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2019年 全英オープン
期間:07/18〜07/21 場所:ロイヤルポートラッシュGC(北アイルランド)

雨対策の新発想?/塚田好宣の現地レポ(その3)

◇メジャー第4戦◇全英オープン 事前情報(17日)◇ロイヤルポートラッシュ(北アイルランド)◇7344yd(パー71)

きょうは朝から雨と風、そして寒さ。前日までの暖かさとは打って変わって、本来の「全英オープン」の雰囲気になってきた。選手たちはもちろん天気予報をチェックしているだろう。週末までずっと予報は雨模様だ。きょうはまさに本番を想定した練習ができる。選手たちがなにをしているのか知りたくて、練習場で定点観測することにした。

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練習場には入れ替わり選手たちが訪れていた。雨、風、寒さの中で技術的にどんなことをするか?スウィングや弾道は変えるのか?そんなことを思いながら観察していたら、面白いことに気がついた。

雨対策として考えられることは何だろう?自分が思うのは、「自分が濡れないこと」と「クラブ(グリップ)を濡らさないこと」だ。寒さの中でウェアを濡らすと、体温が下がり体力が奪われる。去年の24時間ゴルフで経験したが、汗で湿ったウェアでかなり体が冷やされる。それによって肩、背中、腰の筋肉も硬くしてしまう。

そして、グリップは自分の手とクラブの接着点である。グリップに使われる素材も多種になって、濡れても簡単に拭きとれる物も増えてきた。しかし、フィーリングを大事にするプロたちの中には、まだゴム以外を好まない人間も少なくない。ゴム素材も進化してきているとはいえ、濡れれば滑りやすいことに変わりはない。

プロ生活で、悪天候はたくさん経験してきた。台風の時にスタートしたこともあった。フェアウェイが水浸しで、ボールをドロップする所もないような土砂降りの雨の中でプレーをさせられたこともある。そんな時に、「濡れない」、「クラブを濡らさない」ことはとても難しい。どんなに気をつけても(キャディに濡らさないように指示をしても)濡れてしまう。どのプロも、大きなツアーバックの中に乾いたタオルをたくさん入れて、常にグリップを拭くけれど、やはり濡れてしまう。では、どうするか?

面白いことというのは、両手袋をしている選手が多かったこと。濡れないように注意するのではなく、濡れてもクラブを振れるようにする逆転の発想だ。欧米の雨対策は、その方向に向かっているようだ。昼前後に練習で2~3時間居座って(メチャ寒かった)観察していたが、その間だけでも9人が両手袋をしてボールを打っていた。

リッキー・ファウラーミゲル・アンヘル・ヒメネスゲーリー・ウッドランドマット・クーチャーキャメロン・スミスアレックス・ノレンマイク・ロレンゾベラフィル・ミケルソンザック・ジョンソン。この9人が両手袋をして練習していた。

ザック・ジョンソンに至っては、バケツの水に手袋を入れてビショビショに濡らしてから打っていた。たぶん滑り具合をチェックしていたのだろう。日本ツアーでは、ほとんど両手袋をするプロはいない(知っている限り、すし石垣だけ。彼の場合は雨とは関係なくしているが…)。それだけに欧米選手たちの間で、これだけ両手袋を使う選手がいることに驚いた。しかもメジャーの舞台である。これからは両手袋をする選手が日本でも増えてくるかもしれない。

それはそれで面白いが、じつは両手袋とは逆に素手でボールを打つ選手もいた。今日のような雨の中でも、素手でボールを打つのはすごいと思う。グリップが滑る心配がないのだろう。ちなみにその2人とは、ルーカス・グローバー堀川未来夢である。

あすの大会初日は、個人的に優勝してもらいたい気持ちの強い"3WOOD"(Tiger Woods、Tommy Fleetwood、Lee Westwood)に注目してみようと思う。(文/塚田好宣

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