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別格の強さを誇る、タイガー・ウッズ

「彼は、強すぎた」。タイガー・ウッズと戦ったことのある選手ならば誰もが感じることである。5打差で2位となったショーン・ミキールは、手も足も出なかったと告白している。メジャー12勝目となる「全米プロゴルフ選手権」での3度目の優勝を遂げたタイガーのプレーを見て、今や誰もが同じことを思ったに違いない。タイガーは少しずつ、そして着実にジャック・ニクラスの持つメジャー18勝と言う大記録に近づいている。

最終日まで、タイガーは若い英国人選手ルーク・ドナルドと並んで首位であった。しかし、最終日の18ホールを終え、タイガーは他の選手に大差をつけて優勝した。この様な展開は、今回が初めてという訳ではない。メジャー大会で最終日を首位で迎えた場合、タイガーは必ず優勝している。現在までその確率は100%で、一度も負けたことが無い。今回の「全米プロゴルフ選手権」でも、例外は無かった。

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「タイガー・ウッズの場合、大会の初ホールよりも首位で迎える最後の9ホールの方がリラックスして、落ち着いたプレーが出来る。こんな神業が出来るのは、ニクラス以来タイガーだけである」と、幾度となくメジャー大会でタイガーに優勝を奪われているクリス・ディマルコは語っている。

まさに、それがタイガーの強さなのである。彼の調子は常に最終日に向かって良くなり、プレッシャーをコントロール出来るのである。また、そのプレッシャーが強ければ強いだけ、大きな大会になればなるだけ、彼は素晴らしいプレーを見せる。タイガーが最終日の1ホール目でバーディを取るということ、それはつまりスタートから既に彼のペースで、どんな素晴らしいスコアをたたき出すか必見であるということである。今大会の最終日も、タイガーの追随者達は一人ずつ脱落していった。3日間輝かしいプレーを見せたルーク・ドナルドも、最終日はタイガーを脅かす場面を一度も作れなかった。今年の「全米オープン」の覇者、ジェフ・オギルビーも3日間はタイガーの後を追っていたものの、最後は他の選手と同様脱落し9位に終わった。(「全米オープン」ではタイガーは予選落ちし、オギルビーに最大の脅威は無かった)

4日間の戦いであるゴルフトーナメントでは、スプリンターは決して優勝できない。4日間を通して、安定したプレーが出来る選手だけが勝利を収められるのである。それが、まさにタイガー・ウッズなのである。

MARCY JULIEN(マルシー ジュリアン)
スポーツジャーナリスト。フランス出身の30歳。
フランスの新聞、テレビ、ラジオ等で活躍後、2005年末より日本在住。
専門はスポーツ全般だが、数年前よりゴルフの世界で活動中。

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