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ドロップ後の球が“池ポチャ”でペナルティ ファウラーが苦難の2年ぶりV

◇米国男子◇ウェイストマネジメント フェニックスオープン 最終日(3日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)

キャリアの中で、一番力強いガッツポーズだったかもしれない。リッキー・ファウラーが最終日のドタバタ劇の末に2年ぶりの優勝を飾った。スタート時に4打あったリードを中盤に失い、ブレンダン・グレース(南アフリカ)に一時単独首位を譲りながら、終盤に逆転した。「74」と苦しみ通算17アンダー。2017年「ザ・ホンダクラシック」以来となるツアー通算5勝目を手にした。

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冷たい雨に打たれて、ファウラーは前日までの快調なプレーから一転し、重圧と戦い続けた。5番で第2打を左に大きく曲げてダブルボギーをたたき、前半アウトの他ホールはすべてパー。10番で2mのチャンスを生かして最初のバーディを奪った後、誰もが予想だにしない嵐に飲み込まれた。

左サイドに池が構える11番、グリーン手前の花道から放った第3打が奥の池に転がり落ちた。「雨でボールがどのくらいスキップするかに関する判断のミスだった」。1罰打を加えてドロップを完了。ところが5打目の前にグリーンをチェックしていた最中、ボールが動き出し、またしても池に消えた。規則でさらに1罰打を科し、結局6オン1パットのトリプルボギー。「まだゲームをコントロールできていると思ったけれど、すべてが起こってしまった」。雨脚が強まった続く12番(パー3)のボギーでついにリードを失った。

当地では2010年に1打差の2位。16年には松山英樹とのプレーオフで力尽き、母方の祖父であるタナカ・ユタカさんら家族の前で負けたことで目に涙を浮かべた。またか…? ファウラーは「もう終わったことだと考えようとした。きのうまでの3日間は良いプレーができていたし、『ミスを受け入れよう。完ぺきなラウンドをする必要はないんだ』と言い聞かせた」という。

15番(パー5)で2オンからバーディを決め、首位に並んだ。雨が上がり、北の空に虹がかかった頃、左サイドから奥にかけて池が広がる17番(336yd)では1Wを強振し1オンに成功。「ヒデキに負けたとき(第1打を池に入れて)終わったことを知っていると思うけれど、コンディションによってはあのホールはレイアップすることの方が難しいんだ」。2パットバーディとし、再びリードを広げた。最終18番で1mのパーパットを沈めて右手を振り下ろす。優勝者が最終ラウンドにダブルボギーとトリプルボギー以上のスコアを記録したのは、1983年以降で初めてのことだった。

「こんなのはもうゴメンだよ(笑)。簡単に勝てるとは思っていなかったけれど、こんなに易しくないなんて。正直言って、何ホールかはまったく楽しくなかった」。思わず本音をこぼしたが、ユタカさんを含めた家族に今度こそ雄姿を見せつけた。そして昨年、婚約したフィアンセのファミリーも。「アリソンの両親もそのリストに加えることができたよ」。30歳になった人気者は誇らしげに胸を張った。(アリゾナ州スコッツデール/桂川洋一)

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