考えると、「チューリッヒクラシック・オブ・ニューオリンズ」でタッグを組んだトニー・フィナウとキャメロン・チャンプの2人に“Team #SendIt(かっ飛ばせ)”の名称がつけられたのは驚きではない。チャンプのヘッドスピードはツアー2位であり、時速128マイル(56.3m/s)超えでクラブを振っている。
フィナウは時速119マイル(53.2m/s)で22位にランクインしているが、まだまだ余力を残している。フィナウはこれまで最高で、時速137マイル(61.2m/s)でクラブを振る動画をソーシャルメディアに投稿している。
<< 下に続く >>
では、この圧倒的な速度がワンチームとなったとき、2人のドライバーを比較するとどうなるのか、そこから我々は何を学べるのだろうか?
ドライバー:ピン G425 LST(10.5度を9.75度に調整)
シャフト:プロジェクトX HZRDUSスモークグリーン 70 6.5 TX(44.25インチを1.5インチティッピング)
ドライバー: ピン G425 LST(9度を7.25度に調整)
シャフト: 三菱ケミカル ディアマナ D+リミテッドTX(45.25インチを1.5インチティッピング)
まず、明らかな点は、ともにピンのG425 LSTを使用していること。LSTは“Low Spin Technology(低スピンテクノロジー)”の略であり、ピンのエンジニアたちは、他のG425シリーズに比べてヘッド容積を小さくすることで、ドライバーヘッドの低スピンを実現した。これは小型化により、重心位置がフェースに近くなり、低スピンヘッドとなるためである。
2人はそれぞれ打ち出し角を最適化するため、異なるロフト角を使用しているが、ともにピンの調整可能ホーゼルでフェースをオープンにセットし、ロフト角を低くしている。低ロフト化により、さらなる低スピン化が進むとともに、キャメロンとトニーが好むフェードボールが打ちやすくなる。
最大の違いは各々のシャフト長であり、チャンプは44.25インチを使用する一方、フィナウは1インチ長いシャフトを使用している。これにより、それぞれ最適のスイングウエートでクラブを振ることができるようになっている。シャフトの短いキャメロンのドライバーには、20gの調整可能リアウエートが装着されており、トニーのヘッドには、6g軽いウエートが取り付けられている。
我々はその長さに関して対照的な2本のドライバーについて、ピンのフィッティング&パフォーマンス部門のマーティ・ジャートソン副部長に聞いた。
「キャメロンは今年の初め、試しに若干長めのシャフトを使っていましたが、試打を重ねた結果、元の44.25インチに戻し、G425 LSTドライバーをフラットホーゼル位置で使用しています」とジャートソン氏。
「この独特な点は、キャメロンは短めかつフラットに設定されたドライバーを使用することで、インパクトを中心に集め、左右の散らばりを無効化しているところです」(技術的な注釈:ゴルククラブは短くするほど、より効率的にフラットになる)
TPCルイジアナでの第1ラウンドは9アンダー「63」。Team#SendItはアクセル全開だった(注:最終成績は17位)。
(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)