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2024年 バレロテキサスオープン
期間:04/04〜04/07 場所:TPCサンアントニオ オークス・コース(テキサス州)

「最悪です」は本当か 松山英樹は今季3回目のトップ10からマスターズ

◇米国男子◇バレロテキサスオープン 最終日(7日)◇TPCサンアントニオ オークスコース(テキサス州)◇7438yd(パー72)

ガシャン! 「マスターズ」前の最後のラウンドは、最近頻出するシーンで始まった。開始1番、松山英樹の3打目はグリーン奥のバンカーから。左足下がり、アゴまで5yd近くの距離があったショットは、ショートサイドのピンで音を立てそのままカップに消えた。

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絶好のバーディ発進を切ったようで、内心は揺れていた。直前の2打目が気に入らない。フェアウェイから残り161ydの場面、追い風とはいえ大ピンチを招いた。「あんなところに外しているようじゃ話にならない」。チップインのシーンもピンに当たっていなければ、大きくオーバーしていたであろう勢いもついていた。

首位とは8打差の4位からスタート。「良いプレーができればと思ったんですけど、なかなかね、思うようにいかなかった」と4バーディ、3ボギー「71」の一日を振り返る。8番(パー5)までに3バーディを奪いながら、9番から2連続ボギーをたたいて後退した。

フェアウェイからの2打目がピンの根元に弾かれ、不運にもボールがグリーンをこぼれた後半12番のシーンも「そんなに真っすぐに狙ったわけではなかった」と満足には至らない。終盤6ホールはバーディとボギーが1つずつ。通算8アンダー7位の結果では慰めにならない。

「マスターズ」(11日開幕/ジョージア州オーガスタナショナルGC)前の最後のラウンドを「最悪です。ショットもパットもアプローチも全部ダメです」と断じた。自己評価を厳しく下した一方で、本大会で初めてのトップ10入りも決めた。初出場の2021年は30位。22年は2日目に首痛を訴え途中棄権した。15位だった昨年も首や背中の故障への不安を抱えたまま大会を去り、オーガスタに入ってからも痛みと戦った。「林に入れずに、ある程度うまく打てれば、これぐらいでは回れるのかなというのは分かった」とも語った。

2月の「ジェネシス招待」で2シーズンぶりの優勝を飾り、その後3試合で2回トップ10に入って3年ぶりの優勝がかかる大一番を迎える。11年目のPGAツアー。年明けからメジャー初戦の前までに3回のトップ入りがあるのは、ことし以外に2015と19年だけ。その3回に優勝が含まれるのは初めてのことだ。

キャリアを見渡せば、少なくとも「最悪」の域でオーガスタに向かうわけではないはず。「悪かったものが何か、原因を探らないと良くはならないと思う。まず疲れを取って、という感じです」。調整期間は残り3日。目つきがギラリと鋭くなった。(テキサス州サンアントニオ/桂川洋一)

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