波乱の「マスターズ」だからこそ生まれた、記録の数々
5度目の制覇を逃したタイガー・ウッズが敗戦を振り返る
ザック・ジョンソンに追いつくことができず、5着目のグリーンジャケットを惜しくも逃したタイガー・ウッズ。失意の王者が心境を語った。
タイガー・ウッズ
「13番でイーグルを取った時は気合が入りましたが、次の14番で良いティショットを打った後、ボールがディボットに捕まりました。でもそこから今週最高とも言えるショットで、バーディチャンスにつけることが出来ました。」
記者
「今週は我慢のゴルフだと言っていましたが、その姿勢を保つことは難しかったですか?」
タイガー・ウッズ
「そうですね。今週はバーディの数も少なかったですが、大会側も最終日はピン位置を少しやさしくして、我々にチャンスをくれたようです。今週は天候からして難しかったですから、普段の最終日より多少簡単な位置にピンを切り、バーディを取れる状態にしてくれました。」
記者
「11番ではクラブを壊しましたが、今までにあのような経験はありますか?」
タイガー・ウッズ
「ありますよ。確か1999年の“ツアー選手権”だったと思いますが、あの時はサンドウエッジのシャフトを折りました。でも今日の11番では優勝争いに残る為にも何とかグリーンの近くまでもって行きたかったので、ああいったショットに挑戦しました。あれで4番アイアンが使えなくなりましたが、13番の2打目は4番でちょうどの距離が残りました。ですから、クリークの上から5番でフックをかけざるをえませんでした。」
記者
「ジョンソンはこれまでツアー1勝ですが、今日はあなたやレティーフ・グーセンといった選手に競り勝ちました。それについてはどう思いますか?」
タイガー・ウッズ
「今週の彼のスコアを見ていると、優勝者に相応しいプレーをしていたと思います。今日のボギーは17番だけだった様ですし、バーディの取れる所ではしっかり取っていましたね。見事なラウンドだったと思いますよ。」
記者
「ジョンソンの優勝は一般のファンから見ると大変意外だったと思いますが、あなたや彼を良く知るツアープレーヤーから見るとどうでしょか?」
タイガー・ウッズ
「全く意外ではないと思いますよ。彼はショットも曲がりませんし、ツアーでも屈指のパターの名手です。地面が柔らかかったら飛距離の面で苦労したかもしれませんが、今回のように地面が硬いコンディションは、多少弾道の低めな彼に味方したと思います。」
記者
「今回のマスターズを簡単にどう表現しますか?」
タイガー・ウッズ
「今まで私が経験した中では一番難しいコンディションだったと思います。風も強くグリーンの表面もつるつるでした。靴にスパイクが無かったら滑って転んでしまうくらいでしたよ。」