ファウラーがトップ10返り咲き 松山英樹は26位/男子世界ランク
松山英樹 父として初めての「マスターズ」へ
◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前情報(3日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7435ヤード(パー72)
今年で7度目の「マスターズ」出場となる松山英樹。最初の2回はアマチュアとして出場し、それ以降の4回はプロとして戦ってきた。だが、今年は初めて父親として「マスターズ」の舞台に立つ。
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開幕を2日後に控えた火曜日は、日曜日に続いて宮里優作と練習ラウンドを行った。初夏の陽気となったオーガスタ。ロープ外から見守るパトロンたちに混じって、松山の2学年下の妻・芽緯(めい)さん(24歳)は、昨年7月17日に生まれた生後8ヵ月の娘・叶夏(かんな)ちゃんを抱きかかえてコース内をついて歩いた。
米国を拠点とする松山と、日本で生活する芽緯さんたちが会える機会は限られている。「試合はテレビで流して観たりしています。夜中なので観られるときと、観られないときがあるけれど」と芽緯さんはいう。今回のオーガスタ行きは「行きたいなぁっていう感じです(笑)」と、どちらからお願いするということもなく、自然に決定したという。
現地オーガスタでは、試合に集中すべく夫婦別々の家に滞在している。松山自身、妻子が来ていることについては「関係ないです」と、多くを語ろうとはしなかった。
この日の練習ラウンドでは、1Wショットは幾度も曲がり、16番(パー3)は左サイドの池に打ち込むなどアイアンの切れ味も好調時にはほど遠い。「去年より悪いような感じがする。ぜんぶ最悪です」という表情は、怒りや不安を通り越してあきれ顔だ。「(やってやるという気持ちは)ここまで悪いとそれもない。(期待値は)ゼロです」と爽快に吐き捨てた。
「練習場では良いので“修正するところはない”と思ってコースに行ったら悪い。どうしようもないですね」という状況がここ数週間続いている。もちろん優勝は目指しているが、「頼るものがないので困っています」と苦笑いするしかなかった。
芽緯さんは、“叶夏(かんな)”という名前に込めた意味について「いろいろあります」とあかすことは躊躇した。だが、“夏”はメジャー大会の季節であり、英語の8月(August)はオーガスタ(Augusta)も連想させる。松山が父として初めて挑む「マスターズ」。夢を叶える季節がやってきた。(ジョージア州オーガスタ/今岡涼太)