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「ザ・ツアー選手権」タイガー速報最終日/「ミスは後続にチャンスを与えたこと」

「『おい、グース、どこ行くんだ!?』って感じだったよ」

「グース(Goose)」とはレティーフ・グーセンのニックネームでもあり、英語で「ガチョウ」を意味する。タイガー・ウッズが前半の大崩れを取り戻し、グーセンと首位に並んだと思ったら、また距離を置かれた。1打、2打、そしてタイガーが空回りをして3打、4打・・・所々に設置された電光掲示板を見る度、グーセンがスコアを伸ばしていった。タイガーの心の叫びは、グーセンの一人旅を最後まで止めることはできなかった。

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この日ジェイ・ハースと最終組9アンダーでスタートしたタイガーの完全復活は目前に見えた。最終日を首位又は首位タイでスタートした大会は11連勝中。しかも、「ザ・ツアー選手権」の舞台でもあったイーストレイクGCは仕掛けが少なく、ストレートなコース。「俺はこのコースが本当に好きなんだ」と、タイガー。しかし、終わってみればグーセンに4打差をつけられての惨敗。グーセンは今季2度目の「全米オープン」を制した。「彼は安定している。そうでないと全米は2回も勝てないから」と、タイガーはライバルを称えた。

この日のタイガーは出だしからパッティングで苦しんだ。1番では上りのバーディパットを3メートルも外し、2番では2メートルもないパーパットのラインを読みきれなかった。前半、一時は6アンダーまで落とし、ものの見事に自滅していくタイガーがいた。

ようやくパットスピードがまともに読め始めたと思った矢先、ショットにばらつきが出始めた。15番のパー5では、2打目の7アイアンで放ったショットがグリーン奥までいってしまい、イーグルチャンスを失った。

「グリーンまで上りで188ヤード。確かに追い風だったけど、それでも上っていた。7番アイアンで打ってその距離と更にグリーンを越すなんてあり得ない・・・今日はどちらかを選ばなければいけなかった感じ。最高のショットを打って最悪のパッティングか、それの逆か。前向きにはなれなかったね」と、タイガー。

この日のタイガーとグーセンの勢いの差が16番で出た。グーセンのグループまで、上がり3ホールでは誰もバーディを取れていなかった。グーセンは見事にバーディパットを沈め、タイガーとの差を2打に広げた。その事実を知ったタイガーは「あそこでバーディを取らなければ、残り2ホールでパーを2つ取られて終わる。だからどうしても1打差にしておく必要があったから、あのパットは決めなければいけなかった」。しかし、10メートルの上りをミスし、更に折り返しの2メートルのパーパットも外し万事休す。

「俺のチャンスが無くなったのは彼(グーセン)が16番でバーディを奪ったことだ」と、相手の好プレーを誉めた。

それでも首位スタートしたタイガーとジェイ・ハースは後続集団に4打差をつけてスタートした。客観的に見て、このリードを守れなかったのに、タイガーはショックを隠し切れなかった。「今日、唯一やってはいけないことは後ろの選手に優勝するチャンスを与えることだった。しかし、ジェイも俺もそれをしてしまい、グースはその機会を逃さなかった」

大会全体を終えてみて、少し腑抜けした感のある終わり方だった。3日目までタイガーが盛り上げ、最後は人気も低いグーセンがトロフィーを奪い去った。タイガーの復活を目的に大会中、大群が彼を追いかけていた。ファンが待ちつづけている最高のフィナーレはお預けとなった。

スイング改善からの復調も「すぐそこまで来ている」と言ったタイガーは再来週、「ダンロップフェニックス」に出場する。そして、しっかり「ザ・ツアー選手権」を「これからの遠征のスタートとしか見ていない」と位置付けている。

タイガーのガッツポーズが見れる日もそう遠くないかもしれない。

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