チャーリー・ホフマン プロフィール
2022年 WMフェニックスオープン
期間:02/10〜02/13 場所:TPCスコッツデール スタジアムコース(アリゾナ州)
置いた球が池ポチャで1罰打 ホフマンのルール批判が騒動に
◇米国男子◇WMフェニックスオープン 3日目(12日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)
ツアー4勝のチャーリー・ホフマンが大会2日目に自身に科されたペナルティに関するゴルフ規則に不満を訴えた。SNSで米国のゴルフ団体を批判し、オイルマネーをバックにした新団体の「スーパーゴルフリーグ」構想を後押しするような反応に賛否両論が渦巻いている。
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発端は大会2日目の13番(パー5)。第1打を右サイドの池に落としたホフマンは、1罰打を加えてペナルティエリアそばのラフにドロップ。同じ処置を2回したが、球は傾斜で止まらなかったため、ルールに則りその場にプレースした。ところが、しばらくすると打つ前に球が動き出し、転がって池の中へ。紛失球とみなされてさらに1罰打を受け、結局ダブルボギーをたたいた。
ホフマンは自身のインスタグラムで「なぜアマチュアの団体(全米ゴルフ協会)がルールを決めるのか」と憤慨。また、「こういうことが起こりうるペナルティラインを引く競技委員にも問題がある」と怒りの矛先をUSGA、PGAツアーに向けた。
手で置いた球が池に入りペナルティになった同様のケースは、くしくも2019年の本大会で注目された。優勝したリッキー・ファウラーが最終日の後半11番、グリーンサイドの池のそばにドロップ、一度は止まった球が、ファウラーがグリーンをチェックしているあいだに水に消え、トリプルボギーになった。
ホフマンは「説明責任を果たすことなく、選手は守られていない。船に飛び乗って別のツアーでプレーする理由を疑問視するだろうが、選手は透明性や守られること、一貫性を求めている。現在の体制ではそれができない」と、新団体の名前こそ出さなかったが、今後PGAツアーからトップ選手が流出する可能性をほのめかせた。さらにPGAツアーのコミッショナー、ジェイ・モナハン氏に呼びかけ、「申し訳ないが、ツアーはあらゆるレベルでもっと良くする必要がある。できなければツアーは終わってしまう。改善を望みたい」と記した。
投稿に対し、新団体に好意的な姿勢を示しているフィル・ミケルソンやブライソン・デシャンボーらが賛同するコメントを残した一方で、PGAツアー選手の高待遇ぶりを指摘されたほか、「ルールはルールだ」「そもそも池に入れなければいい」といった反論もあった。
ホフマンはツアーの選手諮問委員の4人の理事のうちの1人という立場ということもあり、発言の注目度が高まった。
大会3日目のホールアウト後に取材に応じ、投稿後に両団体の関係者と話したことを明かした。ファウラーの一件から規則等が変わっていない状況への異議を引き続き唱えたが、「僕はPGAツアーをサポートするし、別のリーグでプレーするつもりはない。もちろん脅威ではあるけどね」と“忠誠”を誓うコメント。個人のSNSでの発信はルールやツアーを改善する議論を活発化させることが目的だったとした。