横峯さくら7位に躍進!首位ウィとは6打差
2014年 全米女子オープン
期間:06/19〜06/22 場所:パインハーストNO.2(ノースカロライナ州)
16歳アマ橋本千里 日本人史上最年少で予選突破
ノースカロライナ州のパインハーストNo.2で開催中の「全米女子オープン」2日目。アマチュアの高校1年生、橋本千里が4ボギー、1ダブルボギーの「76」で回り、通算9オーバーの57位タイで予選を通過した。日本人アマチュア史上、今大会で決勝ラウンド進出を果たしたのは小山美保(1993年)以来となる21年ぶりで、日本人最年少の通過記録も16歳に更新した。
午前6時45分、第2ラウンドの第1組のスタートとなった橋本は、立ち上がりから2メートル以内のパーパットをしぶとく沈め続けた。光ったのは土壇場での粘り強さ。前半アウトで3ボギーを叩き、折り返し直後の10番(パー5)でティショットを右の荒地に入れた。4打目、フェアウェイ左サイドから残した距離は45ヤード。これをサンドウェッジでピン手前1メートルに付けてパーを拾い、後退を防いだ。
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16番でこの日4つ目のボギー。最終18番でグリーン右手前の深いバンカーから「砂に負けてしまった」と第3打で寄せきれず、8メートルから3パットのダブルボギーを叩き、ホールアウトした時点では暫定99位だったが、午後組のプレーが完了する間際には、60位タイまでの予選カットラインに滑り込んだ。
4月に国内女子ツアー「KKT杯バンテリンレディス」を制した勝みなみと同学年の新星。5月の日本地区最終予選会を通過し、4人のプロとともにメジャー出場のチケットを掴んだ。今回は“経験”を重視し、世界最高の舞台でものびのびプレー。「オープン競技とあってか、アマチュア選手も多くてそこまでプロの試合という感じがしません。予選通過のかかった普段の試合の方が緊張する時もあります」と、怖いもの知らずの精神が活きた。
前週14日に渡米した際、長時間移動の影響もあり腹痛を発症した。滞在中に1度回復したが、連日の猛暑の中でのラウンドで体力は日々減退。初日に再び状態が悪くなり、昨晩も何度か目が覚めたという。スタートからホールアウトまでに、口にしたのはティオフ前のバナナ1本と水分、ハーフターン時の腹痛用の薬だけだった。
「決勝ラウンドに行けたら、世界のトッププロと回って勉強したい」と話していた願いは叶った。メジャーの週末。伸び盛りの高校1年生にとっては、何にも代えがたい学習時間の始まりだ。(ノースカロライナ州パインハースト/桂川洋一)