早耳情報:バレロテキサスオープン
2013年 バレロテキサスオープン
期間:04/04〜04/07 場所:TPC San Antonio
マキロイを覚醒させるハイレベルな大会となるか
By Fred Albers, PGATOUR.COM Correspondent
せっかくテキサスにいるのなら、ハービー・ペニックの話でもしよう。長い間オースティンでティーチングプロとして活躍し、いまでもその輝きを放っている人物だ。
ターゲットを絞って話を進めよう。
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ウッドはロングヒッター向きのクラブだ。
例えるなら、楽器そのものではなく、プレーヤーとなるべきだ。
ハービーが今のゴルフ界にいたら、いまのロリー・マキロイのクラブ変更の議論を楽しんでいたことだろう。マキロイは今シーズン、明らかにクラブに持てあそばれている。
新しいナイキのクラブとマキロイのコンビやいかに? その結果には多くのファンが注目している。世界ランキング1位の彼のフェデックス・カップポイントは、何と103位だ。
これは何を意味するのだろうか?
靴が原因? いや違う。原因はクラブだ!
マキロイの不調を説明するには、彼のクラブ変更による影響が最も説得力がある。
それは簡単な理由に思えるが、実はそれは正しくない。
ナイキの新しいツールは、問題なく機能している。ナイキのドライバーは時速119.47マイルのスピードを有し、それはツアー16番目の記録だそうだ。ロリーのドライバーの平均飛距離は、30%の確率で300ヤードから320ヤードを飛ばす。これはツアーで4番目の飛距離だ。さらに彼の平均飛距離310.8ヤードは、PGA1位だ。
飛距離が問題でないとすれば、問題はショートゲームか?
ナイキの新パターを手にしたマキロイは、3~5フィートのパットは30回中29回決めている。これはPGAツアー最高の値だ。彼の「ゲインパッティング」は全体の39位だ。
ナイキのクラブやボールも、とても良く機能している。
では、一体全体、何が問題なのか?
マキロイは、スロースターターになった。彼のフロント9のスコアはPGAツアー103位であるのに対し、バック9のスコアは4位なのだ。
彼の最終日の平均スコア「67.5」は、PGAツアーで3位だ。
彼の不安定な原因を探るには、クラブを含めた用具ではなく、彼のスケジュールに注視すべきなのかもしれない。
彼は今季、ストロークプレーで9ラウンドしている。たった3度のストロークプレーの大会出場で、どうやってプレーの感覚を取り戻すことができるというのだろう?
そういう観点からすると、彼が今週、TPCサンアントニオに出場することを私はとても喜ばしい傾向と捉えている。シェル・ヒューストン・オープン2日目のあと、私はマキロイに、テキサス・オープンへの出場の予定を尋ねた時、彼はそれはない、と言い切った。
だが2時間後、彼は出場を決意した。
マキロイと、新しいナイキのクラブのコンビは、十分に機能している。あとは実戦で集中力を身に着けることが重要だ。そして今の彼に最も必要なことは、スロースターター体質を改善して、フロント9でコンスタントなプレーをすべきだ。
数字は正直だ。彼は多くのラウンドを重ねるたびに、彼のスコアは上がる。
【今週の見通し】
TPCサンアントニオは、ここ3年でもっともタフなコースである点は疑う余地はない。大会関係者によるコース改善に対する努力の賜物だ。1番、4番、10番、12番ホールのグリーンはとても柔らかくなった。いくつかのアンジュレーションは取り除かれた。グリーンはとてもシビアな状況なので、選手たちはより確実なアイアンショットが求められるだろう。選手にとってはコースが難しいことは問題ではないが、たくさんのトリッキーなキックや跳ね返りがあり、スコアが運に左右されることは嫌な点だ。
【スケジュール変更】
今大会は、以前は3週間も早く開催されていた。そのため、例年と比較すると芝のコンディションが問題となる。バミューダ芝は華氏50度を安定して超えた温度にならないと、育たない。それによりコースはライ麦による栄養過多状態だ。その青々としたコースを、過去に経験した選手は多くない。コースは芝がもっとある状態であれば、多少はボールの転がり遅くなる。そしてラフや木々に転がり込むことも少なくなるだろう。
【オープンングアクト】
TPCサンアントニオの1番ホールは、その名を轟かせるタフなスタートホールだ。昨年の平均ストロークは「4.289」。これはPGAツアーの中で最も厳しいスタートホールであることを証明している。しかし今年はもう少し易しくなりそうだ。フェアウェイは広くなり、グリーンは柔らかくなった。ラフのみならずコース全体は易しくなっている。
【勝者は?勝者は?】
フェデックスカップ・ポイント106位のチャーリー・ホフマンは、サンアントニオの地に戻ってくることを心待ちにしていた。彼は昨年13位に終わったが、2011年は2位タイに食い込んでいる。ホフマンシェル・ヒューストン・オープンでは20位という成績を残した。彼はロングホール(パー5)のスコアリングで現在8位と好位につけている。この数値はTPCサンアントニオのロングホールの難しさを考慮する上では、とても重要なポイントとなるだろう。