微調整済みの3本ウェッジが活躍 バッバ・ワトソンの優勝セッティング
2014年 ツアー選手権byコカ・コーラ
期間:09/11〜09/14 場所:イーストレイクGC(ジョージア州)
10ミリオン争いもあと2日 手に入れるのは誰だ!?
ビリー・ホーシェルは自分の言葉を体現している。
「ツアー選手権byコカ・コーラ」初日に「66」を記録し首位タイに立ったとき、愛想の良いフロリダ出身のホーシェルは、初日のようなラウンドを4日間プレーし、どのような結果になるかを見たいと語った。
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最終戦をフェデックスカップランキング2位で迎えたホーシェルは、2日目を終えて2位と2打差の通算8アンダーとし、単独首位に浮上した。今大会に出場しているホーシェルを含む5選手は、優勝すれば、他の選手の成績に関係なく10ミリオン(約10億円)のボーナスを手にできる。
勢いという観点で見れば、先週の「BMW選手権」優勝に加え、その1週前には「ドイツバンク選手権」で2位タイとしたホーシェルが、最も良い波に乗れていると言える。
「今日のプレーも良かった。昨日のラウンド後、残り3日も『66』のようなラウンドにして、それでどうなるか見たい、と言ったように、今日も同じことを言わせてもらうよ。あと2日『66』を記録して、日曜が終わるころどうなっているかを見たい」
ホーシェルを包囲する布陣も整いつつある。今大会をランキング1位で迎えたクリス・カーク、4位で迎えたロリー・マキロイは通算6アンダーで2位タイ。ジェイソン・デイも同じく2位タイだが、ランキングは10位のため、運命を自分の力だけでコントロールできる3人とは状況が異なる。
バッバ・ワトソンとハンター・メイハンもイーストレイクでの最終戦にトップ5で臨んだが、優勝するには残り2日でかなりの好スコアをたたき出す必要がある。ワトソンは金曜に「73」とし、首位とは8打差のイーブンパー。メイハンは6オーバーと苦しみ、ホーシェルとの差は14打に開いた。
25歳のマキロイは、出場した直近7大会での4勝目に手が届く位置につけている。3週連続優勝の中にはメジャー2勝も含まれ、メジャー通算4勝とした。
フェデックスカップ総合優勝を果たしてこそ、ようやくスランプから抜け出せたと言えると考えているのだろう。先週の「BMW選手権」でもトップ10でフィニッシュし、華やかなシーズンを最高の形で終えられる好機を手にした。
北アイルランド出身のマキロイは、2012年のフェデックスカップで惜しくも優勝を逃した。最終戦前のプレーオフシリーズ2大会で連続優勝し、イーストレイクにランキング1位で出場したものの、ツアー選手権で優勝したランク5位のブランド・スネデカーにフェデックスカップ優勝を持っていかれた。
最終的に敗れ去ったマキロイだが、プレーオフの仕組みに不満はないと話す。
「プレーオフは変動が激しい。急浮上すれば、急降下もする。だからこそ、良いプレーを続けられれば、自然と良い方向に事が進んでいく」
ツアー選手権2日目を終え、リーダーボード上位4選手の中には、フェデックスカップランキング上位3選手が名を連ねている。その他の26選手がフェデックスカップを勝ち取るのは簡単なことではないだろうが、優勝者が決まれば、ドミノは自然と形を崩していく。そういうものだ。
しかし、残り2日で予測不可能なことが起こる可能性だってゼロではない。フェデックスカップ優勝経験者のジム・フューリックに聞けば、きっとそういう答えが返ってくるだろう。3日目を首位と4打差の5位タイで迎えるフューリックの現在のフェデックスカップランキングは、ツアー選手権前と変わらず7位だ。
フューリックは優勝をあきらめてはいない。
「(フェデックスカップに)手が届く位置にいる。そのためには、今大会での優勝が絶対条件。ランキングがどうなるかを気にする必要もない。自分が今大会でどういうゴルフをするかにかかっている」と話し「明日は重要になる。できるだけ良いスコアを記録して、最終日に優勝を狙える好位置につけたい」と意気込みを語った。