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コロナが若手の経験を豊かにする キャプテン・イメルマンの胸の内
2年に1度の対抗戦「プレジデンツカップ」の次回大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で1年延期され、2022年に米国選抜のホームで行われる。最高峰のツアーで戦うトッププレーヤーが記すスペシャルコラムは今回、世界選抜の主将を務めるトレバー・イメルマン(南アフリカ)が担当。41歳の最年少キャプテンは惜敗の前回大会を経て、悲願の勝利を狙っている。
■トレバー・イメルマン著
12月12日で、ロイヤルメルボルンでの戦いからちょうど1年が経った。「プレジデンツカップ」の前回大会(イメルマンは副主将を務めた)。なんだかだいぶ前のようでもあり、きのうの出来事のようでもある。
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振り返ると、僕たちは大きな希望を持ってオーストラリアに到着したが、周囲からの期待は低かった。チームの7人は大会初出場の選手でかつてない最年少チームだった。でも、これまでにない最強選手揃いの米国選抜と対戦できるチャンスへ興奮に満ちていた。
僕たちにはリーダーであるアーニー・エルスに対して強い信念を持ち、彼の偉大さ、ゴルフ界での彼の立場、ロイヤルメルボルンでの彼の記録、そして彼のキャリアを信じて自信を引き出していた。ある意味、チームの若手選手たちが彼と一緒に戦えること、そして彼と同じ場所にいられることがどんなにワクワクすることか分かったはずだ。世界選抜チームがこれまでに苦戦していることを考えれば、あと少しで勝てそうなところまで行ったのは最高な気分だった。
最終的には惜しくも負けてしまったが、僕たちのチームは正しい道筋への大きな一歩を踏み出したと思う。確かにその勢いに乗っていきたかった。チームの今後やこれからの青写真についてを語るミーティングを2020年1月に始めた。僕たちはプランを練り、僕たちが考えた2021年「プレジデンツカップ」に向けたパズルのピースを手に取った。しかしコロナの感染が拡大し、一時停止ボタンを押さざるをえなくなった。
キャプテンとして、延期をどう考えるか二通りあった。ひとつはオーストラリアで得たあの勢いを失ったとマイナスに捉えること。「2019年大会の翌週にプレーできていたら…」とさえ思う。けれど、実際には前回大会から3年開くことになった。
でも、それは問題の一面にすぎない。僕は前回の7人のルーキー選手たちが経験をさらに積んで、次の大会で世界最高の選手たちと戦えると考えることに重点を置いている。チームのみんなはプラスアルファの経験を手にして結果を出すだろう。僕自身がそう思うことが大切だ。
彼らが経験を積んだ例として、11月の「マスターズ」を振り返りたい。進化した選手たちを僕は誇らしく思った。キャメロン・スミスが4ラウンドを60台で回ったことは史上初めてのこと。オーガスタナショナルGCで2位フィニッシュしたイム・ソンジェとホアキン・ニーマンはともに22歳にもかかわらずPGAツアーで安定した力を見せている。
ディラン・フリッテリ、C.T.パンもまたメジャー大会で初のトップ10フィニッシュを記録し、アブラム・アンセルは日曜日に最終組でプレーした。彼らのこのようなパフォーマンスはロイヤルメルボルンで学んだ教訓がなかったらありえなかっただろう。
また、僕は同郷のクリスティアン・ベゾイデンハウトが欧州ツアーのシーズン終盤戦で南アフリカでの欧州ツアーで連勝したこともうれしく思う。すでに世界ランク上位40位以内に入っていて、この若者も世界選抜入りが期待される選手の1人だろう。彼らに加え松山英樹、アダム・スコット、ルイ・ウーストハイゼン、マーク・レイシュマン、ジェイソン・デイがチームの中核になるだろうと信じている。手応えを感じてチームを集めることができそうだ。
一時停止ボタンを押してから9ヶ月が経った。PGAツアーがトーナメントを再開しから、僕たちは再び勢いを取り戻した。そして、僕は今シーズン成長した選手たちに興奮している。これからの数カ月に備えて次の選抜選手を発表できるのを楽しみにしている。