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2024年 マスターズ
期間:04/11〜04/14 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

松山英樹のマスターズ 12年間の足跡<前編/2011-2017>

◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前情報◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555 yd(パー72)

松山英樹が13回目の「マスターズ」を迎える。初挑戦の2011年にローアマチュアとなり、21年にアジア勢初のタイトルを獲得する輝かしい足跡を残してきた大舞台。今年は2年ぶりのツアー優勝を飾るなど期待の高まる開幕を前に、オーガスタに挑み続けてきた12年間を2回に分けて振り返る。

2011年/東日本大震災に心を痛めて…ローアマの快挙

「72」「73」「68」「74」=「287」 通算1アンダー27位

前年「アジアアマ」の優勝で日本人アマ初の出場を決めた翌年の本戦1カ月前。3月11日に発生した東日本大震災により、在学中の東北福祉大がある宮城県仙台市が被災した。オーストラリア合宿中だった松山は帰国後に被害を知って出場を迷ったが、周囲からの後押しを受けて渡米を決めた。

初めて挑んだオーガスタでの戦いで、6人いたアマチュアで唯一予選通過。日本人最年少となる19歳1カ月での決勝進出を18位で決め、最終的に通算1アンダーの27位でフィニッシュ。アジア勢として初のローアマチュアに輝いた。

2012年/最終日に自己ワースト「80」 ローアマならず悔し涙

「71」「74」「72」「80」=「297」 通算9オーバー54位

アジアアマを連覇し、アマチュアとして2年連続の出場。「まずは予選通過をして頑張りたい」と戻ってきた大舞台で、思わぬ結末が待ち受けていた。

14位で迎えた2日目は苦戦しながらも31位で予選通過。決勝ではパトリック・カントレーケリー・クラフトとローアマを争う展開だった。3日目を27位で終えてライバルたちを6ストローク以上も引き離していたが、最終日は1バーディ、7ボギー1ダブルボギー、大会自己ワーストの「80」と崩れて54位に後退。カントレーに2打差でローアマを譲り、悔し涙を流した。

2014年/プロ初出場のマスターズで唯一の予選落ち

「80」「71」=「151」 通算7オーバー68位

アジアアマ3連覇を逃して13年大会の出場権を得られず、世界ランキング50位以内の資格を求めて13年4月にプロ転向。同年は日本ツアー賞金王に輝く活躍でランクを上げ、プラン通り2年ぶりの出場を決めた。「まずは予選を突破して、そこからは勝てるゴルフをしていきたい」と意気込んだが、週末を前に姿を消す結果となる。

初日はグリーンの速さに適応できず39パットを喫し、自己ワーストに並ぶ「80」。2日目は「71」で回ったが、カットラインに2打及ばなかった。13年4月のプロ転向後、これが米ツアーで初の予選落ち(棄権を除く)。アマチュア時代を含むメジャー6試合目で初めて決勝に進めなかったとともに、12回の出場で唯一の予選落ちとなった。

2015年/自己ベストフィニッシュ5位も「悔しい」

「71」「70」「70」「66」=「277」 通算11アンダー5位

14年6月の「メモリアルオープン」で米ツアー初優勝を飾り、注目度が増す中で迎えた15年大会。12位で決勝に進み、3日目は連日の「70」で10位に浮上した。首位とは11打差の状況で、最終日は1イーグル、4バーディ「66」の猛チャージ。海外メジャー自身初のトップ5入りを果たしたほか、通算11アンダーは伊澤利光片山晋呉が保持していたマスターズでの日本勢ベストスコアを1打更新した。

前年予選落ちの雪辱を果たしたかにも思えたが、「やっぱり優勝を目指してきているので、悔しい気持ちがある」と言葉に。かねて抱いてきたグリーンジャケットへの思いを、さらに強める上位フィニッシュとなった。

2016年/「自分にあきれた」 2打差を追った最終日に失速

「71」「72」「72」「73」=「288」 通算イーブンパー7位

16年2月「WMフェニックスオープン」でリッキー・ファウラーと死闘を演じ、2年ぶりのツアー2勝目を挙げた勢いのまま乗り込んだオーガスタで優勝に近づいた。

2日目を終えて首位に3打差の5位で週末へ。日本人選手が首位と3打差以内で決勝ラウンドに進むのは、01年の伊澤利光(最終的に4位タイ)以来だった。さらに3日目を「72」で回り2打差の3位に迫る。3日間オーバーパーなしは松山のみという安定感が光った。しかし、最終日は前半からスコアを落とし、折り返し時点で首位と8打差。4バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「73」で終えたプレー内容に「自分に若干、あきれていました」と吐き捨てた。

2017年/好調で迎えるも「期待に応えられず、すみません」

「76」「70」「74」「67」=「287」 通算1アンダー11位

16年秋から国内外で破竹の勢いで勝利を重ね、翌17年2月「WMフェニックスオープン」でシーズン2勝目。世界ランキングは4位まで上がり、2年連続トップ10入りのマスターズ制覇への期待も膨らんだが、波のある4日間で優勝争いから遠のいた。

初日「76」で54位タイと出遅れながら、2日目「70」で16位に浮上。3日目は最終18番で4パットのダブルボギーを喫するなど「74」で28位に後退し、首位と10打差の展開に「しっかり良いプレーをして終わりたい」とトーンを弱めた。最終日は7バーディ、2ボギーの「67」と意地を見せて11位で終えたが、「期待されていたとしたら…応えられずに、すみませんという感じです」と悔しさを胸に刻んだ。

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