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2013年 全英オープン
期間:07/18〜07/21 場所:ミュアフィールド(スコットランド)
新たなアプローチで成果を生み出すアダム・スコット
アダム・スコットは、“変化”にも万全の体制のようだった。
スコットは火曜日の夕方にミュアフィールドに着いた。それからの6日間、「全英オープン」が開催される由緒あるリンクスコースで練習を重ねた。つまり、火曜の休暇を“生業”であるゴルフをして過ごしたのだ。スコットは、父親とルネッサンスクラブで、さらっと18ホールを回ったという。2008年にオープンしたトム・ドーク設計のルネッサンスクラブは、ミュアフィールドのすぐ隣。ノース・バーウィックにある同じ道を5分下った先にある。
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「今週はここ(ミュアフィールド)でプレーしているけれど、とても楽しんでいるよ。天気だって毎日こう(晴天)だしね」とスコット。「それに週を通じて日に日にコースが硬くなるのを見ているんだ。試合に向けて、そうしたコンディションに合わせていくようにしている。だからとてもリラックスして有意義な週を送っているよ」と語る。
スコットは数年前からメジャー大会への取り組み方を変えているが、こうした事前に会場入りすることもそのうちのひとつだ。そう決心したのは、出場を果たしたメジャー大会では、最初の51大会のうちトップ10入りを果たしたのは3度しかなかったためだ。「だから、プロになって10年もの間、やってきたことは成果につながらなかった。気づくのに時間がかかりすぎてしまったけれど」とスコットは語る。
水曜日に誕生日を迎えた33歳のスコットは、この“ビッグイベント”に集中することを心に決めた。成果は目に見えてあった。スコットは、4月の「マスターズ」で初めてオーストラリア人として優勝を飾っただけではなく、直近のメジャー10大会中5つでトップ10入り。しかもその中には2位が2回、何より劇的だった昨年の「全英オープン」での戦いも含まれる。
「早くに現地入りをして、会場となるコースでたくさん練習し、コースを知っておくということは、自分には重要なんだ」とスコットは言う。「今週ずっと立つティではどんなコンディションでも気持ちを楽にしたい。そうしてコースでプレーすればするほど、ゆとりができるんだ」と明かす。
「後はそうだね、練習をより楽しむようになったかな。というのも、自分のスウィングやショートゲーム、パッティングがメジャー大会のプレッシャーの中、4日間を耐えられるようになるには、大会でプレーするよりも練習により多くの時間を費やすことが必要だと信じているからね。だから今は大会への出場を少し減らして、練習を少し増やしているんだ。おかげでここ何年かいい結果が出ている。以前と比べると、メジャー大会での成績はずっと安定した」とスコット。
スコットは、昨年ロイヤルリザム&セントアンズで行われた「全英オープン」ではプレッシャーをコントロールできなかったという。スコットはあの時、ラスト4ホールを残し、4打差のリードを奪っていたにもかかわらず、アーニー・エルスに逆転を許した。だからこそ今週は出入りのないスコアで大会に挑みたい。
「この大会が今年一番楽しみにしてきた大会なんだ。疑う余地もなければ、理由も言うまでもないよね」とスコット。「昨年の“リザム(ロイヤルリザム&セントアンズのこと)”の後、僕はとにかく早く戻って、やり直して、また結果を出して、クラレット・ジャッグを勝ち取ることを願った…」
「もちろん、リザムの事はさておき、今年は『マスターズ』で優勝した。ちょっと夢物語の気分でいるけれど、もし今週トップ争いに加わることができたら、そうした信じられない物語が続くことになるね」とスコットは控えめに語る。
スコットは、リザムの最後の最後に起きた出来事をポジティブな力に変えた。さらに「マスターズ」での勝利は、その揺るぎない精神をより強固なものにした。スコットは、去年のオーストラリアオープンで、トム・ワトソンと練習ラウンドを共にした時のことをよく憶えているという。7ホールを待った後、世界ゴルフ殿堂入りを果たしたワトソンに自らの経験から学んだことについて尋ねたという。
「すると、彼(ワトソン)は自分もキャリアの初期に一度、優勝を目前にしてそれを逃した経験があると答えたんだ。それでもう二度と同じことは繰り返すまいと決意したってね」とスコットは振り返る「彼はただ辛抱強く努め、ひたすら勝利を手中に収めるべくもがいた。もしかするとそれに気付くため、起こるべくして起こることなのかもしれないとね。もちろん彼から聞いた言葉だから心に留めたよ」。
スコットは、「『オーガスタ』ではまったく違うシチュエーションだった。でも(そうした状況にも負けることなく)力強い態度でプレーできたと思う。特にプレーオフではね。メジャーのタイトルは誰も与えてくれやしない。自分の力で勝ち取らないと」と語った。
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