今田竜二が03年以来の日本人PGAツアー制覇へ挑む!
PGAツアー参戦3年目の今田竜二が初優勝に向けて視界良好だ。「AT&Tクラシック」の予選ラウンドを終えて通算10アンダー、トロイ・マッテソンと並び首位に立っている。
今季の今田は15試合中10回予選を通過していて、米国メディアとファンは彼のブレークスルーを待ち望んでいる。今週、今田が優勝すれば2003年に丸山茂樹が制した「クライスラークラシック・オブ・グリーンズボロ」以来の日本人PGAツアー制覇となる。
2日目の4番ホール、パー5での「不注意」がなければ単独トップで折り返していただろう。第3打は残り100ヤード強で絶好のバーディチャンス。グリーン手前に池があり、その時キャディがバンカーを均していたので自らスプリンクラーからヤーデージを計測。
「グリーン手前まで76ヤードだと思ったんだけど、実際は97、98ヤードあった。違うスプリンクラーから計測してしまった」と今田。この第3打を池に入れてしまい、最初の2日間で2つ目のダブルボギーを叩いてしまった。
先週の第5のメジャー「ザ・プレーヤーズ」は、強風とタフなピンプレースメントに苦しみ68位で終えた。それでも日本人唯一の予選通過を果たし、最終日は終始安定したアイアンショットを放ち2アンダーで回って今週の大会に弾みをつけた。「来週楽しみにしています」と言い、会場を後にした。
楽しみにする理由はもう一つあった。今週の「AT&Tクラシック」が開催されているジョージア州は今田にとっては「第2の故郷」だ。1998年から2年間ジョージア大学に通った。1999年には全米大学選手権の「チーム戦」で優勝、個人の成績も当時大学ゴルフを圧倒していたルーク・ドナルドに次いで2位に入った。
故に今週は地元のファンが多く今田を応援している。ジョージア大学のマスコット「ブルドッグ」にかけて、ファンたちは犬が吠える雄叫びをあげて選手を後押しする。「ここ数日、(ギャラリーは)結構うるさいね」と今田。
残り36ホール。今田初優勝のお膳立ては全て整っている。